上 下
115 / 414
二章 ハーレムルート

止まらない性欲…頻繁ってどのくらいですか?

しおりを挟む
沢山先生を求め、いつの間にか気を失っていた。

先生が僕の中に何度目かを放ったのを最後に記憶がなかった。
多分あれが最後なんだと思う…記憶が曖昧だった。

もしかしたら僕はまたフェロモンを放っていたのかもしれない。

気が付けば二人でソファで眠っている。
僕は繋がったまま先生の上で眠ってしまったみたい。 
というより、先生も同じタイミングで気絶したのかもしれない。
フェロモンってやっぱり恐ろしいのかもしれない。

穏やかに眠る先生の心臓の音が心地良い。

する前は怖かったけど、今は全然そんなことない。
それどころか…なんだろ…もうエッチしたい。

「んん゛」

先生が起きたみたい…こういう時は寝たフリなのかな?って思ったけど、勿体なくて出来なかった。

「フィンコック?」

「…はい」

「申し訳ありません…眠ってしまうとは…。」

「ぼくもねむっちゃってました。」

「そうなんですね…。」

「…ぁん……んん゛………あっ」

体勢を変えられながら先生のモノが抜かれ、それだけでなく洗浄魔法もされてしまった。

「…ん゛」

「ん?フィンコック…なにかありましたか?」

「センセィ…そんなにいそがなくても…。」

「ん?何をです?」

「……そんなに…はやく…きれいにしなくても…。」

それがエッチな言葉だったなんて僕には分からなかった。
ただ、お腹が空っぽになるのが寂しかった。

「………そうですね。次はそうします。」

「…ぅん」

力強く抱きしめられ、二人裸でイチャイチャしていた。

「ソファでしてしまいましたね。」

「ほく…ソファすきです。」

「そうなんですか?」

「せまいとくっついていられるでしょ?ふあんだったとき、センセィがやさしくだきしめてくれたのおぼえてます。」

あの時と同じ、僕をソファの背もたれ側にして横向きで向き合っていた。

「そうでしたね。」

「センセィのこうすいは、いいかおりですね?」

「以前も言っていましたね…私は香水などは着けてませんよ?」

「えっ?」

「どんな香りですか?」

「あまくておはなのかおりみたいな…ふくをぬぐとかおりがつよくなってキスしたらもっとこくなりました。」

「…それは…獣人にしかわからない香りかもしれませんね。」

「じゅうじんにしか?」

「えぇ。」

(文献による獣人報告は、全ての獣人には番と言うものが存在するらしい。本能が求める繁殖の相手。一生に一度出会えるかどうかで、出会うと獣人は香りを強く認識する…ギノフォードは香水等匂いのするものは一切付けていない。)

「私の香りはフィンコックにとってどうですか?」

「どう?んーん?あまくてのうまでとどきそうでエッチのとき、はだかになったりキスすると、すごぉくいいかおりになります。ぼくはすきです。」

「…そう、ですか。」

僕が先生の匂いの事を話すと、先生は照れたように笑った。

「はい…センセ?かお、まっかですね。うふふ。かわいい。」

「ん?可愛い?」

「いまのセンセィかわいいです。」

可愛いいと思うと完璧な先生を近くに感じた。

「ふふっ可愛いなんて初めて言われましたよ。フィンコックに言われるのは悪くないですね。」
 
目が合うとキスしていた。
触れるだけのキスをし、視線が合うと笑みがこぼれた。

「フィンコックに伝えていないことがあったんです。」

「つたえてないこと?…ふふ」

唇が触れたまま話すのが面白くて、最後は先生の下唇を咥えてしまった。

「フィンコック」

「にゃん」

今度は先生の唇をペロペロと舐めた。
獣人になってから猫の本能が開花したのか、信頼できると思った人にはペロペロ舐めるのが癖になりだした。

「こぉら、真面目な話ですよ。」

「…はぃ」

「フィンコックは獣人になり自分が変わったと思うことはありますか?」

「んー?かわったこと…?……ぁん」

先生に尻尾の付け根を撫でられた瞬間、強制的に気持ち良くなってしまう。

「そこ…だめぇん。きもちよくておかしくなっちゃう…。」

我慢しても尻尾の付け根は…。

「そうなんですか?」

また熱がぶり返しそう…。
どうやったらこの身体を制御できるの?

「センセィ…エッチ…したいです…。」

今したばかりなのに僕の身体は再び快楽を求めていた。

「……フィンコック…大事な話です。」

「ふぇん、いまですか?」

分からないかもしれないですが、今かなり我慢してるんです…。

「今です。」

「…はぃ…おわったら…してね?」

「………フィンコック、獣人についてです。」

「じゅうじん?はい…」

「獣人の性欲についは話しましたね?」

「…はぃ。」

今、身をもって知ってます。
些細なことで身体がエッチを求めちゃってます。

「なので、同じ相手とやり過ぎ注意ですね。続けて数日なら問題ないかもしれませんがそれも実際はどうなるか分かりません。個人差が有りますのではっきりとしたことは言えません。なので獣人が旦那を数名取るのは問題ない…というよりその方が良いです。百年前の獣人は…旦那が八人に愛人が数名いたとあるのはその為かもしれません。獣人の性欲に人間がついていけなかったのであんな悲劇が…なので旦那を数名取ることに罪悪感など感じないでくださいね。」

「………」

八人…更に愛人…。
僕の性欲どうなっちゃってるの?

「どうしました?」

「ぼく…エッチでふたりをこまらせちゃってる?」

二人だけに僕の性欲を押し付けちゃったら…。

「今のところは困ってませんね…但し、フィンコックは獣人になったばかりなので今後どうなるのか分かりません。」

「……がまんします…。」

「それは良くないですね。我慢した後が危険ですから。」

我慢しちゃダメ…。

「なら…どうしたら?」

「フィンコックは今後私とサンチェスターに偏り無く沢山抱かれてください…頻繁に。」

「…ひんぱんに?」

「えぇ、頻繁にです。」

「ひんぱんにってどのくらいですか?」

「何日もせず、身体がムズムズしたら我慢せずここにどちらかのものを沢山入れてください。」

先程まで先生を受け入れていた場所を撫でられる。
それだけで僕の身体は先生を欲していた。
折角落ち着いてきたのに再び疼きが身体を支配する。
 
「ん…ぁ…センセ…。」

「…ん?どうしました?」

「からだが…ムズムズして…。」

身体の奥から何かを感じる…。

「ムズムズして?」

「センセ…して。」

「何をです?」

僕の状態を分かってるのに焦らす先生はイジワルだ。
どうして皆イジワルになってくのっ。

「ん゛ー、エッチ…わかってるでしょっ。」

「良いですよ。」

「…どうしてセンセはイジワルするの?」

「ふふっ。イジワルしてしまうのは、貴方に欲してほしいんです求めてもらいたいからですかね。」

もしかして、断っちゃったのまだ傷付いてる?

横向きで見つめあっていたのに、片手で抱き寄せられ寝返りを打つように先生の上に乗っていた。
ついさっきまで先生のモノを受け入れていたそこは柔らかく、先生の指だけでは物足りなかった。
    
「センセっ…もう大丈夫だよ…。」

「何が大丈夫なんです?」

「んんー、センセィのちょうだい。」

「分かりました…良いですよ。」

「…?してくれないの?」

「フィンコックが入れてください。」

「へ?ぼく?」

「えぇ」

起き上がり身体を捻り後ろの先生を確認すれば…おっきくて…してる。
僕が先生のを?

入れる…。

「やってみてください。」

なんだろう…僕の中に拒否という選択肢はなかった。
エッチに従順で欲望に逆らえない淫乱な僕。
先生の言葉に従い、自分から先生のを飲み込んだ。

「んぁっんっんふぅん」

「気持ち良さそうですね。」

先生に声をかけられるまで、僕は先生の上で腰を振っていた。
僕はこの世界にきての数ヵ月で快楽の虜になっていた。

「ぁっ…」

途端に恥ずかしくなり顔を両手で隠すも、腰は止められなかった。

「顔隠さず見せてください。」

先生は顔を覆っている両手に触れるも、引き剥がす事はなかった。
どこまでも先生は、無理矢理をしない。
少し強引に来てくれても良いのに…そんな風に思いながら、僕は自分の意思で手を下ろした。
視界に映る先生は嬉しそうに微笑んでいた。
僕がこんなエッチな事してるのに、先生の笑みは綺麗だったのが悔しくてぎゅうって締め付けていた。
少しだけ身体を使いこなせようになった…気がする。

「…ぐっ…」

先生が眉間に皺を寄せ耐える姿を見ると、堪らなく優越感に浸りどや顔で先生に微笑んだ。

「フィンコック」

「んふふ。」

名前を呼ばれて笑みがこぼれてしまう。
僕より体格が良くて大人でエッチにも余裕のある人を追い詰める事に成功して自尊心が満たされる。

「ふーん、そうですかっ。」

「うわぁっ……ぁんっんっあんっんっあっんっ」

先生が起き上がりシーソーのように僕が仰向けになっていた。
僕を見下ろす先生はとても悪い顔だと思った次の瞬間には激しく打ち付けてくる。

「どっしてっ、しゅっどうけんはっぼっくに、くれたんじゃないのっ?」

「あまりにも可愛かったのでつい…。私がもっと可愛くさせたかったんです。」

「やっんっんっあんっんんぁっんんぁっあああ゛あ゛あ゛ん゛」

僕はどんどんエッチな子になっていく。
ライアン様といっぱいして、翌日にはキノフォード先生としたのにまだしてる。
獣人の性欲は人の何十倍って本当だ。
今までライアン様についていけなかったのに、今は沢山欲しくて仕方がない。
百年前の獣人さんが、複数人もの旦那さんが存在したのか分かるかも…。

ずっとしてないと身体がムズムズしちゃう。

先生も我慢しなくて良いって言ってた…僕これからどんだけエッチな子になっちゃうんだろう…ちょっと怖い。
怖いのに…気持ちいいことに逆らえない。

…先生もっと動いて。
もっと触って。
僕の中にちょうだい。
しおりを挟む
感想 195

あなたにおすすめの小説

【完結】かなしい蝶と煌炎の獅子 〜不幸体質少年が史上最高の王に守られる話〜

倉橋 玲
BL
**完結!** スパダリ国王陛下×訳あり不幸体質少年。剣と魔法の世界で繰り広げられる、一風変わった厨二全開王道ファンタジーBL。 金の国の若き刺青師、天ヶ谷鏡哉は、ある事件をきっかけに、グランデル王国の国王陛下に見初められてしまう。愛情に臆病な少年が国王陛下に溺愛される様子と、様々な国家を巻き込んだ世界の存亡に関わる陰謀とをミックスした、本格ファンタジー×BL。 従来のBL小説の枠を越え、ストーリーに重きを置いた新しいBLです。がっつりとしたBLが読みたい方には不向きですが、緻密に練られた(※当社比)ストーリーの中に垣間見えるBL要素がお好きな方には、自信を持ってオススメできます。 宣伝動画を制作いたしました。なかなかの出来ですので、よろしければご覧ください! https://www.youtube.com/watch?v=IYNZQmQJ0bE&feature=youtu.be ※この作品は他サイトでも公開されています。

新しい道を歩み始めた貴方へ

mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。 そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。 その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。 あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。 あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……? ※沢山のお気に入り登録ありがとうございます。深く感謝申し上げます。

すべてを奪われた英雄は、

さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。 隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。 それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。 すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。

第十王子は天然侍従には敵わない。

きっせつ
BL
「婚約破棄させて頂きます。」 学園の卒業パーティーで始まった九人の令嬢による兄王子達の断罪を頭が痛くなる思いで第十王子ツェーンは見ていた。突如、その断罪により九人の王子が失脚し、ツェーンは王太子へと位が引き上げになったが……。どうしても王になりたくない王子とそんな王子を慕うド天然ワンコな侍従の偽装婚約から始まる勘違いとすれ違い(考え方の)のボーイズラブコメディ…の予定。※R 15。本番なし。

隣人、イケメン俳優につき

タタミ
BL
イラストレーターの清永一太はある日、隣部屋の怒鳴り合いに気付く。清永が隣部屋を訪ねると、そこでは人気俳優の杉崎久遠が男に暴行されていて──?

【完結】『ルカ』

瀬川香夜子
BL
―――目が覚めた時、自分の中は空っぽだった。 倒れていたところを一人の老人に拾われ、目覚めた時には記憶を無くしていた。 クロと名付けられ、親切な老人―ソニーの家に置いて貰うことに。しかし、記憶は一向に戻る気配を見せない。 そんなある日、クロを知る青年が現れ……? 貴族の青年×記憶喪失の青年です。 ※自サイトでも掲載しています。 2021年6月28日 本編完結

あと一度だけでもいいから君に会いたい

藤雪たすく
BL
異世界に転生し、冒険者ギルドの雑用係として働き始めてかれこれ10年ほど経つけれど……この世界のご飯は素材を生かしすぎている。 いまだ食事に馴染めず米が恋しすぎてしまった為、とある冒険者さんの事が気になって仕方がなくなってしまった。 もう一度あの人に会いたい。あと一度でもあの人と会いたい。 ※他サイト投稿済み作品を改題、修正したものになります

虐殺者の称号を持つ戦士が元公爵令嬢に雇われました

オオノギ
ファンタジー
【虐殺者《スレイヤー》】の汚名を着せられた王国戦士エリクと、 【才姫《プリンセス》】と帝国内で謳われる公爵令嬢アリア。 互いに理由は違いながらも国から追われた先で出会い、 戦士エリクはアリアの護衛として雇われる事となった。 そして安寧の地を求めて二人で旅を繰り広げる。 暴走気味の前向き美少女アリアに振り回される戦士エリクと、 不器用で愚直なエリクに呆れながらも付き合う元公爵令嬢アリア。 凸凹コンビが織り成し紡ぐ異世界を巡るファンタジー作品です。

処理中です...