風の時代/月の神話 [R 18]

美黎

文字の大きさ
上 下
26 / 86
生まれた 「私」

色付く 景色

しおりを挟む


銀灰の夜

濃紺のビロードがかかる 一面の宙


金色の瞬きが煩くなる頃

ふと気付くと それはもう そこに在った


わたしの まあるい庭

その 真ん中には 銀色の雫が付いた

青灰の花


あれは  花 だろうか


遠くて見えぬが 滑る雫が

確かにそれを  そこに在るもの として

わたしに 主張しているように映る



決まった季節 決まった時期に

そこにある その花に

いつしか惹かれていたのかも 知れない








そうして時は  移り行き

ある時 それは  現れた

わたしの庭  あの  まあるい庭

その  真ん中に 在ったのは。


 青灰の花 では無く 青灰のひと だった










そう、確か。

そんな夜では なかったか。





……………………………………………






この頃 男の隣で 眠る わたし


夜はその 紺灰の髪を つかみ  腰を振り

朝はその 灰青の髪を撫ぜ  顔を眺める



そんな生活を続けていた。



そう、何故だか わたしの周りは

色付き始めていたのだ。

そうして 徐々に  「ことば」も

上手になって きた。


男は答える ことは 無かったが

聞こえては いるようだった。



だって


わたしが 「舌を出して」と言えば

舌が 出て  いつものように クリトリスを包む

「 気 持 ち い い 」


そう言えば  ぱくり と噛み


「  ぁ ぁ  ああ 」


そう  声を出せば  舌は 速くなる


「 ふぅ 」  と短く 息を吐けば


舌の動きは  巧妙になり


弾かれ  吸われ  弄ばれる


わたしの  クリトリス  かんじる ところ




わたしが  「   い  れ   て   」と 


あの時 囁けば


「 ぐ  ぷ  り 」 と  ヴァギナに 


指を差し込む


「  んん   ふ  ぅ   う  」


と 声を上げれば  指は ヴァギナをくるりと撫で


「  は あ  う  ん  んっ  !!  」


と 山を登りそうになると


動きを  緩め  また  すこし 速める


そうして   「  も  っ  と  」


と  わたしが 囁くのを


待っているのだ。


「 は     や       く  」


そう 待ち切れなくて  言い出すのを


待って  いるのだ。


口元を 緩めながら。



そう わたしは  からだのことも

分かるように なって きていた



「どこが」

気持ちいい ところ なのか。



しっかり  確かめながら

して  いたからだ。





しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

【完結】雨上がり、後悔を抱く

私雨
ライト文芸
 夏休みの最終週、海外から日本へ帰国した田仲雄己(たなか ゆうき)。彼は雨之島(あまのじま)という離島に住んでいる。  雄己を真っ先に出迎えてくれたのは彼の幼馴染、山口夏海(やまぐち なつみ)だった。彼女が確実におかしくなっていることに、誰も気づいていない。  雨之島では、とある迷信が昔から吹聴されている。それは、雨に濡れたら狂ってしまうということ。  『信じる』彼と『信じない』彼女――  果たして、誰が正しいのだろうか……?  これは、『しなかったこと』を後悔する人たちの切ない物語。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

教え子に手を出した塾講師の話

神谷 愛
恋愛
バイトしている塾に通い始めた女生徒の担任になった私は授業をし、その中で一線を越えてしまう話

〈社会人百合〉アキとハル

みなはらつかさ
恋愛
 女の子拾いました――。  ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?  主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。  しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……? 絵:Novel AI

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

処理中です...