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二章 ハーレムルート

増えちゃった

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お父様に手紙を送りエドバルド様とフレデリック様とも婚約したいことを報告した。

一気に婚約者が四人に増えたなんて…はしたない息子って思われちゃうかな?

なんて言われるんだろう…。

エドバルド様やフレデリック様のご家族は反対しないのかな?
いいのかな僕で…あんなに素敵な人を二人も独占しちゃって…。
クッションを持ちながらベッドの上でゴロゴロしていた。
何故なら僕は再び外出禁止令が出された…いや厳戒態勢だ。

うわぁん。
猫になってごめんなさい。
フェロモン撒いてごめんなさい。

こんこんこん
  
今日は誰?
扉を開けるのが怖いよぉ。

「は…はぃ」

「俺だ。」

「にゃんっ」

ライアンさまだぁ。
ぱたぱたと急いで扉に向かい勢いよく開けた。
目の前にはライアン様がいた。

「ライアンさまぁ。」

飛び付いたら抱き止めてくれた。
キスしたい。

「んー」

キスをねだるとライアン様の唇が重なる。
気持ちよくて美味しい。
ライアン様のキスを美味しいと感じ始めたのって獣人になる予兆だったのかな?

「ぁっ…もっとぉ…」

余計なことを考えていたら唇が離されてしまった。

「良いなぁ俺もそんな風にされてぇわ」

ぇっ?
てっきりライアン様だけだと思っていたら…ライアン様以外の声が聞こえた。
周囲を見渡すと…

皆いた。

ギノフォード先生とエドバルド様とフレデリック様がライアン様の両隣と後ろに居た。
何となくライアン様から離れ距離をとった。
大人しく皆を部屋へと招き入れた。

なんだか雲行きが怪しいよ…。

何処か安全な場所に避難したい。
ソファに座る位置もライアン様の隣にはギノフォード先生が座り、正面のソファにはエドバルド様とフレデリック様が座ってる。
僕は…一人用のソファに腰かけた。

この空気…怖いよぉ。

「では、婚約者と婚約者(仮)が揃ったところで話し合いをしていきましょうか。」

怖い…。
ギノフォード先生がなんだか(仮)の部分だけ強調したように聞こえた…気の所為だよね…?
笑顔なのに圧を感じる。

優しさが怖い。

何を話し合ったかというと…順番だった。
僕の部屋に来る順番と…僕に対しての注意事項。
順番は婚約者順と言うことで直ぐに決まった。

「フィンコックは獣人を制御出来ておらず、フェロモンもいつ分泌するのかは不明。獣耳と尻尾が出ることもあるので驚かないこと。そして、棟から出る時はに連絡すること。勝手に一人で出歩かないこと。」

最後は僕から一切視線を外さずに告げられた。

「…はぃ」

返事しないととても怖いことになりそうな雰囲気だったので素直に頷いた。
そして今日はライアン様と、ということになった。

「でも、フレデリック様とは昨日エッチしてないよ?」

「「「「………」」」」

「ん?」

「今日はフレデリックとしたいってことか?」

ライアン様の声が少し鋭さがあった。

「ぁっ違うのっそのっ…フレデリック様はどうなのかな?…って。」

「しなかったのか?」

エドバルド様っ、その聞き方だと、エドバルド様としちゃったのバレちゃうよ。

「婚約の話をしただけだ。」

フレデリック様はエドバルド様と違って誠実なのっ。
それに…。
言わなきゃいけないことが…。

「シャルそんなにフレデリックが気になるのか?」

「………」

皆が僕に注目している…。
言わないと…僕が本当のシャルマンじゃないってこと。
真実を知ったら皆いなくなっちゃっうのかな…僕は独りぼっちになるの?
そんなの嫌だ…けど…嘘は…良くない…皆を騙してる…から…。

「フレデリックだけが良いのか?」

ライアン様が悲しげな表情を…えっ?なんで?

「へぇ?」

「そんな思い詰めた顔して…。」

「ぁっ違うの…」

もう、皆に言わなきゃだよね…。

「僕は…皆を……騙してる…の…。」

真実を話さなきゃっ。
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