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二章 ハーレムルート

バカ猫 ライアンサンチェスター

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授業が終りエドバルドとフレデリックの三人で俺の部屋に向かった。
ロックを解除し部屋に入るも空気が動く気配がない?

また寝てるのか?

ベッドに近付けば、朝俺が脱いだ服が膨らんでいた。

「シャル」

声を掛ければモゾモゾと動き出す。
ひょこっと顔を出すもそこは袖口だ。

「ふはっ」

「ふふっ」

エドバルドもフレデリックも吹き出していた。
俺もシャルの様子にニヤけてしまう。

「そんな所、狭くないのかよ。」

「猫って、狭いところ好きだからね。」

「シャル出られるか?」

「にゃん」

返事をして、服から抜け出そうとする。
頭は出ても、その先が通らず詰まっていた。
「んにゃんにゃ」っと身体を揺するもダメらしい。
諦め後ろから出ることにしたらしい。
お尻を高く上げ袖から抜けてくる。

「にゃん」

黒いか溜まりが漸く出てきた。
自信ありげに出てくる姿はどや顔ならぬ、全身がどやっていた。
ソファに移動すればシャル猫も着いてきて、当然のように俺の膝に飛び乗る。

「なんだよ、シャル猫ぉ遊ぼうぜぇ。」

エドバルドがハンカチを飛ばし始めた。
猫の本能なのか、視線だけでなく頭を振り向けはじめた。
次第に尻尾が上がり、飛びかかる体勢に移る。
行くのか?行くのか?と期待した目で見つめてしまう。
ハンカチが、今までとは違う動きになりフワッと浮いた瞬間シャル猫の本能が炸裂した。

「にゃん゛」

ハンカチを掴みながら対面に座っていたフレデリックの膝に着地した。
しなやかな身のこなしに拍手をしたくなる。
そしてシャル猫は、再びハンカチをエドバルドの膝においた。

「にゃぁん」

(もう一度勝負してあげるよ)

とでも言うような、どや顔だった。

「わかったよ、勝負してやるよ。」

エドバルドもその勝負を受けてたっていた。
その光景を観ていると、シャル猫とシャルは別人だと感じる。
シャルはエドバルドとフレデリックと距離を縮めたいとは思っているようだが、なかなかうまくいっていなかった。
シャルはすこし人見知りにも思え、エドバルドの方は最近シャルに構うようになっていた。

それはどういう感情だ?

ただ、友人としてなのか…それとも…。
やめろっ…友人を疑うな。
エドバルドはそんな目でシャルを見ていない。
今だって、ただ猫とじゃれているだけだ。
シャルもエドバルドをそんな風にはみていない。
ハンカチを必死に追いかけているに過ぎない。

シャル猫は何度もエドバルドに勝負を強請っていた。
今ではエドバルドの膝の上もフレデリックの膝の上にも躊躇うことなく乗っていた。
二人も拒絶することなくシャル猫を乗せている。
遊び疲れたのだろうエドバルドの膝の上で寛ぎだし、頭や顎を気持ち良さそうに掻かれている。
シャル猫は体勢を起こしエドバルドの顔に近づき、エドバルドもシャル猫に顔を近づけていた。
シャル猫はエドバルドの顎に手を付き唇へ伸びる。

「シャルっ」

猫であるにも関わらず、シャルの唇が触れると焦りエドバルドに嫉妬してしまった。
シャル猫はエドバルドから身体を離し、テーブルに移り俺の膝に乗る。
先程エドバルドにしたように俺の唇にシャル猫が伸びてくる。
ふわぁと甘い香りが鼻を擽り、俺の顎に両手を添えシャルの顔があった。

シャルの漆黒な瞳と目が合う。

目が合う…目が…シャル猫がシャルに…。
人間になってる。
獣耳と視界の端にふよふよと黒いモノが写り込む。

「んっんふぅんっんんつんふっんふぅんあむっんん」

シャルは俺と唇を重ねていた。
突然の事に理解できず、唇受け入れていた。
シャルを抱き締め、細い腰に滑らかな肌を堪能する。
シャルの身体を堪能するのに遮るものが一切ない。
シャル猫からシャルに変わった為、今のシャルは服を着ていない…全裸だ。
そして、いまここには俺以外にエドバルドとフレデリックが居る。
シャルの身体を隠さないとと思うのに脳が痺れていく。
これは…まさかと思い二人を確認すれば、呼吸を荒くしギラついた目でシャルを睨んでいた。
フェロモンだと気付いた時には既に俺にも効果が現れていた。
何度経験しても耐えることはできず、シャルに覆い被さられシャルに覆い被さるエドバルドを見たのが最後だった。
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