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二章 ハーレムルート
ライの家族
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「ワイアットには何も伝えてなかったな。シャルと婚約したのは数ヵ月前、最近子供が産まれたんだ。名前はアドルフ。」
「…そぅ…なんですね。今日、兄さんの婚約者と顔合わせとしか聞いてなかったので…色々な情報に混乱してます。」
「シャル、ワイアットは今まで領地にいたんだ。今日から王都に住み来年の学園に備えることになったんだ。」
「そう…なんだ。」
聞いても大丈夫かな…。
くいっくいっとライの袖を引っ張った。
「ん?どうした?」
「ラッライ?僕、嫌われちゃった?」
小声でライの耳元で尋ねた。
「ふっ、んな分けないだろ。なぁ?」
「はい、嫌いだなんてそんなっ。少し驚くことが多すぎてしまいそのように思わせてしまったことを謝罪します。すみません。」
「あっいえ、僕がその勘違いをしてしまい…すみません。」
お互い謝り、この後どうするべきが探っていた。
「フィンコック様は…兄さんと結婚したら伯爵位となりますよ?」
先に口を開いてくれたのはワイアット様だった。
年下に気を使わせてしまい…反省しなくては。
「はいっ」
「……結婚後は…どちらに住むのでしょうか?」
「どちらに?ライと一緒に住みます。」
ライと一緒に住まわせない、お前は独りで暮らせって意味?
「…それは…王都?」
「ん?領地ではないんですか?」
別居婚を進められてる?
「…領地は…栄えていますが王都程では…王都にも簡単に往き来できる距離ではありませんよ?」
王都ってあんまり分かんないなぁ。
こっちに来て外出なんてさほどしてないし…。
ライがお仕事しているのに独りでフラフラしてもきっとつまらないだろうな…。
やっぱりライが一緒じゃないと。
「僕はライの側にいられるなら何処でもっふふっ」
皆で行ったお祭りは楽しかったなぁ。
また行きたいなぁ。
「………」
「もう質問は無いのか?」
ライがワイアット様に尋ね、そこで「はっ」とした。
大切なライの婚約者に相応しいのか僕は試されていたんだ。
僕なんて答えた?もしかして間違っちゃったかな?
やっぱり貴族なら王都に住みますって言った方がよかった?
爵位は公爵がいいって言うべきだった?
あぁ~失敗しちゃったかも…。
どどどどどど…どうしよう。
「…はぃ」
ワイアット様は複雑な表情を見ると、僕は合格出来なかったのかも…。
お前は兄さんの嫁に相応しくない~この屋敷から出て行けぇって言われたりする?
「シャル」
顎を捕まれ唇が重なった。
今さらかもしれないが、ライの家族の前でこんな…エッチなキスは…。
小さく抵抗しても気持ちいいのには敵わず、胸を刺激され続け快感が燻っていたこともあり簡単に流されてしまう。
微かに声が漏れ腰の当たりがムズムズする。
エッチしたい…。
「えっ?」
ライの唇が離れると追いかけたくなる。
離れていくライを見つめ続け、どうにかその先をしてくれないか求めた。
「ぁっあっあっあっあっ」
「どうした?」
ワイアット様がおかしくなってしまい、ライが心配の声をあげた。
「耳、耳、耳、耳、耳、耳、耳、耳、耳…」
耳?
もしかしてと耳を触るとふさふさになっていた。
キスが気持ちよくて出てきてしまったみたい。
そこに、窮屈な尻尾も現れた。
「うわ゛ぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
「にゃ゛っ」
ぽん
驚いたワイアット様の声に驚いて猫ににゃっちゃった。
視界が遮られ身動きがとれにゃい。
うにゃうにゃと障害を超えていくと、漸く光が見えた。
身体をプルプル振りにゃがら見上げると、巨人達が僕を見下ろしていた。
「シャル」
僕に影を落としにゃがら、ライの腕が僕を向かえてくれる。
その安心できる腕に導かれるように収まり、抱き抱えられれば皆の視線を近くに感じた。
ライのお父様は僕が猫になっても一切動じることが無く微動だにせず、お母様はキラキラした笑顔で僕の鼻の頭をちょこちょこと撫でてくれている。
ワイアット様は信じられないものを見るように後ずさっていた。
「あぁ、ワイアットには話してなかったか。シャルは猫獣人なんだ。」
「猫…獣人…ホンモノ?」
ホンモニョらしいです。
僕にもよく分からにゃいにょですが…。
混乱させてしまい申し訳にゃいです。
許してにゃん…ゆるしてくだしゃい。
「ワイアットが大きな声を出したからシャルも驚いて猫になっちまったろ。」
「…それは…すみません。」
「にゃうにゃうにゃう」
大丈夫ですって伝えたいのに伝わらない…。
「シャル猫ちゃんおいでぇ。」
ライのお母様に手を伸ばされるとライを確認しながら移動した。
「にゃぁん?」
「やぁあん、可愛い。シャル猫ぉ、シャル猫ぉ、シャル猫ぉ」
「にゃんにゃん」
お母様の手、気持ちいい。
「いやぁ、猫可愛いぃ。小さな動物好きなんだけど、ロバートやライアンそれにワイアットも魔力が高いから小さな動物逃げちゃうんだよね。猫ちゃん可愛い。」
暫くの間、お母様の腕の中で癒された。
ライは側にいてくれたけど、お父様とワイアット様は少し離れていた。
小さな声でお母様が教えてくれたけど、お父様は小さな動物が苦手みたいなんだって…。
嫌いというより小さくて弱いから触れたら壊れてしまうと思い、近寄れないんだとか。
なんだか優しいくて可愛いって思っちゃった。
いつかお父様にも抱っこされる日が来たらいいな。
お母様に沢山撫でてもらった後は、ライの腕の中で部屋に戻った。
「いつまでそうしてるんだ?」
ソファに座るライに手を伸ばしながら人間に戻っていく。
裸でライに跨がればそんな雰囲気になり身体中に沢山のキスをくれる。
にゃぁあん気持ちいい。
「…そぅ…なんですね。今日、兄さんの婚約者と顔合わせとしか聞いてなかったので…色々な情報に混乱してます。」
「シャル、ワイアットは今まで領地にいたんだ。今日から王都に住み来年の学園に備えることになったんだ。」
「そう…なんだ。」
聞いても大丈夫かな…。
くいっくいっとライの袖を引っ張った。
「ん?どうした?」
「ラッライ?僕、嫌われちゃった?」
小声でライの耳元で尋ねた。
「ふっ、んな分けないだろ。なぁ?」
「はい、嫌いだなんてそんなっ。少し驚くことが多すぎてしまいそのように思わせてしまったことを謝罪します。すみません。」
「あっいえ、僕がその勘違いをしてしまい…すみません。」
お互い謝り、この後どうするべきが探っていた。
「フィンコック様は…兄さんと結婚したら伯爵位となりますよ?」
先に口を開いてくれたのはワイアット様だった。
年下に気を使わせてしまい…反省しなくては。
「はいっ」
「……結婚後は…どちらに住むのでしょうか?」
「どちらに?ライと一緒に住みます。」
ライと一緒に住まわせない、お前は独りで暮らせって意味?
「…それは…王都?」
「ん?領地ではないんですか?」
別居婚を進められてる?
「…領地は…栄えていますが王都程では…王都にも簡単に往き来できる距離ではありませんよ?」
王都ってあんまり分かんないなぁ。
こっちに来て外出なんてさほどしてないし…。
ライがお仕事しているのに独りでフラフラしてもきっとつまらないだろうな…。
やっぱりライが一緒じゃないと。
「僕はライの側にいられるなら何処でもっふふっ」
皆で行ったお祭りは楽しかったなぁ。
また行きたいなぁ。
「………」
「もう質問は無いのか?」
ライがワイアット様に尋ね、そこで「はっ」とした。
大切なライの婚約者に相応しいのか僕は試されていたんだ。
僕なんて答えた?もしかして間違っちゃったかな?
やっぱり貴族なら王都に住みますって言った方がよかった?
爵位は公爵がいいって言うべきだった?
あぁ~失敗しちゃったかも…。
どどどどどど…どうしよう。
「…はぃ」
ワイアット様は複雑な表情を見ると、僕は合格出来なかったのかも…。
お前は兄さんの嫁に相応しくない~この屋敷から出て行けぇって言われたりする?
「シャル」
顎を捕まれ唇が重なった。
今さらかもしれないが、ライの家族の前でこんな…エッチなキスは…。
小さく抵抗しても気持ちいいのには敵わず、胸を刺激され続け快感が燻っていたこともあり簡単に流されてしまう。
微かに声が漏れ腰の当たりがムズムズする。
エッチしたい…。
「えっ?」
ライの唇が離れると追いかけたくなる。
離れていくライを見つめ続け、どうにかその先をしてくれないか求めた。
「ぁっあっあっあっあっ」
「どうした?」
ワイアット様がおかしくなってしまい、ライが心配の声をあげた。
「耳、耳、耳、耳、耳、耳、耳、耳、耳…」
耳?
もしかしてと耳を触るとふさふさになっていた。
キスが気持ちよくて出てきてしまったみたい。
そこに、窮屈な尻尾も現れた。
「うわ゛ぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
「にゃ゛っ」
ぽん
驚いたワイアット様の声に驚いて猫ににゃっちゃった。
視界が遮られ身動きがとれにゃい。
うにゃうにゃと障害を超えていくと、漸く光が見えた。
身体をプルプル振りにゃがら見上げると、巨人達が僕を見下ろしていた。
「シャル」
僕に影を落としにゃがら、ライの腕が僕を向かえてくれる。
その安心できる腕に導かれるように収まり、抱き抱えられれば皆の視線を近くに感じた。
ライのお父様は僕が猫になっても一切動じることが無く微動だにせず、お母様はキラキラした笑顔で僕の鼻の頭をちょこちょこと撫でてくれている。
ワイアット様は信じられないものを見るように後ずさっていた。
「あぁ、ワイアットには話してなかったか。シャルは猫獣人なんだ。」
「猫…獣人…ホンモノ?」
ホンモニョらしいです。
僕にもよく分からにゃいにょですが…。
混乱させてしまい申し訳にゃいです。
許してにゃん…ゆるしてくだしゃい。
「ワイアットが大きな声を出したからシャルも驚いて猫になっちまったろ。」
「…それは…すみません。」
「にゃうにゃうにゃう」
大丈夫ですって伝えたいのに伝わらない…。
「シャル猫ちゃんおいでぇ。」
ライのお母様に手を伸ばされるとライを確認しながら移動した。
「にゃぁん?」
「やぁあん、可愛い。シャル猫ぉ、シャル猫ぉ、シャル猫ぉ」
「にゃんにゃん」
お母様の手、気持ちいい。
「いやぁ、猫可愛いぃ。小さな動物好きなんだけど、ロバートやライアンそれにワイアットも魔力が高いから小さな動物逃げちゃうんだよね。猫ちゃん可愛い。」
暫くの間、お母様の腕の中で癒された。
ライは側にいてくれたけど、お父様とワイアット様は少し離れていた。
小さな声でお母様が教えてくれたけど、お父様は小さな動物が苦手みたいなんだって…。
嫌いというより小さくて弱いから触れたら壊れてしまうと思い、近寄れないんだとか。
なんだか優しいくて可愛いって思っちゃった。
いつかお父様にも抱っこされる日が来たらいいな。
お母様に沢山撫でてもらった後は、ライの腕の中で部屋に戻った。
「いつまでそうしてるんだ?」
ソファに座るライに手を伸ばしながら人間に戻っていく。
裸でライに跨がればそんな雰囲気になり身体中に沢山のキスをくれる。
にゃぁあん気持ちいい。
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