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二章 ハーレムルート
僕たちはちゃんと兄弟です
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お母様と話していると一日が早く終わってしまった。
お父様とお兄様が帰ってきて出迎えると、お兄様に抱きしめら僕の足が宙に浮いた。
お兄様はなかなか離してくれず、その体勢で食堂まで移動してしまった。
「お兄様、疲れてないの?」
「シャルの笑顔を見たら疲れなんて吹き飛んだよ。」
お兄様のその笑顔反則だよ。
思わずぎゅって抱き付いちゃった。
「こうやって観ると二人が夫婦のように見えるよ。」
「へ?」
お父様の言葉にお母様との会話を思い出した。
僕が求めたらきっとお兄様は応えてくれると…。
イケナイ事なのに、お兄様との事を妄想してしまった。
「シャル、耳が真っ赤だよ。」
「にゃっ」
お母様の言葉で更に恥ずかしくなり、誰にも観られたくなくてお兄様の首に隠れた。
「シャル、俺の可愛い奥さん。」
「ふぇっ…ふにゃぁ…」
驚きのあまりお兄様を確認すると、至近距離でのキメ顔に骨抜きにされてしまった。
「ふふふ、ドミニクあまりシャルを揶揄わないの。」
あっ僕は揶揄われたのか…。
「俺はシャルの為なら何でも出来ますよ。」
そんな言葉を聞いてしまったらイケナイ感情が膨れてしまう。
この世界はどうか知らないが、日本人の記憶がある僕には兄弟でそういうのは絶対にだめって思ってる。
けど…お兄様の誘惑には負けちゃいそう…。
流されないぞって思っていても抱き上げられているお兄様の腕の中から出ることが出来ないどころか、僕の方が抱き付きお兄様の項辺りをクンクンと匂いを嗅いでいた。
婚約者は居なくても恋人は居るのかもと勘ぐって確かめちゃってる。
今のところお兄様から他の人の匂いはしなかった。
二人が帰ってきたので皆で食堂に向かい、僕は椅子に下ろされ食事が始まった。
なんだろう…僕の味覚が変わったのかな?
味が薄く感じる。
それに食べ物の好みも変わったようにも…。
酸っぱいものが欲しくなる。
疲れてるのかな?
明日の昼には学園に戻る予定なのに風邪とかじゃなければ良いな。
食事を終えるとお兄様が部屋までエスコートしてくれる。
「今日はどうする?」
部屋に入る直前お兄様に聞かれた。
きっと「今日も一緒に眠るか?」って事なんだと思う。
昨日は淋しさから衝動的にお兄様の部屋に突撃してしまったが、今は…。
行きたいけど…なんだか…お母様やお父様の言葉を思い出して行くってなんだか言いにくい…けど。
「行っても良いの?」
「当たり前だろ」
頭をポンとされた。
これってちゃんと兄弟の距離だよねっ。
「ふふ、一緒が良い。」
…僕は誘惑にとてつもなく弱かった。
「分かった、なら着替えたら来い。」
「はい…ぁっ、お風呂入ったら行きます。」
「風呂?…あっそうか、魔力がないのか…なら俺が洗浄魔法をしてやる。」
「あっ、違うの…僕、お風呂が好きで…。」
そうだった、魔力のある人は皆洗浄魔法で身体を清潔にするだけでお風呂はあまり使わないんだった。
「風呂…好きだったのか?」
「ぇっと…好きになりました…。」
「そうか…ならゆっくり入って来い。」
「はぃ」
公爵家のお風呂でも僕が好きな石鹸が無くて残念だった。
石鹸って珍しいのかな?
あの石鹸は香も使い心地も良くてすぐにお気に入りだった。
お風呂から上がりパジャマに着替えお兄様の部屋に人間の姿で向かった。
こんこんこん
がちゃ
「来たな。」
「えへ…来ちゃった。」
あっこの台詞を僕が言う日が来ようとは…。
人生何が起こるか分からないね。
「頭ちゃんと乾かしたか?」
「ふえっ、タオルでちゃんと拭いたよ?」
「ん~」
「…うわぁ…わぁ…ありがとう。」
完全には乾いてなかった僕の髪を風魔法でお兄様が乾かしてくれた。
「さっ寝るぞ?」
「はいっ」
お兄様と一緒の布団に入り眠りを目指した。
「風呂入ったから温かいな。」
お兄様を観ると優しい瞳だったので、身体を寄せてお兄様の胸の中に移動した。
許してくれるかな?と見上げるとポンポンと背中を擦られた。
お兄様の側って安心して眠れる。
やっぱり兄弟だからエッチな欲望が沸き起こることはなかった。
…良かった。
お父様とお兄様が帰ってきて出迎えると、お兄様に抱きしめら僕の足が宙に浮いた。
お兄様はなかなか離してくれず、その体勢で食堂まで移動してしまった。
「お兄様、疲れてないの?」
「シャルの笑顔を見たら疲れなんて吹き飛んだよ。」
お兄様のその笑顔反則だよ。
思わずぎゅって抱き付いちゃった。
「こうやって観ると二人が夫婦のように見えるよ。」
「へ?」
お父様の言葉にお母様との会話を思い出した。
僕が求めたらきっとお兄様は応えてくれると…。
イケナイ事なのに、お兄様との事を妄想してしまった。
「シャル、耳が真っ赤だよ。」
「にゃっ」
お母様の言葉で更に恥ずかしくなり、誰にも観られたくなくてお兄様の首に隠れた。
「シャル、俺の可愛い奥さん。」
「ふぇっ…ふにゃぁ…」
驚きのあまりお兄様を確認すると、至近距離でのキメ顔に骨抜きにされてしまった。
「ふふふ、ドミニクあまりシャルを揶揄わないの。」
あっ僕は揶揄われたのか…。
「俺はシャルの為なら何でも出来ますよ。」
そんな言葉を聞いてしまったらイケナイ感情が膨れてしまう。
この世界はどうか知らないが、日本人の記憶がある僕には兄弟でそういうのは絶対にだめって思ってる。
けど…お兄様の誘惑には負けちゃいそう…。
流されないぞって思っていても抱き上げられているお兄様の腕の中から出ることが出来ないどころか、僕の方が抱き付きお兄様の項辺りをクンクンと匂いを嗅いでいた。
婚約者は居なくても恋人は居るのかもと勘ぐって確かめちゃってる。
今のところお兄様から他の人の匂いはしなかった。
二人が帰ってきたので皆で食堂に向かい、僕は椅子に下ろされ食事が始まった。
なんだろう…僕の味覚が変わったのかな?
味が薄く感じる。
それに食べ物の好みも変わったようにも…。
酸っぱいものが欲しくなる。
疲れてるのかな?
明日の昼には学園に戻る予定なのに風邪とかじゃなければ良いな。
食事を終えるとお兄様が部屋までエスコートしてくれる。
「今日はどうする?」
部屋に入る直前お兄様に聞かれた。
きっと「今日も一緒に眠るか?」って事なんだと思う。
昨日は淋しさから衝動的にお兄様の部屋に突撃してしまったが、今は…。
行きたいけど…なんだか…お母様やお父様の言葉を思い出して行くってなんだか言いにくい…けど。
「行っても良いの?」
「当たり前だろ」
頭をポンとされた。
これってちゃんと兄弟の距離だよねっ。
「ふふ、一緒が良い。」
…僕は誘惑にとてつもなく弱かった。
「分かった、なら着替えたら来い。」
「はい…ぁっ、お風呂入ったら行きます。」
「風呂?…あっそうか、魔力がないのか…なら俺が洗浄魔法をしてやる。」
「あっ、違うの…僕、お風呂が好きで…。」
そうだった、魔力のある人は皆洗浄魔法で身体を清潔にするだけでお風呂はあまり使わないんだった。
「風呂…好きだったのか?」
「ぇっと…好きになりました…。」
「そうか…ならゆっくり入って来い。」
「はぃ」
公爵家のお風呂でも僕が好きな石鹸が無くて残念だった。
石鹸って珍しいのかな?
あの石鹸は香も使い心地も良くてすぐにお気に入りだった。
お風呂から上がりパジャマに着替えお兄様の部屋に人間の姿で向かった。
こんこんこん
がちゃ
「来たな。」
「えへ…来ちゃった。」
あっこの台詞を僕が言う日が来ようとは…。
人生何が起こるか分からないね。
「頭ちゃんと乾かしたか?」
「ふえっ、タオルでちゃんと拭いたよ?」
「ん~」
「…うわぁ…わぁ…ありがとう。」
完全には乾いてなかった僕の髪を風魔法でお兄様が乾かしてくれた。
「さっ寝るぞ?」
「はいっ」
お兄様と一緒の布団に入り眠りを目指した。
「風呂入ったから温かいな。」
お兄様を観ると優しい瞳だったので、身体を寄せてお兄様の胸の中に移動した。
許してくれるかな?と見上げるとポンポンと背中を擦られた。
お兄様の側って安心して眠れる。
やっぱり兄弟だからエッチな欲望が沸き起こることはなかった。
…良かった。
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