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二章 ハーレムルート

どきどき

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ライアン様が戻るまで僕は膝を抱えたままだった。

がちゃ

ロックの解除音に過剰に反応した。

ライアン様っ。

食事を運び入れるライアン様に駆け寄りたかったが、裸で食事の準備するのには抵抗があったがテーブルに並べるのは少しだけ手伝った。
ライアン様は自然に僕の隣に準備してくれる。

向かいに座るより隣の方が良い。

裸で食事するのは戸惑いしかなく、なんとなく足をもじもじしたり手を交差してそれとなく隠していた。
ライアン様は気にすることなく普段通り食事し始めた。
僕も頑張って気にせず食事を…。

今日のデザートは久しぶりのアイスでとっても美味しい。
ライアン様はデザートに一口も手を付けていない。

アイス嫌いなのかな?

「ライアン様はアイス苦手なんですか?」

「んー俺の好みは少し溶けたのが好きなんだ。」

「あぁそうなんですね。」

うん、僕もちょっと溶けたのが好きかもっ。

「シャル手伝って。」

「ん?手伝う?」

「そっ」

「はい?」

アイスを食べさせて欲しいって事なのかな?

「シャル仰向けになって。」

「ん?はい…」

次に何が起きるのか全く想像も出来ないが素直に従った。
あからさまではないが胸と僕のモノを何となく隠すようにもじもじした。

「動くなよ。」

不安な気持ちではあったが素直に頷いた。
ライアン様はデザートのお皿を持ち、僕を見て笑った次の瞬間お皿を傾けた。

「ひゃっ」

冷たい。

お皿を傾けた拍子に胸から腹部の辺りにアイスが落ちてきた。

僕の体温でアイスが溶けていく。

「もうそろそろ食べ頃だよな?」

僕の身体で溶けたアイスをライアン様がペロペロと舐めていく。
いつもと違う刺激にくすぐったくて動いてしまいそうになるも、アイスが落ちしまうので何度も「動くな」と窘められた。

冷たいのとアイスの塊が僕の身体の上を滑る。

「ふぅんふんんふっんんふぅやぁんっんっあっんっそれは僕だよっ。」

ペロペロと舌だけでアイスを舐め取られていたのに、僕の胸に来た時は歯で突起を軽く咥えられ引っ張られ、本当に食べられちゃうと思った。

「シャルの胸は甘いなっ。」

「んふぅっん…それはアイスだよぉ。」

「シャルの香りと混ぜってすげぇ旨い。」

腰を抱えられ凄い勢いで舐められていく。

もうアイスなんて全部ライアン様に舐められて、無いのに…。
ライアン様に軽く腕を回した。

冷たさのゾクゾクと沢山舐められた所為で僕の身体は完全にエッチモードに入っていた。

ねぇもうしたいょ…。

「ねぇ、ライアン様?しよっ?」

「んー食ったばかりだろ?」

「大丈夫だよ…ねっ?」

ライアン様が僕の目の前まで来ると唇が重なり文字通り、甘い口付けを交わした。
ライアン様の服に手を掛けても今度は止められることはなく、ボタンを外して素肌までの距離をなくしていく。
その間も唇は離れることを許さなかった。
もうすぐ、もうすぐライアン様の肌に辿り着く。

最後の一枚…最後の一枚を脱がすことに成功した。

ずっと欲しかった…吸い込まれるようにライアン様の鍛えられた身体に抱き付いた。

「ライアン様ぁ…大好きっ。」

僕はずっとこの温もりが欲しかった。
ライアン様も抱き締め返してくれるのが嬉しいっ。

「もう、入っても良いよな?」

「ぅん、欲しいっ。」

ライアン様は自分でズボンを寛げ取り出せば既におっきくなっていて、僕の入り口の所にくっついた。

「ライアン様…」

「ん~?」

「動いてくれる?」

「あぁ、シャルだともどかしいからな。」

さっきは動いてくれず僕なりに頑張ったのに…酷い。

「今日のライアン様は意地悪っ。」

「意地悪な俺は嫌いか?」

「む゛っ僕がライアン様を嫌いになるわけ無いのに…やっぱり意地悪だ。」

「嫌いになるわけねぇえ?」

「ぅん僕…ライアン様になら……何されても…ぃぃ。」

うん、傍に居てくれるなら…僕は構わない。
ライアン様が大好きだから、

「そんな危ねぇこと言ってっと大変なことになるぞ。」

大変なこと?

「…相手は…ライアン様でしょ?」

「当たり前だろ。」

「なら、僕は嬉しい。」

「嬉しい?」

「ライアン様に、もっと僕の事を触って欲しいから…。」

「…あぁ、触ってやる。」

「んーライアン様、その前にキスしてぇ。」

「わかった。」

ライアン様は僕に大変なことをするって言いながら、僕のワガママを叶えてくれる。

ライアン様のキスが好きすぎて困る。

唇って腫れたりしちゃうのかな?
そのぐらいしちゃってるのに、それでも唇を放したくない。

「んふんっんんふっんぁんんぁむっんんぁあっあっあっあ゛あ゛ん゛んぁ゛」

キスしながら腰を使われると僕のは簡単にイッてしまったけど、ライアン様のはまだおっきいままで僕の中に居てくれる。
感じすぎておかしくなりそうだったけどライアン様と離れたくない。

僕の獣人としての体質は日によって変わる。
沢山求めちゃう日もあれば以前の時のようにすぐに気絶しちゃうことも。
今日は…

気絶しちゃいそうと思いながらライアン様がイクまでは頑張らないとと気合いを入れたけど…いつの間にかベッドに移動していた。
だけどそれもライアン様が目の前で眠っている顔を見ていればどうでも良いことだった。

ちゅっ

眠るライアン様の唇にキスを贈った。
まだ起きる気配がしなかったので首の見えるところにキスの痕を残した。

「ふふ、これでライアン様は僕のっ。」

たった今、僕が付けたキスの痕を優しく撫でた。

「あぁ、俺はシャルのだ。」

「にゃっ…起きちゃった…。」

「んーまだ起きてないっ。」 

会話してるのにライアン様は瞼を決して開けなかった

「ぅわぁっ…あはは…うん、まだ起きてない……んっんぁっん」

ライアン様は僕の胸に寝返りを打って寝た振りを始めてしまった。
僕の腰に抱き付きながら胸を口に含まれ、ライアン様の頭を抱きしめていた。

「離したくないよぉ……ライアンさまぁ、今日学園休んで?ずっと一緒にいよっ?」

「…んーん、俺もそうしてぇ。」

「ならっ」

「学園は休めねぇよ…。」

「ん……もう、離してあげない。」

僕は抱きしめる腕に力を込めた。
ライアン様は離れるようなことはせず、寧ろ僕の胸を強く愛撫する。

「んっんぁっんやぁんっんんはぁんんん」

最近胸が感じやすくなったと思う。

なんでこんな直ぐにエッチな声が出ちゃうんだろう?
次第にライアン様の唇が移動し僕のにキスしてくれる。
ちゅっちゅっちゅっと目覚めの挨拶をそこにも…。
それだけで反応していってしまう。

「ひゃっぁあんだめぇ、それはだめぇん。」

モノを舐められ気持ち良くて、洗浄魔法を掛けられても次にはライアン様のが貰えると油断していた。
膝を抱えられ、久しぶりにあの場所を舐められ舌を差し込まれた。
エッチは沢山してきたけど、これだけは慣れないし、慣れてはいけないと思う。

「ライアン様っライアン様っライアンさまぁ。」

返事もなくライアン様は舐め続けている。
好きな人にそこを舐められて喜べないよっ。

「もう、入れそうだな。」

…ふぅぇっ、うん、入れるから…早く…。

「もっ…欲しっよっ……ぁっんんんぁあん」

やっと貰えたライアン様に呆気なくイッてしまった。

もっと味わいたかったのに…。

涙目でライアン様に手を伸ばせば抱きしめてくれた。

「ふぅぇん…っく…ライアン様の所為だからねっ。」

「俺か?」

「いっぱい舐めるから…。」

「そんなに気持ちよかったのか?」

「ふぅぇん、イヤっ、あれでイキたくないっ。」

「俺で感じてくれるシャルが嬉しくてやり過ぎたな…泣くなよ。」

「もう、あれしない?」

「シャルはそんなに俺にされたくないのか?」

「ライアン様じゃなかったら、絶対やらないっ。」

「俺なら?」

「…ライアン様はしたいの?」

「シャルの身体は全部舐めてぇ」

「……ぇっ…んー……たっ、たまに…だけ…だよ?」

「たまになら良いのか?」

「…たまに…なら…。」

「わかった…シャルは優しいなっ。」

「…ライアン様だからだよ?」

「…そっか。」

ライアン様は動き出して、僕の欲しい刺激を沢山くれる。
朝から気持ちいいことを沢山してこんな時間がずっと続いてくれたら良いのに…。

気持ちいい事の後は当然一緒にお風呂に入った。
柑橘系の香りでライアン様は僕のって…僕が傍にいなくても相手に分かるように。
今日はなんだかライアン様と離れたくなくて、浴槽の中でもずっと抱き付いた。

「離れたくないよ。」

「……」

ライアン様は言葉で答えてはくれなかったけど、抱き締めてくれた。

「ライアン様早く結婚しよっ、それで早く僕をライアン様のお屋敷に連れてって。」

「……ぁぁ」

お風呂から上がってもソファで抱き締めあっていた。
僕とライアン様は同じ香りに包まれて少しの隙間を作らないよう密着していた。
それでも食事の用意と言って僕から離れようとするので、ライアン様の唇を奪った。

「シャルは悪魔だな。」

「へぇ?……んっんあむっんんっんふぅんっ…やぁ、もっとしてぇ。」

ソファに押し倒されて僕の大好きなキスをされる。
ライアン様が居てくれたら、ご飯なんていらない。
キスの余韻に浸っていたら唇が離れていた。
「もっと」と強請るもライアン様は答えてくれず、食事を取りに昨日の夕食のお皿と共に出ていってしまった。

「ライアン様の…ばか…」

がちゃ

良い香りと共にライアン様が現れ、美味しそうな香りで怒りが何処かに行ってしまいライアン様の隣に食事の準備をして二人で食べた。

その後、ライアン様からも服を貰った。
制服で来ていたのでシャツを貰い、ライアン様は一度寮に戻り着替えと教科書などの準備をするというので早めに僕の部屋を出ることになった。
それでもギリギリまでライアン様が側に居てくれた…それはライアン様の優しさだとわかってる…けど離れるのはやっぱり寂しかった。

僕も早く学園に戻りたい。
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