風の時代/月の神話 [R 18]

始まりの わたし

それは

それ　　　　は


　　　　　　　　ほんのう　か。



つがい　が

交わるたびに

不思議だった。



しかし

それ　は

それ以外のなにでもなく

どうやら　　　いのち　　を　　

　種　　というもの　を


繋ぐために　　する　らしい。



　やつら　は。

いのち　を　繋いで　どうするのだろうな。


子が　生まれ

また　交わり

また　子が生まれ

また　交わる。




　　　　　　　なんの　ために？




なぜ　いのち　を

　　　　　　　　　　　　　　　　　　繋ぐのか。





しかし　　よく　よく

かんさつ　　すると


　植物　　動物　　小さな　　いきものたち


とても　　　とても小さな　　いきものですら


　　喰い　　　　食われ　　　　分裂し


その

　　　　　　　　　輪の　中




　その　中に　　　　　組み込まれているらしい




どう　やら　　　　　　　いき　もの　　とは。

そういうもの　　　　らしい。




いきものたち　　以外


もしかしたら　私と　似た様なものたちは

　　それ　は　ない。


　　　　　　存在　のみの　存在




たまに交わる奴らもいるらしいが

それは　それ。

私には　その　　　　いみ　　　　が


わからなかった。







そうして　不思議なことは　もう一つ。


　　　　　　　ひと　だ。



色々　不思議なところはあるが

そもそもの　　そんざいいぎ　が

わからんのだ。　　　ひと　は。




強きものに　　食われる事はないが

弱きものは　　食うし

何かを造れば　何かを壊し

そこにいるだけで　周りに毒を撒き散らし


　　　　　今は　もう


　繁栄することで　　世界を蝕む


　　　この　あおい　生命体にとって


　　　　　　　　　　　不必要な　　　　存在



更に　　何故だか

　　　　　　同族で　殺し合いまでする。



　　　　　　自然　である筈なのに

　　　
　　　　　　自然　から外れようとする


　　　　　　　　　　　　　　　いきもの



やつらは　　なんのために　　生まれたのか




　　よく　わからない生きもの　なのだ。


　　　　　　　　　ひと　は。





そうしてもう一つ

ひと　は

子を　成すため　交わるが

それ　　以外でも　　交わるのだ。


通常　動物には

　　　　その　　　時期　　がある。



しかし　　やつらは　　常に　どこでも

誰とでも　　交わる。

つがい　以外とも。



　　　　　　　　　　　　　　　益々

　　　　　　　　　　　　　　　よくわからん。










しかし私は

手がかりを手に入れた。


そう　夜にな。