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二章 ハーレムルート

つらい現実

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「んっんっはぁっん゛っはぁっん゛ん゛ん゛んあ゛あ゛あ゛」

体が熱いよぉ。
どうしちゃったのかな、僕?
始業式が終わったらライアン様の部屋に行く予定で、眠ってる場合じゃないのに…。
僕は今日沢山ライアン様の身体に僕のだって証のキスマークを付けるの。
じゃなきゃライアン様がいろんな人に誘惑されちゃう。
僕のだって証を付けなきゃいけないのに…瞼も重くて開かないし、喉も痛い。

ライアン様は僕のなの、早くしないと…誰かに…そんなのイヤっ誰もライアン様を取らないで…。

誰かが手を握ってくれてる…ライアン様?にしては手のひらが柔らかい。
誰だろう?
頭を撫でてくれてる…僕知っている気がする…懐かしい。
起きたいのに身体が言うことを聞いてくれない。

また…眠っちゃう…。



瞼を普段通り開けたつもりなのに、ゆっくり視界が開けていく。
もしかして僕、睡眠不足で倒れて寝過ぎちゃったのかな?

身体も重怠いし、喉も凄く乾いてる…。

ライアン様もきっと呆れてるかな?
エッチのし過ぎで始業式で倒れちゃうなんて恥ずかしいよね。
お父様達にも知られたら、きっと怒られちゃう。
だけど仕方ないよね、ライアン様とするの気持ちいいんだもん。
こんな状態なのに、ライアン様に早く会って気持ちいいことしたいなんて考えてる。

箍が外れるってこう言うことなのかな?

ねぇ、ここはどこ?
早くライアン様に会いに行かなきゃ。
ここって、僕の部屋でもライアン様の部屋でもないよね?
知らない部屋の天井…見慣れない部屋…。

ぇっもしかして…。
そんなっ。
ヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダ。

ねぇ、ライアン様は?
ライアン様に会いたいの。
ライアンさまっ…。
いるよね?

………。

ウソウソウソウソウソウソウソウソウソ。

そんなのヤダ。
受け入れたくない。
僕はアディノール王国のシャルマン フィンコックでライアン様の婚約者になったの。
僕は今日ライアン様に僕のだって証を付けるんだから…。

違うよね?違うよね?
ここは日本じゃないよね?
…僕、戻って来てないよね?
日本で事故に遭って、ずっと意識不明だったとかじゃないよね?
ライアン様や魔法は僕の夢とかじゃないよね?

そんなのヤダ…ライアン様に会いたい。
こんなの酷すぎる。
だったら、僕は目覚めなければ良かった…。
夢の中でライアン様とずっと一緒に居たい。

僕を一人にしないで。

ライアンさまぁ。
神様はそんなにも残酷なの?
僕は、男の人を好きになっちゃいけないの?

もう一度目を閉じて眠ったら、ライアン様に会えないかな?
夢の中で会えるのなら、僕はずっと夢の中にいたい。
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