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二章 ハーレムルート
恋話
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服を着てリックに抱えられながら部屋に戻った。
幸運なことに誰にも会うことなく部屋に辿り着くことが出来たが、土で汚れてしまった服を着ているので二人でお風呂に入る事にした。
大好きな柑橘の香りのする泡風呂で身を寄せあう。
エッチも大好きだけど、この瞬間も好きだった。
エッチの後だからかな?
僕の大好きなリックの手を繋ぎながら時間を過ごし、お風呂から上がりもうすぐ昼食の時間なので綺麗な服を着て食堂へ。
僕は今リックと同じ香りで幸せ。
リックの家族との食事にも慣れて十分すぎる程浮かれている。
談話室に移動してソファにリックと座り手を繋ぎながら、真正面にはお義母様とフランクリン様居り何気ない会話の中唐突に
「兄さんも同じ香りですがフィンコック様からもいい香りがしますね?」
香りについてフランクリン様に指摘された。
「ふぇっんっ…うん…僕、お風呂が好きでお気に入りの石鹸があるの。」
「石鹸ですか?僕も教えて欲しいです。」
「学園にも売ってるやつで、僕は好んで柑橘系のを使ってます。」
「そうなんですね。」
同じ香りと言われて内心動揺してしまったが、純粋に香りについて聞かれただけで安心した。
「シャルマン…はい、あーん」
隣に座るリックの手にはクッキーがあり、差し出されるまま食べた。
「いいなぁ…」
「へっ」
フランクリン様はリックにされたいってこと?
「僕も婚約者欲しくなりました。」
あっ、そっちか…。
「そんなに焦ることはないよ。」
お義母様に宥められていた。
僕があからさまにリックとイチャイチャしていたのが悪いのかな…気を付けないと。
「フランクリンはどんな人がいいの?」
「ん~僕は強くて優しくて、兄さんとフィンコック様のような関係になりたいです。」
そんな風に言われるのちょっと嬉しいかもっふふ。
照れながらリックを見つめた。
「フィンコック様は兄さんのどこが良かったですか?」
「えっそっそれは…」
あまりにも突然で全く準備していない質問で、三人の視線から逃れることが出来ず観念した。
「リックは…優しくて、側にいてくれると安心します。とても不安で怖くて辛かった時に手を…握っていてくれたんです。リックに手を握ってもらうと怖くなくなるんです。もう僕の方が手放せないです。」
「素敵、いいなぁそういうの。なら兄さんは?フィンコック様のどこを?」
それは僕も気になります。
食い入るようにリックを見つめて答えを待った。
「シャルマン」
「…んっやっだっだめぇ」
ビックリした。
なんて言ってくれるのか前のめりになりすぎ油断して二人の前でリックにキスされちゃった。
軽くだったけど人前でキスはだめって伝えないと。
キスは好きだけど人前…家族の前だけはダメ。
「シャルマンはギャップかな?」
「ギャップ?」
「そっ。遠巻きで見ていた時は噂ばかり頭に過ってシャルマンの良さに気付かなかったけど、話してみて印象が変わった。特にお祭りに行った時は驚いたよ。身分とか気にせずお店の人に話したと思えば料理をしただろ?あれ美味しかったよ。」
「本当?ふふ、また作る?」
「良いの?」
「勿論。」
僕の好きな料理がリックも好きで嬉しい。
「えっ何作ったんですか?フィンコック様は料理ができるんですか?」
フランクリン様が驚いたように会話に加わった。
「いえ、一品だけです。」
「だけど、誰も知らない料理だったよ?店主も驚いて店で出したいって言ってたし。」
「うわぁ凄い、それ僕も教えて欲しいです。」
「はい。」
「それは気になるね。何を使った料理?」
お義母様も興味があるようで、海の虫と言われる物を使った料理だと話すと二人とも驚いていた。
「海の…」
信じられないと言わんばかりだったが、使用人に頼んで仕入れられるか確認してくれている。
あまり受け入れられている食材ではないし、年中取れるとは思ってはいないがもしかしたら食べられるかなと期待した。
使用人が現れるまで恋話で盛り上がったが、使用人が現れ「やはり時期的に手に入れるのは難しい」との事だった。
残念だけど、手にいれたら声かけるので是非料理して欲しいと約束してしまった。
エビフライしか出来ないけど喜んでくれるなら頑張っちゃおう。
んふふ。
こんなことならもっとお母さんに料理習っておけば良かった。
幸運なことに誰にも会うことなく部屋に辿り着くことが出来たが、土で汚れてしまった服を着ているので二人でお風呂に入る事にした。
大好きな柑橘の香りのする泡風呂で身を寄せあう。
エッチも大好きだけど、この瞬間も好きだった。
エッチの後だからかな?
僕の大好きなリックの手を繋ぎながら時間を過ごし、お風呂から上がりもうすぐ昼食の時間なので綺麗な服を着て食堂へ。
僕は今リックと同じ香りで幸せ。
リックの家族との食事にも慣れて十分すぎる程浮かれている。
談話室に移動してソファにリックと座り手を繋ぎながら、真正面にはお義母様とフランクリン様居り何気ない会話の中唐突に
「兄さんも同じ香りですがフィンコック様からもいい香りがしますね?」
香りについてフランクリン様に指摘された。
「ふぇっんっ…うん…僕、お風呂が好きでお気に入りの石鹸があるの。」
「石鹸ですか?僕も教えて欲しいです。」
「学園にも売ってるやつで、僕は好んで柑橘系のを使ってます。」
「そうなんですね。」
同じ香りと言われて内心動揺してしまったが、純粋に香りについて聞かれただけで安心した。
「シャルマン…はい、あーん」
隣に座るリックの手にはクッキーがあり、差し出されるまま食べた。
「いいなぁ…」
「へっ」
フランクリン様はリックにされたいってこと?
「僕も婚約者欲しくなりました。」
あっ、そっちか…。
「そんなに焦ることはないよ。」
お義母様に宥められていた。
僕があからさまにリックとイチャイチャしていたのが悪いのかな…気を付けないと。
「フランクリンはどんな人がいいの?」
「ん~僕は強くて優しくて、兄さんとフィンコック様のような関係になりたいです。」
そんな風に言われるのちょっと嬉しいかもっふふ。
照れながらリックを見つめた。
「フィンコック様は兄さんのどこが良かったですか?」
「えっそっそれは…」
あまりにも突然で全く準備していない質問で、三人の視線から逃れることが出来ず観念した。
「リックは…優しくて、側にいてくれると安心します。とても不安で怖くて辛かった時に手を…握っていてくれたんです。リックに手を握ってもらうと怖くなくなるんです。もう僕の方が手放せないです。」
「素敵、いいなぁそういうの。なら兄さんは?フィンコック様のどこを?」
それは僕も気になります。
食い入るようにリックを見つめて答えを待った。
「シャルマン」
「…んっやっだっだめぇ」
ビックリした。
なんて言ってくれるのか前のめりになりすぎ油断して二人の前でリックにキスされちゃった。
軽くだったけど人前でキスはだめって伝えないと。
キスは好きだけど人前…家族の前だけはダメ。
「シャルマンはギャップかな?」
「ギャップ?」
「そっ。遠巻きで見ていた時は噂ばかり頭に過ってシャルマンの良さに気付かなかったけど、話してみて印象が変わった。特にお祭りに行った時は驚いたよ。身分とか気にせずお店の人に話したと思えば料理をしただろ?あれ美味しかったよ。」
「本当?ふふ、また作る?」
「良いの?」
「勿論。」
僕の好きな料理がリックも好きで嬉しい。
「えっ何作ったんですか?フィンコック様は料理ができるんですか?」
フランクリン様が驚いたように会話に加わった。
「いえ、一品だけです。」
「だけど、誰も知らない料理だったよ?店主も驚いて店で出したいって言ってたし。」
「うわぁ凄い、それ僕も教えて欲しいです。」
「はい。」
「それは気になるね。何を使った料理?」
お義母様も興味があるようで、海の虫と言われる物を使った料理だと話すと二人とも驚いていた。
「海の…」
信じられないと言わんばかりだったが、使用人に頼んで仕入れられるか確認してくれている。
あまり受け入れられている食材ではないし、年中取れるとは思ってはいないがもしかしたら食べられるかなと期待した。
使用人が現れるまで恋話で盛り上がったが、使用人が現れ「やはり時期的に手に入れるのは難しい」との事だった。
残念だけど、手にいれたら声かけるので是非料理して欲しいと約束してしまった。
エビフライしか出来ないけど喜んでくれるなら頑張っちゃおう。
んふふ。
こんなことならもっとお母さんに料理習っておけば良かった。
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