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二章 ハーレムルート
やっと挨拶できました
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食堂の扉を開き見渡せばエドの弟さん達がいた。
確か…エイダン様…だったよね?
あっ、僕まだ自己紹介していなかったんだ…。
どうしよう…今自己紹介するべき?
エド…どうしたら良い?
助けを求めるように視線を送ったのに、エドには伝わらなかった。
僕から挨拶するしかない。
「あっあの…」
「すみませんでした。」
意を決して発した言葉を遮られ、エイダン様に謝罪されてしまった。
「えっえっえっ?」
思いもよらぬことだったので、言葉が出てこなかった。
何故僕はエイダン様に謝罪されているんだろうか?
「なにも知らないでフィンコック様に失礼な発言を繰り返し…その…尻尾や耳をフィンコック様の許可なく触れてしまいました。申し訳ありませんでした。」
あっそうだ…僕はその…見られたんだ…エドとの…。
「あっいえ、そんな大丈夫です。エイダン様?ですよね?エイダン様の言葉は事実でしたので謝罪はいりません。尻尾も耳も…あの…平気なんで頭を上げてください。」
頭を下げ続けられのは居心地が悪い。
それに、エイダン様の言葉は事実であり、否定したいところもあるけど僕が本物のフィンコックではないと言ったら余計婚約者として認められなくなってしまうと危惧し僕の意思で言わなかった。
なので、エイダン様が知らなくて当然なのでそれで勘違いさせてしまったのは僕の責任なので謝罪しないで欲しい。
むしろ僕が謝罪しないとだよね?
どう謝罪したら良いんだろう…言葉を選び間違えたら余計ややこしくなりそうで怖かった。
「今日は全員揃ったね。」
食堂に現れたお義母様の声に救われたが…今まで部屋に籠りきりでごめんなさい。
「おはようございます。」
恥ずかしいと思いながらもお義母様に挨拶をした。
「おはよう、お腹すいたよね?まずは食事にしようか。」
「「「はい」」」
食事が進むにつれてこの後は確りと挨拶しなければというプレッシャーに襲われていた。
自己紹介をと気合いいれていたが、いつの間にかお義母様の話を楽しんでしまい、談話室へと移動した途端緊張感で胸が張り裂けそうになる。
全員がソファに座り紅茶を用意され「さぁ、自己紹介をどうぞ」と言われていないのに言われている気分で僕の発言待ちの時間に感じた。
「自己紹介がまだでしたね、私はグレモンド家当主のエドワード グレモンドだ。息子を頼むよ。」
お義父様とエドはとても似ていて、笑い方がそっくりだった。
握手を求められ手を握ると、とても大きくて厚く強さを感じるが恐怖などはなかった。
家族を守る逞しい手という印象だった。
「僕は妻のエイジャック グレモンドよろしくね。」
優しく微笑まれると一気に雰囲気が和み、家族のムードメーカーな人だった。
「…俺は次男のエイダン…グレモンドです…。」
エイダン様はその…僕達の…を見てしまった後ろめたさから声に力がなかった。
恥ずかしかったけど…あまり気にしないでもらいたい。
普通でお願いしたい…。
「僕は三男のエヴァン グレモンドです、よろしくお願いいたします。」
エヴァン様は僕と同じくらいの身長で親近感が湧き、笑うとエイジャック様と似ていて暖かい空気に包まれ緊張が和らぎ皆さんの挨拶が終われば次は僕の番だと皆の視線が集まった。
「ぼっ僕はシャルマン フィンコックと申します。この度エド…バルド様の婚約者となり大変嬉しく思っております。至らない点も多々あるかと思いますが精進して参りますので、どうかよろしくお願いいたします。」
「ルマン、そんな堅苦しくすんなよ。」
「ふぇ…でも…」
「どんなことがあっても俺達の婚約が解消することはないんだ、いつものルマンでいろよ、」
「んっ…ぁむんっんんっやっ…ん…だっめぇんっ」
皆の前でキスされてしまった。
いつもの僕達だけど、婚約者の家族への挨拶でキスしているところを見られるのは恥ずかしいしなんて思われるのか…。
はしたない嫁って印象になっちゃったかも…。
エド…僕はちゃんと皆に認めてもらいたいよ?
「仲が良くて良かった。」
エドのキスに流されちゃいけないと必死に抵抗していると、お義母様の声が頭に入ってきた。
良かったって…良いの?
キスしてるの許されちゃったのかな?
次第に抵抗も出来なくなっちゃう…。
「ふにゃぁあん」
緊張から解放され、キスの気持ち良さで多分耳と尻尾出ちゃった。
「本当だ…耳と尻尾だ。」
エヴァン様の声で、今日もやらかしてしまったと反省しながら唇が離れてもエドの腕の中にいた。
エドの腕の中の世界から抜け出し周囲を確認すれば、皆の顔が笑顔というか綻んでいたりお義母様なんて嫣然という言葉が似合うほど目を奪われた。
受け入れられたのかな?
だけど…やっぱり挨拶としては失敗だ…。
しゅんとしながらエドとの距離をあけた。
確か…エイダン様…だったよね?
あっ、僕まだ自己紹介していなかったんだ…。
どうしよう…今自己紹介するべき?
エド…どうしたら良い?
助けを求めるように視線を送ったのに、エドには伝わらなかった。
僕から挨拶するしかない。
「あっあの…」
「すみませんでした。」
意を決して発した言葉を遮られ、エイダン様に謝罪されてしまった。
「えっえっえっ?」
思いもよらぬことだったので、言葉が出てこなかった。
何故僕はエイダン様に謝罪されているんだろうか?
「なにも知らないでフィンコック様に失礼な発言を繰り返し…その…尻尾や耳をフィンコック様の許可なく触れてしまいました。申し訳ありませんでした。」
あっそうだ…僕はその…見られたんだ…エドとの…。
「あっいえ、そんな大丈夫です。エイダン様?ですよね?エイダン様の言葉は事実でしたので謝罪はいりません。尻尾も耳も…あの…平気なんで頭を上げてください。」
頭を下げ続けられのは居心地が悪い。
それに、エイダン様の言葉は事実であり、否定したいところもあるけど僕が本物のフィンコックではないと言ったら余計婚約者として認められなくなってしまうと危惧し僕の意思で言わなかった。
なので、エイダン様が知らなくて当然なのでそれで勘違いさせてしまったのは僕の責任なので謝罪しないで欲しい。
むしろ僕が謝罪しないとだよね?
どう謝罪したら良いんだろう…言葉を選び間違えたら余計ややこしくなりそうで怖かった。
「今日は全員揃ったね。」
食堂に現れたお義母様の声に救われたが…今まで部屋に籠りきりでごめんなさい。
「おはようございます。」
恥ずかしいと思いながらもお義母様に挨拶をした。
「おはよう、お腹すいたよね?まずは食事にしようか。」
「「「はい」」」
食事が進むにつれてこの後は確りと挨拶しなければというプレッシャーに襲われていた。
自己紹介をと気合いいれていたが、いつの間にかお義母様の話を楽しんでしまい、談話室へと移動した途端緊張感で胸が張り裂けそうになる。
全員がソファに座り紅茶を用意され「さぁ、自己紹介をどうぞ」と言われていないのに言われている気分で僕の発言待ちの時間に感じた。
「自己紹介がまだでしたね、私はグレモンド家当主のエドワード グレモンドだ。息子を頼むよ。」
お義父様とエドはとても似ていて、笑い方がそっくりだった。
握手を求められ手を握ると、とても大きくて厚く強さを感じるが恐怖などはなかった。
家族を守る逞しい手という印象だった。
「僕は妻のエイジャック グレモンドよろしくね。」
優しく微笑まれると一気に雰囲気が和み、家族のムードメーカーな人だった。
「…俺は次男のエイダン…グレモンドです…。」
エイダン様はその…僕達の…を見てしまった後ろめたさから声に力がなかった。
恥ずかしかったけど…あまり気にしないでもらいたい。
普通でお願いしたい…。
「僕は三男のエヴァン グレモンドです、よろしくお願いいたします。」
エヴァン様は僕と同じくらいの身長で親近感が湧き、笑うとエイジャック様と似ていて暖かい空気に包まれ緊張が和らぎ皆さんの挨拶が終われば次は僕の番だと皆の視線が集まった。
「ぼっ僕はシャルマン フィンコックと申します。この度エド…バルド様の婚約者となり大変嬉しく思っております。至らない点も多々あるかと思いますが精進して参りますので、どうかよろしくお願いいたします。」
「ルマン、そんな堅苦しくすんなよ。」
「ふぇ…でも…」
「どんなことがあっても俺達の婚約が解消することはないんだ、いつものルマンでいろよ、」
「んっ…ぁむんっんんっやっ…ん…だっめぇんっ」
皆の前でキスされてしまった。
いつもの僕達だけど、婚約者の家族への挨拶でキスしているところを見られるのは恥ずかしいしなんて思われるのか…。
はしたない嫁って印象になっちゃったかも…。
エド…僕はちゃんと皆に認めてもらいたいよ?
「仲が良くて良かった。」
エドのキスに流されちゃいけないと必死に抵抗していると、お義母様の声が頭に入ってきた。
良かったって…良いの?
キスしてるの許されちゃったのかな?
次第に抵抗も出来なくなっちゃう…。
「ふにゃぁあん」
緊張から解放され、キスの気持ち良さで多分耳と尻尾出ちゃった。
「本当だ…耳と尻尾だ。」
エヴァン様の声で、今日もやらかしてしまったと反省しながら唇が離れてもエドの腕の中にいた。
エドの腕の中の世界から抜け出し周囲を確認すれば、皆の顔が笑顔というか綻んでいたりお義母様なんて嫣然という言葉が似合うほど目を奪われた。
受け入れられたのかな?
だけど…やっぱり挨拶としては失敗だ…。
しゅんとしながらエドとの距離をあけた。
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