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二章 ハーレムルート
ペアって大事
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コロッケを振る舞った後は、あの食べ物も作っていた。
ジャガイモを皮を向いて八等分にくし切りにして水にさらす。
充分にさらした後は水気を切り確り拭いて薄力粉をまぶす。
適温の油で揚げてこんがりしたら取り出して塩を振るだけなのにとっても美味しいあれを作った。
更に同じ作り方なのに切り方を変えるだけで全く違う食感になるのも試した。
切り方を薄切りにして揚げるだけ、あのお菓子の代表といってもいいくらいの凄い奴。
分厚く切った方は皆直ぐに手を伸ばしてくれたが、薄切りにした方は困惑の表情をしていた。
ん~先にこれは食感を楽しんで欲しいですって言うべきかな?と悩んでいると、恐る恐るフランクリン様が手を伸ばした。
「んっ?んわぁ面白いし美味しいです。」
あっ、良かった伝わった。
フランクリン様の言葉で他の人たちも手を伸ばし、パリパリと食べていた。
その後も料理について沢山話したが、僕の知識は出し尽くしたと言っていいだろう。
皆が、特に料理に携わる人のキラキラした目で矢継ぎ早に質問が飛び交い何とか必死に答えるも返しがあっているのか不安になる程僕は一杯一杯だった。
何とか調理場を逃げるように後にしたが、料理人から「また来てください、お待ちしております」と言われ断れず「はい」と言ってしまった。
談話室に戻りフランクリン様に先程の料理の作り方を言葉で教えた。
一度実践した方が早いので、料理人に習いながらやってみて習得したら僕に披露してくれると約束してくれた。
その後はなんと、お義母様とお義父様の馴れ初めで盛り上がった。
二人は同級生で学園に入学し初めてのペアだったらしい。
分からないことだらけの二人だったので相性がいい事にも気付かなかったみたいで、それからペアが代わり二年・三年となるに連れてお互いを思い出すようになったんだって。
それで、最後のペアでお義母様の方からペア申請にお義父様の名前を勇気を出して書いたと話してくれた。
お義父様は鈍くて、その事を「偶然ってあるんだなぁ」って話してたって。
最初と最後がお義母様を運命と思って婚約してくれたから、今でも真相を言うべきか悩んでると結構な秘密をお義母様は話してくれた。
今お義父様はお仕事で執務室にいるからいいけど、僕がさらっと言ってしまったらどうするんだろう?
そういう重要なことは言わないで欲しい…。
ペアかぁ…。
学園のペアが切っ掛けで婚約を決めることは良くあるみたい。
僕の最初のペアはライだし、以前の人たちあまり記憶がない…。
最近ではシャルマンの記憶の夢も見なくなった。
だから、僕の初めてはライでいいよねっ。
ライの初めては…むっ…ふんっだ。
…こういう時、誰とペアになったか問いただすべきなのかな?
だけど授業だし、皆は僕と違ってそういうもんだって受け入れてるよね…。
複雑。
だけど、リックは僕だもんね?
あの告白でリックの初めては僕って知ったし、それに僕しか知らないはず。
「んふふ」
「何?」
リックが僕だけだと考えると嬉しくて笑みが零れてしまう。
「うんん」
身体をリックに傾け繋いでいた手を胸の前で抱き締め、手の甲にキスをした。
「…僕も早く婚約者欲しいなぁ…。」
あっ、目の前にお義母様とフランクリン様がいるのに見せつけるようにリックに甘えてしまったので急いで体勢を整え、リックとは適切な距離を保った。
「フランクリン様にも、きっと素敵な人が現れますよ。」
「はいっ。」
可愛いなぁ。
弟が出来たみたいで嬉しい。
実際リックと結婚したらフランクリン様は僕の義弟になるんだけどね。
楽しい談笑は時間をあっという間に過ぎさりお開きとなった。
僕はリックと共にリックの部屋に向かい、その日も沢山リックに愛されながら眠りについた。
ジャガイモを皮を向いて八等分にくし切りにして水にさらす。
充分にさらした後は水気を切り確り拭いて薄力粉をまぶす。
適温の油で揚げてこんがりしたら取り出して塩を振るだけなのにとっても美味しいあれを作った。
更に同じ作り方なのに切り方を変えるだけで全く違う食感になるのも試した。
切り方を薄切りにして揚げるだけ、あのお菓子の代表といってもいいくらいの凄い奴。
分厚く切った方は皆直ぐに手を伸ばしてくれたが、薄切りにした方は困惑の表情をしていた。
ん~先にこれは食感を楽しんで欲しいですって言うべきかな?と悩んでいると、恐る恐るフランクリン様が手を伸ばした。
「んっ?んわぁ面白いし美味しいです。」
あっ、良かった伝わった。
フランクリン様の言葉で他の人たちも手を伸ばし、パリパリと食べていた。
その後も料理について沢山話したが、僕の知識は出し尽くしたと言っていいだろう。
皆が、特に料理に携わる人のキラキラした目で矢継ぎ早に質問が飛び交い何とか必死に答えるも返しがあっているのか不安になる程僕は一杯一杯だった。
何とか調理場を逃げるように後にしたが、料理人から「また来てください、お待ちしております」と言われ断れず「はい」と言ってしまった。
談話室に戻りフランクリン様に先程の料理の作り方を言葉で教えた。
一度実践した方が早いので、料理人に習いながらやってみて習得したら僕に披露してくれると約束してくれた。
その後はなんと、お義母様とお義父様の馴れ初めで盛り上がった。
二人は同級生で学園に入学し初めてのペアだったらしい。
分からないことだらけの二人だったので相性がいい事にも気付かなかったみたいで、それからペアが代わり二年・三年となるに連れてお互いを思い出すようになったんだって。
それで、最後のペアでお義母様の方からペア申請にお義父様の名前を勇気を出して書いたと話してくれた。
お義父様は鈍くて、その事を「偶然ってあるんだなぁ」って話してたって。
最初と最後がお義母様を運命と思って婚約してくれたから、今でも真相を言うべきか悩んでると結構な秘密をお義母様は話してくれた。
今お義父様はお仕事で執務室にいるからいいけど、僕がさらっと言ってしまったらどうするんだろう?
そういう重要なことは言わないで欲しい…。
ペアかぁ…。
学園のペアが切っ掛けで婚約を決めることは良くあるみたい。
僕の最初のペアはライだし、以前の人たちあまり記憶がない…。
最近ではシャルマンの記憶の夢も見なくなった。
だから、僕の初めてはライでいいよねっ。
ライの初めては…むっ…ふんっだ。
…こういう時、誰とペアになったか問いただすべきなのかな?
だけど授業だし、皆は僕と違ってそういうもんだって受け入れてるよね…。
複雑。
だけど、リックは僕だもんね?
あの告白でリックの初めては僕って知ったし、それに僕しか知らないはず。
「んふふ」
「何?」
リックが僕だけだと考えると嬉しくて笑みが零れてしまう。
「うんん」
身体をリックに傾け繋いでいた手を胸の前で抱き締め、手の甲にキスをした。
「…僕も早く婚約者欲しいなぁ…。」
あっ、目の前にお義母様とフランクリン様がいるのに見せつけるようにリックに甘えてしまったので急いで体勢を整え、リックとは適切な距離を保った。
「フランクリン様にも、きっと素敵な人が現れますよ。」
「はいっ。」
可愛いなぁ。
弟が出来たみたいで嬉しい。
実際リックと結婚したらフランクリン様は僕の義弟になるんだけどね。
楽しい談笑は時間をあっという間に過ぎさりお開きとなった。
僕はリックと共にリックの部屋に向かい、その日も沢山リックに愛されながら眠りについた。
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