216 / 414
二章 ハーレムルート
ライの家族
しおりを挟む
「ワイアットには何も伝えてなかったな。シャルと婚約したのは数ヵ月前、最近子供が産まれたんだ。名前はアドルフ。」
「…そぅ…なんですね。今日、兄さんの婚約者と顔合わせとしか聞いてなかったので…色々な情報に混乱してます。」
「シャル、ワイアットは今まで領地にいたんだ。今日から王都に住み来年の学園に備えることになったんだ。」
「そう…なんだ。」
聞いても大丈夫かな…。
くいっくいっとライの袖を引っ張った。
「ん?どうした?」
「ラッライ?僕、嫌われちゃった?」
小声でライの耳元で尋ねた。
「ふっ、んな分けないだろ。なぁ?」
「はい、嫌いだなんてそんなっ。少し驚くことが多すぎてしまいそのように思わせてしまったことを謝罪します。すみません。」
「あっいえ、僕がその勘違いをしてしまい…すみません。」
お互い謝り、この後どうするべきが探っていた。
「フィンコック様は…兄さんと結婚したら伯爵位となりますよ?」
先に口を開いてくれたのはワイアット様だった。
年下に気を使わせてしまい…反省しなくては。
「はいっ」
「……結婚後は…どちらに住むのでしょうか?」
「どちらに?ライと一緒に住みます。」
ライと一緒に住まわせない、お前は独りで暮らせって意味?
「…それは…王都?」
「ん?領地ではないんですか?」
別居婚を進められてる?
「…領地は…栄えていますが王都程では…王都にも簡単に往き来できる距離ではありませんよ?」
王都ってあんまり分かんないなぁ。
こっちに来て外出なんてさほどしてないし…。
ライがお仕事しているのに独りでフラフラしてもきっとつまらないだろうな…。
やっぱりライが一緒じゃないと。
「僕はライの側にいられるなら何処でもっふふっ」
皆で行ったお祭りは楽しかったなぁ。
また行きたいなぁ。
「………」
「もう質問は無いのか?」
ライがワイアット様に尋ね、そこで「はっ」とした。
大切なライの婚約者に相応しいのか僕は試されていたんだ。
僕なんて答えた?もしかして間違っちゃったかな?
やっぱり貴族なら王都に住みますって言った方がよかった?
爵位は公爵がいいって言うべきだった?
あぁ~失敗しちゃったかも…。
どどどどどど…どうしよう。
「…はぃ」
ワイアット様は複雑な表情を見ると、僕は合格出来なかったのかも…。
お前は兄さんの嫁に相応しくない~この屋敷から出て行けぇって言われたりする?
「シャル」
顎を捕まれ唇が重なった。
今さらかもしれないが、ライの家族の前でこんな…エッチなキスは…。
小さく抵抗しても気持ちいいのには敵わず、胸を刺激され続け快感が燻っていたこともあり簡単に流されてしまう。
微かに声が漏れ腰の当たりがムズムズする。
エッチしたい…。
「えっ?」
ライの唇が離れると追いかけたくなる。
離れていくライを見つめ続け、どうにかその先をしてくれないか求めた。
「ぁっあっあっあっあっ」
「どうした?」
ワイアット様がおかしくなってしまい、ライが心配の声をあげた。
「耳、耳、耳、耳、耳、耳、耳、耳、耳…」
耳?
もしかしてと耳を触るとふさふさになっていた。
キスが気持ちよくて出てきてしまったみたい。
そこに、窮屈な尻尾も現れた。
「うわ゛ぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
「にゃ゛っ」
ぽん
驚いたワイアット様の声に驚いて猫ににゃっちゃった。
視界が遮られ身動きがとれにゃい。
うにゃうにゃと障害を超えていくと、漸く光が見えた。
身体をプルプル振りにゃがら見上げると、巨人達が僕を見下ろしていた。
「シャル」
僕に影を落としにゃがら、ライの腕が僕を向かえてくれる。
その安心できる腕に導かれるように収まり、抱き抱えられれば皆の視線を近くに感じた。
ライのお父様は僕が猫になっても一切動じることが無く微動だにせず、お母様はキラキラした笑顔で僕の鼻の頭をちょこちょこと撫でてくれている。
ワイアット様は信じられないものを見るように後ずさっていた。
「あぁ、ワイアットには話してなかったか。シャルは猫獣人なんだ。」
「猫…獣人…ホンモノ?」
ホンモニョらしいです。
僕にもよく分からにゃいにょですが…。
混乱させてしまい申し訳にゃいです。
許してにゃん…ゆるしてくだしゃい。
「ワイアットが大きな声を出したからシャルも驚いて猫になっちまったろ。」
「…それは…すみません。」
「にゃうにゃうにゃう」
大丈夫ですって伝えたいのに伝わらない…。
「シャル猫ちゃんおいでぇ。」
ライのお母様に手を伸ばされるとライを確認しながら移動した。
「にゃぁん?」
「やぁあん、可愛い。シャル猫ぉ、シャル猫ぉ、シャル猫ぉ」
「にゃんにゃん」
お母様の手、気持ちいい。
「いやぁ、猫可愛いぃ。小さな動物好きなんだけど、ロバートやライアンそれにワイアットも魔力が高いから小さな動物逃げちゃうんだよね。猫ちゃん可愛い。」
暫くの間、お母様の腕の中で癒された。
ライは側にいてくれたけど、お父様とワイアット様は少し離れていた。
小さな声でお母様が教えてくれたけど、お父様は小さな動物が苦手みたいなんだって…。
嫌いというより小さくて弱いから触れたら壊れてしまうと思い、近寄れないんだとか。
なんだか優しいくて可愛いって思っちゃった。
いつかお父様にも抱っこされる日が来たらいいな。
お母様に沢山撫でてもらった後は、ライの腕の中で部屋に戻った。
「いつまでそうしてるんだ?」
ソファに座るライに手を伸ばしながら人間に戻っていく。
裸でライに跨がればそんな雰囲気になり身体中に沢山のキスをくれる。
にゃぁあん気持ちいい。
「…そぅ…なんですね。今日、兄さんの婚約者と顔合わせとしか聞いてなかったので…色々な情報に混乱してます。」
「シャル、ワイアットは今まで領地にいたんだ。今日から王都に住み来年の学園に備えることになったんだ。」
「そう…なんだ。」
聞いても大丈夫かな…。
くいっくいっとライの袖を引っ張った。
「ん?どうした?」
「ラッライ?僕、嫌われちゃった?」
小声でライの耳元で尋ねた。
「ふっ、んな分けないだろ。なぁ?」
「はい、嫌いだなんてそんなっ。少し驚くことが多すぎてしまいそのように思わせてしまったことを謝罪します。すみません。」
「あっいえ、僕がその勘違いをしてしまい…すみません。」
お互い謝り、この後どうするべきが探っていた。
「フィンコック様は…兄さんと結婚したら伯爵位となりますよ?」
先に口を開いてくれたのはワイアット様だった。
年下に気を使わせてしまい…反省しなくては。
「はいっ」
「……結婚後は…どちらに住むのでしょうか?」
「どちらに?ライと一緒に住みます。」
ライと一緒に住まわせない、お前は独りで暮らせって意味?
「…それは…王都?」
「ん?領地ではないんですか?」
別居婚を進められてる?
「…領地は…栄えていますが王都程では…王都にも簡単に往き来できる距離ではありませんよ?」
王都ってあんまり分かんないなぁ。
こっちに来て外出なんてさほどしてないし…。
ライがお仕事しているのに独りでフラフラしてもきっとつまらないだろうな…。
やっぱりライが一緒じゃないと。
「僕はライの側にいられるなら何処でもっふふっ」
皆で行ったお祭りは楽しかったなぁ。
また行きたいなぁ。
「………」
「もう質問は無いのか?」
ライがワイアット様に尋ね、そこで「はっ」とした。
大切なライの婚約者に相応しいのか僕は試されていたんだ。
僕なんて答えた?もしかして間違っちゃったかな?
やっぱり貴族なら王都に住みますって言った方がよかった?
爵位は公爵がいいって言うべきだった?
あぁ~失敗しちゃったかも…。
どどどどどど…どうしよう。
「…はぃ」
ワイアット様は複雑な表情を見ると、僕は合格出来なかったのかも…。
お前は兄さんの嫁に相応しくない~この屋敷から出て行けぇって言われたりする?
「シャル」
顎を捕まれ唇が重なった。
今さらかもしれないが、ライの家族の前でこんな…エッチなキスは…。
小さく抵抗しても気持ちいいのには敵わず、胸を刺激され続け快感が燻っていたこともあり簡単に流されてしまう。
微かに声が漏れ腰の当たりがムズムズする。
エッチしたい…。
「えっ?」
ライの唇が離れると追いかけたくなる。
離れていくライを見つめ続け、どうにかその先をしてくれないか求めた。
「ぁっあっあっあっあっ」
「どうした?」
ワイアット様がおかしくなってしまい、ライが心配の声をあげた。
「耳、耳、耳、耳、耳、耳、耳、耳、耳…」
耳?
もしかしてと耳を触るとふさふさになっていた。
キスが気持ちよくて出てきてしまったみたい。
そこに、窮屈な尻尾も現れた。
「うわ゛ぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
「にゃ゛っ」
ぽん
驚いたワイアット様の声に驚いて猫ににゃっちゃった。
視界が遮られ身動きがとれにゃい。
うにゃうにゃと障害を超えていくと、漸く光が見えた。
身体をプルプル振りにゃがら見上げると、巨人達が僕を見下ろしていた。
「シャル」
僕に影を落としにゃがら、ライの腕が僕を向かえてくれる。
その安心できる腕に導かれるように収まり、抱き抱えられれば皆の視線を近くに感じた。
ライのお父様は僕が猫になっても一切動じることが無く微動だにせず、お母様はキラキラした笑顔で僕の鼻の頭をちょこちょこと撫でてくれている。
ワイアット様は信じられないものを見るように後ずさっていた。
「あぁ、ワイアットには話してなかったか。シャルは猫獣人なんだ。」
「猫…獣人…ホンモノ?」
ホンモニョらしいです。
僕にもよく分からにゃいにょですが…。
混乱させてしまい申し訳にゃいです。
許してにゃん…ゆるしてくだしゃい。
「ワイアットが大きな声を出したからシャルも驚いて猫になっちまったろ。」
「…それは…すみません。」
「にゃうにゃうにゃう」
大丈夫ですって伝えたいのに伝わらない…。
「シャル猫ちゃんおいでぇ。」
ライのお母様に手を伸ばされるとライを確認しながら移動した。
「にゃぁん?」
「やぁあん、可愛い。シャル猫ぉ、シャル猫ぉ、シャル猫ぉ」
「にゃんにゃん」
お母様の手、気持ちいい。
「いやぁ、猫可愛いぃ。小さな動物好きなんだけど、ロバートやライアンそれにワイアットも魔力が高いから小さな動物逃げちゃうんだよね。猫ちゃん可愛い。」
暫くの間、お母様の腕の中で癒された。
ライは側にいてくれたけど、お父様とワイアット様は少し離れていた。
小さな声でお母様が教えてくれたけど、お父様は小さな動物が苦手みたいなんだって…。
嫌いというより小さくて弱いから触れたら壊れてしまうと思い、近寄れないんだとか。
なんだか優しいくて可愛いって思っちゃった。
いつかお父様にも抱っこされる日が来たらいいな。
お母様に沢山撫でてもらった後は、ライの腕の中で部屋に戻った。
「いつまでそうしてるんだ?」
ソファに座るライに手を伸ばしながら人間に戻っていく。
裸でライに跨がればそんな雰囲気になり身体中に沢山のキスをくれる。
にゃぁあん気持ちいい。
22
お気に入りに追加
2,876
あなたにおすすめの小説
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
【完結】悪役令息の従者に転職しました
*
BL
暗殺者なのに無様な失敗で死にそうになった俺をたすけてくれたのは、BLゲームで、どのルートでも殺されて悲惨な最期を迎える悪役令息でした。
依頼人には死んだことにして、悪役令息の従者に転職しました。
皆でしあわせになるために、あるじと一緒にがんばるよ!
本編完結しました!
『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく、舞踏会編、はじめましたー!
他のお話を読まなくても大丈夫なようにお書きするので、気軽に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
【完結】極貧イケメン学生は体を売らない。【番外編あります】
紫紺
BL
貧乏学生をスパダリが救済!?代償は『恋人のフリ』だった。
相模原涼(さがみはらりょう)は法学部の大学2年生。
超がつく貧乏学生なのに、突然居酒屋のバイトをクビになってしまった。
失意に沈む涼の前に現れたのは、ブランドスーツに身を包んだイケメン、大手法律事務所の副所長 城南晄矢(じょうなんみつや)。
彼は涼にバイトしないかと誘うのだが……。
※番外編を公開しました(10/21)
生活に追われて恋とは無縁の極貧イケメンの涼と、何もかもに恵まれた晄矢のラブコメBL。二人の気持ちはどっちに向いていくのか。
※本作品中の公判、判例、事件等は全て架空のものです。完全なフィクションであり、参考にした事件等もございません。拙い表現や現実との乖離はどうぞご容赦ください。
※4月18日、完結しました。ありがとうございました。

嫌われ者の長男
りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....

【完結】試練の塔最上階で待ち構えるの飽きたので下階に降りたら騎士見習いに惚れちゃいました
むらびっと
BL
塔のラスボスであるイミルは毎日自堕落な生活を送ることに飽き飽きしていた。暇つぶしに下階に降りてみるとそこには騎士見習いがいた。騎士見習いのナーシンに取り入るために奮闘するバトルコメディ。
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
*
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
本編完結しました!
『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく舞踏会編をはじめましたー!
他のお話を読まなくても大丈夫なようにお書きするので、気軽に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。

十二年付き合った彼氏を人気清純派アイドルに盗られて絶望してたら、幼馴染のポンコツ御曹司に溺愛されたので、奴らを見返してやりたいと思います
塔原 槇
BL
会社員、兎山俊太郎(とやま しゅんたろう)はある日、「やっぱり女の子が好きだわ」と言われ別れを切り出される。彼氏の売れないバンドマン、熊井雄介(くまい ゆうすけ)は人気上昇中の清純派アイドル、桃澤久留美(ももざわ くるみ)と付き合うのだと言う。ショックの中で俊太郎が出社すると、幼馴染の有栖川麗音(ありすがわ れおん)が中途採用で入社してきて……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる