237 / 414
二章 ハーレムルート
今度こそちゃんと挨拶…
しおりを挟む
馬車が止まり屋敷に着いてしまった事を知る。
「シャルマッ」
「んっんふぅん」
終わりを悟るもリックの両頬に手を沿えキスを続けた。
なんだかエドの性格に似てきたのかも…。
「シャッ」
「ん~」
もう止めないと本当に怒られちゃうって思ったけどリックの唇を塞いでた…どうしよう止められにゃい。
腰の辺りがムズムズする…これって不味いかも…。
「シャル」
ポン
あ…え?…そっち?
ムズムズするからフェロモンかと思ったのに…。
僕はリックの膝の上で天井を向いて両手足を伸ばしていた。
きっととても間抜けな顔をしていたに違いない。
「ふふふふはははははははは…はぁシャルマンは面白いね。」
「………。」
不服。
態とじゃないのに…納得できない。
そのままリックの服に包まれ抱き抱えられながら馬車を降りた。
服の中から覗くと僕の為に集まっていた人達が困惑しているように見えた。
「フレデリック?フィンコック様は?」
「…少しトラブルがありましたが、問題ありません。一度僕の部屋に寄ってから談話室に行きますので、まず中に。」
「あっ…まさか」
リックの腕の中からお義父様と目があった。
「にゃん」
「わぁ兄さん猫拾ったんですか?可愛い僕にも抱かせてください。」
お義父様ではなく、リックの…弟さんかな?
声が少し高くて身長もきっと僕と同じくらい?
「まずは屋敷に入ってからな?」
「はい」
リックの言葉に素直にしたがう小さなリック。
やっぱり兄弟ってすごく似てるなぁ。
ライやエドもそうだけど、皆の子供の頃を見ているようで楽しい。
ん~ん?だけど、僕とお兄様は全く似てなかったなぁ…。
お兄様はお父様似で僕がお母様似なので血が繋がっていないなんて事はない。
ただ、お兄様とは似ていない…。
リックの腕の中はお兄様に背中を擦られるような安心感があり、睡眠への誘惑が凄くこのまま眠ってしまったら幸せになれる自信があった。
「シャルマン…寝ちゃってるの?」
「んにゃ…ぁん…」
まだ寝てないけど眠いです。
「僕の家族に挨拶して欲しいなぁ。」
リックの甘えた声は珍しいなぁ…。
微睡みの中で聞くリックの声…あいさつ…あいさつ…挨拶…挨拶っ。
パチッと目が覚めた。
「にゃ゛ー」
いつの間にかリックの腕の中からベッドにいた僕は勢い良く立ち上がった。
人間の猫なので後ろ足二本で立ち、前足を上げて相手を威嚇するように気合いをいれて叫んだ。
まるで気分は大型肉食獣、ガオーガオー食ってしまうぞぉ。
「…ふはははは」
「んにゃ゛?」
何で笑ってるの?
面白いことでもあった?
この気合いは貴方のご家族に気に入られるための気合いなのよ?
分かってる?
リックって笑い上戸なの?
…笑いすぎじゃない?
これでも僕は貴方の婚約者ですよ?
「服はこれで良いかな?」
リックは僕の目の前に服を用意してくれていた。
凄く見られていたので、服を咥え引きずるようにベッドの端に移動した。
ベッドから降りてリックから隠れるように人間に戻り、顔をちょこっと出して服を掴みつつリックを盗み見れば優しく微笑んでいた。
エドやライだったら僕が隠れているベッドに来てエッチな事をするんだろうな…。
「どうしたの?着替え、終わった?」
「…ぅんん、まだ…」
リックは優しい…。
もっと僕を欲しがって欲しいな…。
リックの大きい服を身に付け、ベッドの影から自分の意思で出た。
そしてリックの元へ歩きだす。
「そろそろ行こっか?」
「うん」
僕達は手を繋いでリックの家族が待つ部屋へと向かった。
「シャルマッ」
「んっんふぅん」
終わりを悟るもリックの両頬に手を沿えキスを続けた。
なんだかエドの性格に似てきたのかも…。
「シャッ」
「ん~」
もう止めないと本当に怒られちゃうって思ったけどリックの唇を塞いでた…どうしよう止められにゃい。
腰の辺りがムズムズする…これって不味いかも…。
「シャル」
ポン
あ…え?…そっち?
ムズムズするからフェロモンかと思ったのに…。
僕はリックの膝の上で天井を向いて両手足を伸ばしていた。
きっととても間抜けな顔をしていたに違いない。
「ふふふふはははははははは…はぁシャルマンは面白いね。」
「………。」
不服。
態とじゃないのに…納得できない。
そのままリックの服に包まれ抱き抱えられながら馬車を降りた。
服の中から覗くと僕の為に集まっていた人達が困惑しているように見えた。
「フレデリック?フィンコック様は?」
「…少しトラブルがありましたが、問題ありません。一度僕の部屋に寄ってから談話室に行きますので、まず中に。」
「あっ…まさか」
リックの腕の中からお義父様と目があった。
「にゃん」
「わぁ兄さん猫拾ったんですか?可愛い僕にも抱かせてください。」
お義父様ではなく、リックの…弟さんかな?
声が少し高くて身長もきっと僕と同じくらい?
「まずは屋敷に入ってからな?」
「はい」
リックの言葉に素直にしたがう小さなリック。
やっぱり兄弟ってすごく似てるなぁ。
ライやエドもそうだけど、皆の子供の頃を見ているようで楽しい。
ん~ん?だけど、僕とお兄様は全く似てなかったなぁ…。
お兄様はお父様似で僕がお母様似なので血が繋がっていないなんて事はない。
ただ、お兄様とは似ていない…。
リックの腕の中はお兄様に背中を擦られるような安心感があり、睡眠への誘惑が凄くこのまま眠ってしまったら幸せになれる自信があった。
「シャルマン…寝ちゃってるの?」
「んにゃ…ぁん…」
まだ寝てないけど眠いです。
「僕の家族に挨拶して欲しいなぁ。」
リックの甘えた声は珍しいなぁ…。
微睡みの中で聞くリックの声…あいさつ…あいさつ…挨拶…挨拶っ。
パチッと目が覚めた。
「にゃ゛ー」
いつの間にかリックの腕の中からベッドにいた僕は勢い良く立ち上がった。
人間の猫なので後ろ足二本で立ち、前足を上げて相手を威嚇するように気合いをいれて叫んだ。
まるで気分は大型肉食獣、ガオーガオー食ってしまうぞぉ。
「…ふはははは」
「んにゃ゛?」
何で笑ってるの?
面白いことでもあった?
この気合いは貴方のご家族に気に入られるための気合いなのよ?
分かってる?
リックって笑い上戸なの?
…笑いすぎじゃない?
これでも僕は貴方の婚約者ですよ?
「服はこれで良いかな?」
リックは僕の目の前に服を用意してくれていた。
凄く見られていたので、服を咥え引きずるようにベッドの端に移動した。
ベッドから降りてリックから隠れるように人間に戻り、顔をちょこっと出して服を掴みつつリックを盗み見れば優しく微笑んでいた。
エドやライだったら僕が隠れているベッドに来てエッチな事をするんだろうな…。
「どうしたの?着替え、終わった?」
「…ぅんん、まだ…」
リックは優しい…。
もっと僕を欲しがって欲しいな…。
リックの大きい服を身に付け、ベッドの影から自分の意思で出た。
そしてリックの元へ歩きだす。
「そろそろ行こっか?」
「うん」
僕達は手を繋いでリックの家族が待つ部屋へと向かった。
22
お気に入りに追加
2,864
あなたにおすすめの小説
公爵家の五男坊はあきらめない
三矢由巳
BL
ローテンエルデ王国のレームブルック公爵の妾腹の五男グスタフは公爵領で領民と交流し、気ままに日々を過ごしていた。
生母と生き別れ、父に放任されて育った彼は誰にも期待なんかしない、将来のことはあきらめていると乳兄弟のエルンストに語っていた。
冬至の祭の夜に暴漢に襲われ二人の運命は急変する。
負傷し意識のないエルンストの枕元でグスタフは叫ぶ。
「俺はおまえなしでは生きていけないんだ」
都では次の王位をめぐる政争が繰り広げられていた。
知らぬ間に巻き込まれていたことを知るグスタフ。
生き延びるため、グスタフはエルンストとともに都へ向かう。
あきらめたら待つのは死のみ。
侯爵令息セドリックの憂鬱な日
めちゅう
BL
第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける———
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。
愛などもう求めない
白兪
BL
とある国の皇子、ヴェリテは長い長い夢を見た。夢ではヴェリテは偽物の皇子だと罪にかけられてしまう。情を交わした婚約者は真の皇子であるファクティスの側につき、兄は睨みつけてくる。そして、とうとう父親である皇帝は処刑を命じた。
「僕のことを1度でも愛してくれたことはありましたか?」
「お前のことを一度も息子だと思ったことはない。」
目が覚め、現実に戻ったヴェリテは安心するが、本当にただの夢だったのだろうか?もし予知夢だとしたら、今すぐここから逃げなくては。
本当に自分を愛してくれる人と生きたい。
ヴェリテの切実な願いが周りを変えていく。
ハッピーエンド大好きなので、絶対に主人公は幸せに終わらせたいです。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
罰ゲームって楽しいね♪
あああ
BL
「好きだ…付き合ってくれ。」
おれ七海 直也(ななみ なおや)は
告白された。
クールでかっこいいと言われている
鈴木 海(すずき かい)に、告白、
さ、れ、た。さ、れ、た!のだ。
なのにブスッと不機嫌な顔をしておれの
告白の答えを待つ…。
おれは、わかっていた────これは
罰ゲームだ。
きっと罰ゲームで『男に告白しろ』
とでも言われたのだろう…。
いいよ、なら──楽しんでやろう!!
てめぇの嫌そうなゴミを見ている顔が
こっちは好みなんだよ!どーだ、キモイだろ!
ひょんなことで海とつき合ったおれ…。
だが、それが…とんでもないことになる。
────あぁ、罰ゲームって楽しいね♪
この作品はpixivにも記載されています。
王命で第二王子と婚姻だそうです(王子目線追加)
かのこkanoko
BL
第二王子と婚姻せよ。
はい?
自分、末端貴族の冴えない魔法使いですが?
しかも、男なんですが?
BL初挑戦!
ヌルイです。
王子目線追加しました。
沢山の方に読んでいただき、感謝します!!
6月3日、BL部門日間1位になりました。
ありがとうございます!!!
婚約者に会いに行ったらば
龍の御寮さん
BL
王都で暮らす婚約者レオンのもとへと会いに行ったミシェル。
そこで見たのは、レオンをお父さんと呼ぶ子供と仲良さそうに並ぶ女性の姿。
ショックでその場を逃げ出したミシェルは――
何とか弁解しようするレオンとなぜか記憶を失ったミシェル。
そこには何やら事件も絡んできて?
傷つけられたミシェルが幸せになるまでのお話です。
【完結】婚約破棄したのに幼馴染の執着がちょっと尋常じゃなかった。
天城
BL
子供の頃、天使のように可愛かった第三王子のハロルド。しかし今は令嬢達に熱い視線を向けられる美青年に成長していた。
成績優秀、眉目秀麗、騎士団の演習では負けなしの完璧な王子の姿が今のハロルドの現実だった。
まだ少女のように可愛かったころに求婚され、婚約した幼馴染のギルバートに申し訳なくなったハロルドは、婚約破棄を決意する。
黒髪黒目の無口な幼馴染(攻め)×金髪青瞳美形第三王子(受け)。前後編の2話完結。番外編を不定期更新中。
白い部屋で愛を囁いて
氷魚彰人
BL
幼馴染でありお腹の子の父親であるαの雪路に「赤ちゃんができた」と告げるが、不機嫌に「誰の子だ」と問われ、ショックのあまりもう一人の幼馴染の名前を出し嘘を吐いた葵だったが……。
シリアスな内容です。Hはないのでお求めの方、すみません。
※某BL小説投稿サイトのオメガバースコンテストにて入賞した作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる