【完結】ハーレムルートには重要な手掛かりが隠されています

天冨七緒

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二章 ハーレムルート

独りってさみしい

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漸く午前中の授業が終わりお昼になった。

数カ月ぶりの学園だったけど、誰にも声をかけられることが無く過ぎた。
ホッとするも淋しくもあった。
昼食のために席を立ち廊下に出ると三人の姿を発見し、小走りで駆け寄りライに手を伸ばし胸に飛び込んでいた。

「どうした?」

「何かあったのか?」

「シャルマン?」

皆が心配して僕に声をかけてくれる。

「………」

僕はライに抱きついたまま答えなかった。

「シャル?」

「「………」」

「…淋しかった。」

素直に白状した。

「「「………」」」

僕の気持ちを聞いたライが、優しく包んでくれた。
たった数時間しか離れてなかったのに、こんなにも恋しいなんて。

「ルマン、俺も淋しかったから抱き締めて欲しいな。」

ライの胸から顔を離しエドを見ると、両手を広げていた。
僕に合わせてそんなことを言うエドが可愛くて傷付いていた心が癒される。

「エドォ、うん」

ライから身体を離しエドの方へ振り向くと、腕が名残惜しそうに僕の腰を後ろへと引き寄せられた。

「ライ?」

「俺も淋しい…。」

「…また、すぐに戻ってくるよ。」

背伸びをして軽く唇が触れてから、ライと離れた。
両手を広げたまま僕を待ち続けるエドの腕の中に吸い込まれた。

「本当に平気だった?」

耳元で心配してくれるエドに胸がきゅんとなった。

「…大丈夫…ありがとっ。」

エドから身体を離されたが、視線が上を向くと唇が触れていた。
ライの時とは違い、舌が絡めとられ吐息が漏れていた。
もっと欲しくなり背伸びをしてエドを追いかけた。

「これ以上は危険だな。」

その言葉で耳を押さえ確認したが、耳は人間だった。

「シャルマン僕にもして欲しいな。」

リックだけしないなんて考えていなかったけど、素直に求められるとやっぱり嬉しい。
エドの腕から抜けリックの元へ。

「リックゥ」

「今日は僕の番だよね?」

「うん」

「待ってた。」

「…ぅん」

「シャルマン」

甘く名前を呼ばれリックの腕の中でするキスは優しい気持ちになった。

「んっ…もっと欲し…」

懇願すると啄むようなキスを何度もくれ、唇が離れる頃には苦しかった思いは消えていた。

「食堂行こうぜ。」

エドの言葉でここが廊下で、人目も気にせずイチャついてしまっていたことを認識した。

僕達の周囲には多くの人が立ち止まり見られている。
見られちゃったと思い、顔が熱くなりきっと僕の顔は真っ赤で両手で顔を隠した。

「照れてんのか?」

エドが揶揄うように尋ねてくる。

「…人…いっぱいいるのに…しちゃった…み…見られちゃった…よね?」

「「「………」」」

皆もこの状況に気付いたのか黙ってしまった。

「シャル…」

「お前…可愛すぎ。」

「シャルマンのこんな姿、見せたくないな。」

ん?
なんだか、皆と僕の思いにはズレが有るように感じた。

「食堂行こうぜ。」

僕を隠すようにライに肩を抱かれ、反対側にはリックが後ろにはエドがいた。
皆といられるって楽しくて、ここにアレックスもいたら幸せだが学園では先生を貫く為きっと無理なんだろうな。
アレックスの香り大好きなのに側でイチャイチャ出来ないのが残念。
今日は魔法学か無いから授業で会えない…。

食堂について僕とエドが席を取りライとリックが食事を取りに行ってくれた。
その間、エドは僕の身体をイタズラし始めてエッチな気分になってしまう。

「エドォ」

と甘えたように呼ぶと、手が離れてしまった。

「もっと触りてぇのに辛ぇな…耳と尻尾出そうか?」

「…わかんない…けど…ちょっとムズムズし始めたかも…。」

「なら、お預けだな。」

「…エドォ」

酷い…エドから触れてきたのに…。

「だめだ、諦めろ。」

「こんな身体やだよぉ。」

「俺の番の時には思いっきりやろうなっ。」

「…ぅん」

僕はエドの胸に凭れた。

「…食事持ってきた。」

「ありがとう、ライ」

エドの胸から離れるとライの唇が触れていた。

軽くキスをしてライは席に着き皆で食事を楽しむも、時間はあっという間で教室に戻らなければならない時間に…。

「ん~淋しいよ…。」

「シャル」

名前を呼ばれ見上げるとライの顔が近くに有りキスをした。
その後エドとリックもキスをしてくれた。
三人は僕が教室に入るのを見送ってから、自分達の教室へ向かって行った。
僕だけ違うクラス…悲しい。

「…きゃっ…ごめんなさい。」

三人の事を思いながら歩いていたら目の前の人にぶつかってしまった。

「いえ…こちらこそすみません。」

僕が悪かったのに、相手から謝罪されてしまった。
顔を見ても彼の名前は分からなかった。
僕は席に着いたけど、一連のやり取りを見ていた人により変なブームが起きることになった。
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