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二章 ハーレムルート

結界発表

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試験結果が発表された。

恐る恐る見に行くと上位にはリック、ライ、エドの名前があった。
リックは三位、ライは八位、エドは十位だった。
僕は…僕は…。
三十四位…前回よりちょっと上がってる。

やった…やった…やった……良かったぁぁぁぁ。

あれだけ皆に協力してもらって不甲斐ない点数を取ってしまったらどうしようと不安だった。

「エヘ…ぁっ」

声だして笑っちゃった。
口元を隠し周囲を見回したが、誰も僕には興味がなかったようだ。

「おっすげぇな。」

振り返らなくても声で分かった。
誰だと思う?
ふふっ。
僕の肩に腕を回しながら頭に大きな手が乗せられた。
彼と一緒に試験結果を眺めた。

「凄いね、僕に教えてばかりだったのに十位だよ?」

僕に声をかけてきたのはエドでした。

「教えるのも分かってねぇと出来ないからな、何処が分からないか浮き彫りになっていい勉強になったわ。」

「そうなの?」

「あぁ」

「頭いい人の発言だ。」

「なんだよそれ。」

「僕は人に教えたことなんてないから…今までは何処が分からないのかも分からないって感じだった。」

「これからも一緒に勉強するか?」

「うん」

「先生の言うことは全部、素直に聞けよ?」

「…ぅん」

なんだか、ちょっぴりエッチな雰囲気を感じ取った。
アレックスと生徒と先生エッチしようなんて考えていたから、思い出しちゃったんだ。

「約束だぞ?俺がベッドの上に裸で足を開けって言ったら、抵抗せずにすんだぞ?」

「へっ」

顔が一気に熱くなった。
だって、それって…。
顎を取られ唇が近付く。
誰にも止められないと僕は試験結果表の前で試験結果を見てきた人達が側にいる中でエドとキスしてしまう。
きっとエッチなキス。
そう言えばどうしてエド一人なんだろう?
ライとリックはどうしたの?と頭の片隅にはあったが、唇が触れた瞬間キスのことで頭が一杯になってしまった。

「…もっと」

終わらないキスを続けていたが、おでこ同士をコツンとされた。
それされると唇が離れてしまう。
終わりの合図なのかな?やだな。

「そろそろ教室戻るか?」

「…ん゛ー」

不満の声が漏れた。

「キスは?」

「後でな…、ここだと俺達邪魔みたいだから。」

「あっ」

試験結果表の前だと言うことを思い出した。

確かにここでキスしてたら周囲の人が気まずいよね。
エドの制服を掴みながら、逃げるように教室へ向うとこちらを歩いてくるライとリックの姿があった。

「ライ、リック?」

「おぉ結果どうだった?」

「二人とも凄かったよ」

ライ達はまだ結果を知らないのかな?

「僕たちのじゃなくてシャルマンの。」

「えっぼくぅ?ふふふ」

焦らしている訳じゃないけど、嬉しくてつい。

「その調子だと、良かったんだな。」

「んふぅん、三十四位だったよ。」

あの短期間ではかなり凄いんじゃない?
褒めて褒めて。

「頑張った甲斐あったな。」

「心配はしてなかったけど、これで安心だね。」

「んふっ皆のおかげだよ、ありがとう。」

三人へのお礼の前に三十四位であった満足の笑みが溢れてしまった。

三人にお礼を言って気か付いた。
僕が迷惑をかけたのは三人だけじゃなくて、先生方もだ。
課題とか個別に質問を聞いてくれたりしていたんだ。

お礼を言いに行かなきゃいけないのでは?

三人と別れ、僕は自分の教室に戻った。
その後は授業が終わる度に先生方に突撃してお礼を言いに行った。
どの先生にも「よく頑張ったな」「偉いぞ」と褒めてもらった。
褒め方が小さい子供を相手にしているようで引っ掛かりはしたものの、嬉しかったのは本当。

僕って単純だね。
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