【完結】ハーレムルートには重要な手掛かりが隠されています

天冨七緒

文字の大きさ
上 下
156 / 414
二章 ハーレムルート

皆を大人しく待ちます

しおりを挟む
皆のキスが気持ちよすぎるからだめなんだよ。
だけど気持ち良くないキスは嫌だしなぁ。
学園に戻ったらキスも出来ないのか…。

「…やだな。」

待ってるだけってすること無い。
はぁ、つまんないよぉ。
さっき寝ちゃったからなぁ眠くないよぉ。
眠く…にゃぃ…。
僕が悪いんじゃない、ソファに座っていると暖かい日差しに包まれぬくぬくと…。

かちゃ

扉が開くと同時にパチッと目が覚めた。
あたかも眠ってませんでしたよぉ、と言うように彼らを出迎えた。
急いで駆け寄り抱きついた。

「大人しくしてたか?」

「にゃん」

「まだ猫なのか?」

「もう大丈夫だよん…んふふ。」

ライの大きい身体に収まるの好き安心する。
ライの全部が好きすぎて困る。

「ラァイ」

僕の甘えた声で何を求めているのかすぐに気付いて欲しいものをくれる。
今は勿論気持ちの良いキスしてる。
身長差がありすぎて、もう爪先は床に着いておらずライに持ち上げられていた。
唇が離れても床には下ろして貰えず、ソファに座るライの膝の上に股がって座っていた。

「待ったか?」

「ぅん待ってた…んふふ」

ライの首に腕を回して安心しきっていた。

「お前ら二人で楽しんでんなよ。」

忘れてた。
ライの他にもエドとリックも一緒だった。

「……ぁっん」

振り向こうと身体を捩ると、服の上から胸を揉まれた。
ライの腕は先程から僕の腰にある…ということは…エド?

「んっやぁんっエッドォ」

胸の突起を摘ままれて、こんな意地悪な触り方はエドだと分かる。
近くにある顔がエドだった。

「もぅ、エ…むっんんぁんんっん」

抗議しようとするも呆気なく唇を塞がれてしまい言葉を飲み込まれていく。
服が捲られ唇が離れた瞬間脱がされてしまった。
なんだろう、すごく恥ずかしい。
学園だから?皆に見られてるから?

「シャルマン」

名前を呼ばれ声のした方を見ると、熱に浮かされたような表情のリックがいた。

「僕もしたい。」

「んっ」

胸をライにしゃぶられ、背中をエドに噛まれながら僕は今横にいるリックとエッチなキスをしている。
もう腰がムズムズしちゃう。
これ絶対耳も尻尾も出ちゃうと確信した。
案の定僕の耳は毛むくじゃらになり尻尾も現れていた。

「おっ出たな。」

「へ?」

「触っても良いですか?」

「ん?ぅん」

エドもリックも冷静になり僕の耳と尻尾に夢中だった。
突然放り出されたように二人の興味はそちらに向いてしまい、淋しくなり胸にしゃぶりついているライの頭をさらに抱き締めてた。

「ぁっんんやぁんんぁっんんふ…二人とも…それ…ぁっんん気持ちよすぎてフェロモン出ちゃいそっ。」

二人の動きが止まった。
耳を触っていたリックも尻尾の付け根から先っぽまでを何度も撫でるエドの手も気持ちよすぎてムズムズしちゃう。

「両方とも性感帯らしい、やり過ぎるとフェロモンを暴走させるから加減しろよ。」

胸から離れたライが説明してくれた。
僕が言うべきなんだろうけど、気持ち良くて伝えるのを躊躇ってしまった。
だって…流れで皆とエッチ出来るから…。

「危ねぇ。」

「…教えておいて欲しかった…。」

「……ライのバカッ」

「「「………」」」

僕の言葉で何を求めていたのか多分三人共気付いたはず。
僕のフェロモンが暴走したら一日は記憶を失うエッチになる。
以前経験済みなので明日が休みでない限りしようとは思わないし、させてくれない。
僕のフェロモンに耐性が出来ているとは言え、我慢できるのは数分。
その後には理性ぶっ壊しての激しいエッチになる。
皆に記憶が残っているのかは分からないけど、気持ち良かったのだけは覚えてる。
皆のエッチな顔も少しだけ記憶にある。
あれもう一度体験したいな…。

「フェロモン出して良い?」

「「「ダメだっ」」」

三人に強めに拒絶されてしまった。

「ふぇぇん…」

ライに抱き付きながら尻尾でパシパシと抗議した。

「休憩時間には限度があるからな。」

「ん゛~」

分かってる…分かってるけど…。
皆で気持ち良くさせといてパッと止めちゃうのって酷い。

「ルマン、服着ようぜっ。」

「…ふんっ」

素直になるタイミングがわからない。
どうしよう…。

「…そんな怒んなよ、今日は俺だろ?いっぱいしようぜ。」

「…いっぱい?」

「あぁ、だから機嫌直せよ…なっ。」

「…んっ……ゃっん…」

服を着せられながら、するりと大きいズボンの隙間に手が入り握られた。
袖から腕を出す前にエドの手を止めにはいった。
こんなにされてもしてくれないんだもん、辛いよぉ。

「エドバルド、ずるいぞっ」

リックの言葉でエドの手が残酷にもするりと僕から離れていった。

「ん゛~皆酷ぃ」  

「悪い…」

項にお詫びの印をエドがくれた。

「それじゃ足りない…もっと…」

エドは僕の項、首、肩と唇が触れ大きめの服を指でずらされながら沢山印をくれた。
背後からのエドの唇に感じすぎたのが原因なのか、目の前にいたライの手が僕の服の中に。
また皆が気持ち良くするのに、最後までしてくれない拷問。
僕がちゃんと拒絶できれば良いんだけど、流されちゃうというか受け入れてしまう…自ら望んで自身を追い詰めてしまう。
現在進行形の快楽にとてつもなく弱い僕だった。
二人の愛撫が気持ち良すぎる中、リックだけが側にいてくれない。
袖から腕を通しリックに手を伸ばした。
僕の大好きな手に触れると胸が熱くなる。
頬まで導きリックの手を慈しむように抱き締めた。
しおりを挟む
感想 195

あなたにおすすめの小説

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

嫌われ者の長男

りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....

Promised Happiness

春夏
BL
【完結しました】 没入型ゲームの世界で知り合った理久(ティエラ)と海未(マール)。2人の想いの行方は…。 Rは13章から。※つけます。 このところ短期完結の話でしたが、この話はわりと長めになりました。

美形×平凡の子供の話

めちゅう
BL
 美形公爵アーノルドとその妻で平凡顔のエーリンの間に生まれた双子はエリック、エラと名付けられた。エリックはアーノルドに似た美形、エラはエーリンに似た平凡顔。平凡なエラに幸せはあるのか? ────────────────── お読みくださりありがとうございます。 お楽しみいただけましたら幸いです。

【完】僕の弟と僕の護衛騎士は、赤い糸で繋がっている

たまとら
BL
赤い糸が見えるキリルは、自分には糸が無いのでやさぐれ気味です

番だと言われて囲われました。

BL
戦時中のある日、特攻隊として選ばれた私は友人と別れて仲間と共に敵陣へ飛び込んだ。 死を覚悟したその時、光に包み込まれ機体ごと何かに引き寄せられて、異世界に。 そこは魔力持ちも世界であり、私を番いと呼ぶ物に囲われた。

【完結】相談する相手を、間違えました

ryon*
BL
長い間片想いしていた幼なじみの結婚を知らされ、30歳の誕生日前日に失恋した大晴。 自棄になり訪れた結婚相談所で、高校時代の同級生にして学内のカースト最上位に君臨していた男、早乙女 遼河と再会して・・・ *** 執着系美形攻めに、あっさりカラダから堕とされる自称平凡地味陰キャ受けを書きたかった。 ただ、それだけです。 *** 他サイトにも、掲載しています。 てんぱる1様の、フリー素材を表紙にお借りしています。 *** エブリスタで2022/5/6~5/11、BLトレンドランキング1位を獲得しました。 ありがとうございました。 *** 閲覧への感謝の気持ちをこめて、5/8 遼河視点のSSを追加しました。 ちょっと闇深い感じですが、楽しんで頂けたら幸いです(*´ω`*) *** 2022/5/14 エブリスタで保存したデータが飛ぶという不具合が出ているみたいで、ちょっとこわいのであちらに置いていたSSを念のためこちらにも転載しておきます。

俺の親友がモテ過ぎて困る

くるむ
BL
☆完結済みです☆ 番外編として短い話を追加しました。 男子校なのに、当たり前のように毎日誰かに「好きだ」とか「付き合ってくれ」とか言われている俺の親友、結城陽翔(ゆうきはるひ) 中学の時も全く同じ状況で、女子からも男子からも追い掛け回されていたらしい。 一時は断るのも面倒くさくて、誰とも付き合っていなければそのままOKしていたらしいのだけど、それはそれでまた面倒くさくて仕方がなかったのだそうだ(ソリャソウダロ) ……と言う訳で、何を考えたのか陽翔の奴、俺に恋人のフリをしてくれと言う。 て、お前何考えてんの? 何しようとしてんの? ……てなわけで、俺は今日もこいつに振り回されています……。 美形策士×純情平凡♪

処理中です...