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一章 純愛…ルート

ライアン視点

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食堂でシャルマンの姿が見えなかっただけで不安になり探してしまっている。
漸く見つけたのは、誰も近寄らない奥まった場所にある拓けた場所。
その場所は逢瀬等で利用される場所でシャルマンは一人そんなところで何をしているんだ?と近寄ってしまった。

なんでだ?

なんであの男と一緒にいるんだ?
シャルマンがずっと追いかけていたあの男…王子だ。
こんな誰も来ないような場所で、二人は何時からそうやって会っていたんだ?
何かを受けとり王子の後ろ姿を見つめるシャルマン。

今でも王子がいいんだな…。

俺は王子の代わりになれなかったってことか…。

俺は…捨てられるんだな。

それから俺はシャルマンを避けるようになった。
時間があるとシャルマンの事を考えてしまうので…。
鍛練場で汗をかき体力を使いきるようにしたのは、あの男の事を考えると魔力が暴走になりそうだったからだ。
魔力を使いきり疲れてしまえば余計なことを考えないですむ。
放課後の俺は常に鍛練場にいる。
シャルマンに会う前の俺は放課後に何をしていたのか思い出せない。
それほど俺はシャルマンに溺れていた。
シャルマンにとっては俺は王子の繋ぎでしかなかったんだな。
王子が手に入れば俺の存在など無価値。

エドバルドもフレデリックも俺とシャルマンの様子がおかしいのに気付いていたが何も触れてこなかった。

シャルマンを避けるようになってすぐペアチェンジの時期になった。
タイミングが良いな…。
今まではペア決めの質問用紙に基本「問題ない」「特に無し」としか書いたことがなかった、相手の要望欄は空白で出していた。

今回は…。

躊躇いつつも空白にした。
俺が希望欄に特定の名前を書いたとしても叶うことはない。
あいつはきっと…。
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