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一章 純愛…ルート
ペア継続になりました
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ペアの授業が始まった。
ペア決定直後の最初の顔合わせは、十五組単位でペア毎にソファに座り自己紹介をする。
その後は各々互いを知り新密度をあげるのが目的。
僕はソファに座る前からドキドキしていた。
抱く側と抱かれる側で左右に分かれてたっていた。
呼ばれて指定のソファまで行きペアと共に座り授業が開始となる。
ライアン様を見つけ、早く側に行きたくてソワソワしながら呼ばれるのをまった。
ライアン様と僕の名前が呼ばれ指定された僕のサイズで三人座れるソファに座った。
僕達の場所は左端の真ん中の列。
ライアン様はソファのど真ん中に腰を下ろし僕の場所が…これは意地悪?
僕が座れない…頑張れば座れるけど…。
僕なにかライアン様を怒らせることしちゃったのかな?
これは怒りの意思表示なんだよね…僕何したの?
不安になり座れずにいると、手を引っ張られライアン様の足の間に座らされ後ろから抱きしめる体勢になった。
座り方は自由と始めに説明されていたが、全員がまだ座る前だったので注目を浴びてしまった。
「ラ、ライアン様?」
この体勢は恥ずかしい…だって皆が見ているし、なんだかザワザワしているようにも聞こえる。
「んん?」
抱きしめる腕に力が込められた。
ライアン様の心臓の音が伝わるのが気持ち良く、抗議をしたかったのに受け入れてしまった。
その後、全員が座るまで僕達はイチャイチャしてしまった。
「今後数ヶ月ペアは代わることはない、お互い自己紹介し親睦を深める事。但し、個人の部屋ではないので程程にする事。」
ギノフォード先生の最後の言葉は、僕達に言われた気がしてならなかった。
僕達以外にも何組か継続組がいるらしいので、僕達にだけじゃないと言い聞かせた。
皆が今後の事を考えながらぎこちなく自己紹介している中、僕達は手を絡めお互いの温もりを感じ有った。
ソファの前にはローテーブルがあり、紅茶とクッキーが用意されていた。
「腹へったな。」
「ん?クッキー食べる?」
「あぁ。」
ライアン様の腕が緩み、クッキーの乗ったお皿を手にした。
ライアン様の目の前にお皿を差し出しても手を出さなかった。
「ん?ライアン様?」
「俺、今シャルマンを抱きしめてるから手が使えねぇ。…食べさせて。」
食べさせる?
僕がライアン様に…。
恥ずかしいとは思ったが、誰も僕達を気にしている様子は無かったのを確認しお皿をローテンブルに戻した。
ライアン様が食べやすいように身体を捻ると、ライアン様の足のあいだで横抱きの体勢にされてしまった。
僕は壁側ではなく教室の中心を向いていた。
反対向きなら僕は誰も気にすることはないが、ライアン様の身体で見えない後ろの列の人を除けば全体が見渡せた。
僕から見えるということは相手も…。
今は誰も僕達なんて気にしてないよね。
気にしてない。
気にしてない。
自分に言い聞かせ、クッキーを一つ手に取りライアン様の口元に差し出した。
ライアン様は口を開きクッキーを食べた。
その際、偶然というには無理があるくらい僕の指を舐められた。
「んっ」
ちゃんと声を我慢できたと思う。
ライアン様を確認するとニヤリとしていたので、やっぱり態と指を舐めたんだと理解した。
「おかわり。」
「…舐めちゃダメだよ?」
釘を刺すように言ってもライアン様からの返事はなかった。
クッキーを一枚取りライアン様の口元に、今回は気を付けながら差し出した。
ライアン様も舐めることはなく、クッキーだけを咥えた。
「んっ。」
「ん?」
ライアン様が何を望んでいるのか汲み取れなかった。
「ん゛」
口元までクッキーが近付いてきた。
それって、まさか…。
「…食べろって事?」
僕の考えが正しいのか確認した。
「ん。」
ライアン様は頷いた。
口移しで食べるなんて、貴族社会で良いのかな?
だけど、ライアン様はずっとクッキーを咥えたまま待っている。
ライアン様の目を見てもクッキーを食べないという選択肢は無いみたいだった。
僕はライアン様の口にあるクッキーを求め、口を開けながら近付いた。
クッキーを食べる瞬間ライアン様の唇を掠め、クッキーを噛んだ。
クッキーは多分美味しかったと思う。
「ん゛。」
ライアン様は、まだ口の中にあるクッキーの存在を僕に見せてきた。
口の外に出ているクッキーは僕が食べたが、ライアン様の口の中にあるクッキーはまだ存在していた。
「食べるの?」
きっとそう言うことなんだろうとは思ったが念のため確認した。
ライアン様は首を縦に振った。
それはクッキーを食べる行為を通り越して、キスなのでは?
心臓がドキドキと煩くなるのを感じながら、再びライアン様の口を目指した。
口を先程より大きく開け、舌をライアン様の口とクッキーの間に差し込みクッキーを僕の口に移動させようと必死に残りのクッキーも食べきった。
ライアン様は歯でクッキーを挟んでいたからかなかなか取れなかった。
次にライアン様は紅茶に手を伸ばした。
紅茶をコクンと飲めば喉仏が動いて色っぽさを感じる。
ペア決定直後の最初の顔合わせは、十五組単位でペア毎にソファに座り自己紹介をする。
その後は各々互いを知り新密度をあげるのが目的。
僕はソファに座る前からドキドキしていた。
抱く側と抱かれる側で左右に分かれてたっていた。
呼ばれて指定のソファまで行きペアと共に座り授業が開始となる。
ライアン様を見つけ、早く側に行きたくてソワソワしながら呼ばれるのをまった。
ライアン様と僕の名前が呼ばれ指定された僕のサイズで三人座れるソファに座った。
僕達の場所は左端の真ん中の列。
ライアン様はソファのど真ん中に腰を下ろし僕の場所が…これは意地悪?
僕が座れない…頑張れば座れるけど…。
僕なにかライアン様を怒らせることしちゃったのかな?
これは怒りの意思表示なんだよね…僕何したの?
不安になり座れずにいると、手を引っ張られライアン様の足の間に座らされ後ろから抱きしめる体勢になった。
座り方は自由と始めに説明されていたが、全員がまだ座る前だったので注目を浴びてしまった。
「ラ、ライアン様?」
この体勢は恥ずかしい…だって皆が見ているし、なんだかザワザワしているようにも聞こえる。
「んん?」
抱きしめる腕に力が込められた。
ライアン様の心臓の音が伝わるのが気持ち良く、抗議をしたかったのに受け入れてしまった。
その後、全員が座るまで僕達はイチャイチャしてしまった。
「今後数ヶ月ペアは代わることはない、お互い自己紹介し親睦を深める事。但し、個人の部屋ではないので程程にする事。」
ギノフォード先生の最後の言葉は、僕達に言われた気がしてならなかった。
僕達以外にも何組か継続組がいるらしいので、僕達にだけじゃないと言い聞かせた。
皆が今後の事を考えながらぎこちなく自己紹介している中、僕達は手を絡めお互いの温もりを感じ有った。
ソファの前にはローテーブルがあり、紅茶とクッキーが用意されていた。
「腹へったな。」
「ん?クッキー食べる?」
「あぁ。」
ライアン様の腕が緩み、クッキーの乗ったお皿を手にした。
ライアン様の目の前にお皿を差し出しても手を出さなかった。
「ん?ライアン様?」
「俺、今シャルマンを抱きしめてるから手が使えねぇ。…食べさせて。」
食べさせる?
僕がライアン様に…。
恥ずかしいとは思ったが、誰も僕達を気にしている様子は無かったのを確認しお皿をローテンブルに戻した。
ライアン様が食べやすいように身体を捻ると、ライアン様の足のあいだで横抱きの体勢にされてしまった。
僕は壁側ではなく教室の中心を向いていた。
反対向きなら僕は誰も気にすることはないが、ライアン様の身体で見えない後ろの列の人を除けば全体が見渡せた。
僕から見えるということは相手も…。
今は誰も僕達なんて気にしてないよね。
気にしてない。
気にしてない。
自分に言い聞かせ、クッキーを一つ手に取りライアン様の口元に差し出した。
ライアン様は口を開きクッキーを食べた。
その際、偶然というには無理があるくらい僕の指を舐められた。
「んっ」
ちゃんと声を我慢できたと思う。
ライアン様を確認するとニヤリとしていたので、やっぱり態と指を舐めたんだと理解した。
「おかわり。」
「…舐めちゃダメだよ?」
釘を刺すように言ってもライアン様からの返事はなかった。
クッキーを一枚取りライアン様の口元に、今回は気を付けながら差し出した。
ライアン様も舐めることはなく、クッキーだけを咥えた。
「んっ。」
「ん?」
ライアン様が何を望んでいるのか汲み取れなかった。
「ん゛」
口元までクッキーが近付いてきた。
それって、まさか…。
「…食べろって事?」
僕の考えが正しいのか確認した。
「ん。」
ライアン様は頷いた。
口移しで食べるなんて、貴族社会で良いのかな?
だけど、ライアン様はずっとクッキーを咥えたまま待っている。
ライアン様の目を見てもクッキーを食べないという選択肢は無いみたいだった。
僕はライアン様の口にあるクッキーを求め、口を開けながら近付いた。
クッキーを食べる瞬間ライアン様の唇を掠め、クッキーを噛んだ。
クッキーは多分美味しかったと思う。
「ん゛。」
ライアン様は、まだ口の中にあるクッキーの存在を僕に見せてきた。
口の外に出ているクッキーは僕が食べたが、ライアン様の口の中にあるクッキーはまだ存在していた。
「食べるの?」
きっとそう言うことなんだろうとは思ったが念のため確認した。
ライアン様は首を縦に振った。
それはクッキーを食べる行為を通り越して、キスなのでは?
心臓がドキドキと煩くなるのを感じながら、再びライアン様の口を目指した。
口を先程より大きく開け、舌をライアン様の口とクッキーの間に差し込みクッキーを僕の口に移動させようと必死に残りのクッキーも食べきった。
ライアン様は歯でクッキーを挟んでいたからかなかなか取れなかった。
次にライアン様は紅茶に手を伸ばした。
紅茶をコクンと飲めば喉仏が動いて色っぽさを感じる。
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