風の時代/月の神話 [R 18]

生まれた 「私」

夜の わたし

男は　この頃　起きられるように

なったらしい。


昼間の　「私」

どうやらまだ　慣れない　らしいが

まあ　うまく　　やっているようだ。

影の　話　だとな。


さっき　寝室へ来る　前　　　言っていた

「なんか　　かってに　くすり　でる　って」


ふぅん？

何故　だろうな？

あの　男に　　　吸われずとも。

出てくるもの　　　なの　か？

　　　　わからない。



しかし　確かに　　　　くすりは

　むずむず　　むずむず　して

　沢山　溢れるとき　

　そうでもない　とき　　が　あって。


今は　ちょうど　　溢れている　　くすり

私のヴァギナは　　濡れていて

なにも　　して　いない

歩いている　だけ　　　それでも

　ぬる　ぬると　　する　その感触は　解って


　　それがまた　　あの　　男　

　　そう　　あの　　「鳶色の瞳」　を。



どうしたって　　思い出させるのだ。


何故だか　気になる　　あの鳶色。

まじないはかけるが　　意識はあって

翌朝は　　「夢」と認識する

そんな　まじない



それは　「わたし」が「私」と

した　　約束で　　　　わたしたちは

お互いが　　お互いを　　


　とても　　　気にしていて　　

　全く　　　　気にしていない


そんな　ような　　　間柄　だった。





さあ　　くすりが　垂れる。

行かなくては。





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カチリ　と　　開いた扉に

ピクリと　向けられる　鳶色の瞳

　それに手を向け　まじないをかける

これで　　大丈夫。

明日も。　　きっと「私」とは　判らない



そう　　「わたし」も　勿論「私」で

わたしたちは　　同じで　違う


　人間　　とは。



　　　　　　　　表と　　裏が


あるものだと。　　見てきた景色も　言っていた


だから。


わたしたちが　　夜は　激しく腰を振り

昼は　　手紙を読み　　仕事をしていても

おかしな　事は　　無いだろう。



　　　　昼も　濡れるのであれば　　くすり　を。

　　　　与えてみても　　いいのに。



そう　思いながら。


微笑む　その　　男の腕の中に　取り込まれていった。