僕の『甘い魔女の報告書』 worth a thousand words.

生還

ああ

死んだかな

これは　死んだな

夢か

いや　死んだら　夢は見ない筈

でも

柔らかくて　いい匂い

え？生きてる？

いい匂い　

すべすべ　さらさら　つるつる

ふんわり　甘い

俺の　あれ

じゃない？

どうなの？

でもいいか

死後の世界でも

いい匂いだし

でも　ふんわりしか　甘くない

やっぱり　死んだかな

ちゃんと　味覚が無いのかも

どうかな


でも　さり気なく甘いのも　いいかも


とりあえずお迎えの死神は

見てないけどね


……………………………………



「　　　　　　」
「ねえ」
「どうかな　」
「ね」
「やっぱり　　長かった」
「だね」
「でも　駄目だった」
「ね」
「いいかな　　一緒に　いても」
「うんいいと思うよ」

影が誰かと喋ってる。しかも、ちゃんと会話してね？
俺と話すときはアイツテキトーなのに。

誰と話してんだ？


あれ？
影がいるって事は

俺　生きてる　かも？



あれれれれれれ？

影と喋ってるってことは　あの

俺の　俺の？　あの　甘い　甘いあれ

もしかして

もしかしちゃう？

いやいや待てよ

そもそも。そもそも普通にお出掛けかもよ？
そんでもって意外と俺が一人で弱ってた　だけ
まさかの

そんな　オチ

いやしかし　俺本当に　あの

あの　甘いの無いと　死ぬんじゃね？

今回マジでそう思ったけど　ど　結局　どうなん

生きてるん？

多分こんだけ色々考えてるって事は
俺が　そもそもそんな弱ってないか　意外とめっちゃくちゃ回復早いか　どっちか


でも　待てよ

さっきあの甘いの　なんて言ってた

なんか　言ってたよな　なんだっけ

無理？無理？　え？俺？
俺が無理？　　いやそれは　俺が無理。

ちょ　待て　ちゃんと話しないと

もう

もう

もうもう俺は

俺はもう　お前がいないのには　耐えられそうに無いんだ

ねぇ　甘いの　どこ

顔を見せて









あれ　寝てた

てかまだ起きれないし　そのままなだけ

甘いのは？

甘い　甘い　俺の　甘いやつ

何が嫌だったの　やっぱり

俺が　甘くないと嫌だって　言ったからなの

ねえ

どこ～









あっ

甘　いい匂い　甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い

ちょちょちょちょっと　それは

きゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅうに

甘い甘甘甘甘甘甘甘甘過ぎ　でも甘く甘い甘甘

むぐ　　あっ　待って

まだいける　待って　もうちょい　無理なフリしたけど

イケる　いけるよ　俺

甘い甘い甘～～～い　甘いって

さ　い　こ　う　　　　甘いっ

もっと　おくれ


あっ

ちょ、まって　甘い甘いありがとう甘いけど

でも甘く甘い甘い　あの甘い　結局甘い

あの甘いの甘甘

ねぇ甘　ちょ、待って。

俺は　君が　甘く　甘い　甘く　なくても

甘い　甘甘　甘い～っ

甘いんだ

あ　間違えた

好きなんだ　よ？

いや、ほんと　ホントほんと

何これ　言えば　言う程ウソっぽくなるマジック

ちょ待って

ホントだよ　

え？やめる？　え　っ　と




分かった

俺は

甘いもの断ち　するよ

やってみせるよ

きみの　ためなら　甘くなくても　死ねる





ん？

やっぱり？

俺　甘いのないと　死ぬの？

マジ？

リアルに？

えー　そうか


なら。


君が　それがいいなら　それでもいい

だって　俺を　生かしているのは君

いろんないみで　生かしているのは　きみなんだ



さあ　やってくれ　ひとおもいに





えっ




甘甘い甘甘甘甘甘甘甘甘い甘甘甘甘甘甘甘甘い甘甘甘甘甘甘甘甘い甘甘甘甘甘甘甘甘い甘甘甘甘甘甘甘甘い甘甘甘甘甘甘甘甘い甘甘甘甘甘甘甘甘い

ちょ

ちょちょ、ちょっと

まって
違う意味で
そろそろ

待って

違う意味で　死にそう

甘いのに　溺れて死ぬ

なにそれ　いい♡


じゃあ　いっか


俺の甘いの　　来世でも　

よろしくお願いします。ね




うん

俺の　甘い　甘い　きみ