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18の扉 光の領域
練り上げる
しおりを挟む「闇の中に ポツリと光る」
境界を 抜けて。
「 ふぅ む? 」
「どう なっているのか」、それをそのまま浮かべながらも
「いつもの黒」をぐるり 確認すると
「今 この場所を探索する必要がある」
「いいものが 隠れている」
そのメッセージが 私の中に点滅している。
「 ふむ。」
なに か。
「じゃあ 黒の廊下をひと回りしてから 帰ろうか」
そんなことを思って
素直にテクテクと歩いていると
あたまでは
「いろんな知っている景色」が
「いろんな バージョンで」
パラパラと 走馬灯の様に展開し始めた。
「 う ん ?」
だがしかし
「それ」は 「私が素直に歩き始めたから」
「どうぞ と 寄越されている景色で」
「せかいのいいたいこと」だ。
だから そのまんま テクテクと歩きながら。
「その いろんな景色」を 先ずは
読み取っていたんだ。
「 ふぅむ。 わかる。 わかるんだけど、 ? でも? 「わかってる」んだよ。 じゃあ、「なんでなんだ」?? ?」
「その いろんな景色」は。
例えて言えば「納得の景色」で
「これまで集めてきたいろ」を
「今の高い地点から視た景色」であり
だから「厳密に言うと違う景色だけれど」
何故
「その同じ光景が展開されているのか」
それが わからない。
だけど 「理由」は 「それを観ていればわかるから」。
「いつもの様子で立ち並ぶ 調度品達」を眺めながら
明晰君を そっと追加して
そのまま進み続ける。
ふぅ む 。
そうして 黒い絨毯を 踏み締めながらも。
なんにも考えていない私は
「目に付いたところ」へ「思うままに手を加え」
「いつもの様に 歩く」。
だから「目に付いた 黒い飾り棚」
その棚の縁に
「ふぅっ」と 息を吹きかけて。
内ポケットに常備している
「特性ミニハタキ」を パッと取り出し
サァーっと埃を落としたからして
パッパと「その埃」を虚空に捨て
フッと 息を吹きかける。
やっぱり こっち側は「あまり周ってないから」
「埃が 溜まってるな」
そうして
現状を観ながら 「その結果」を認識する。
「 ああ、成る程。 だから、「結界」なんだ。」
そう 今「高い視点から観ているから」、気付いたけれど。
改めて観れば、
確かに「これ」は 「データ」で
「あらゆる角度から世界を視る私」の「ふるいにかける材料のひとつ」であり
「そこから感じる境界」のヒントになる、ものだ。
そう
今 私は
「自分のきっちりと引いた線」を「この埃の量と掛かり方」で認識しており
「私の区画と比べれば その差は歴然としている」。
所謂
「自分の ところ」と
「そうでもないところ」
「全然 違う所」
その「区別」がここで はっきりと付くのだ。
「私が巡ること」
「その途中で気になるところには 手を加えること」
「その結果 「余波」は「影響」となり」
「質が変わり」
「その場所のもつ「意味」が変わる」。
以前は 「その意味」が わからなかったけれど。
今 視れば「それは明白」で
「私はその行為により」「現場へ線を引いていて」
それは「見える線」だから。
「みる人が 見れば」「それはわかる」し
「気付かぬ人は 気付かないものだ」。
そして
「この一連の気付き自体」は「知っている景色」で
「それを高い所から視た景色」で ある。
「 ふむ。」
だから 引き続き明晰君に その調査を任せて
テクテクと そのまんま
黒い廊下を進んで 行った。
「 なるほど、「結界」 確かに。 そう、思えば「自分のこと」?「身の回りのこと」? それをきちんとする、っていうのは「くくり」で「約束」「自分であることを示すもの」。 確かにいつも。 「ここは依るが掃除した場所でしょ」って判るのは、そういうことか 。」
確かに。
いつでも なんでも
「きちんとしなければ気の済まないこと」
「整理整頓」「定位置管理が好きなこと」
「ピシッと揃っている空間」が 好きで。
「この能力は なんの役に立つんだろう」と思っていたアレの
「上位互換版こたえ」が 視える。
そう
所謂「小さなことにもけじめをつけること」、
そのおざなりになりがちな「微細なこと」を丁寧にやれる才能
それは「ここで使うために備わっている能力」で
「私は自分の行為により境界線を引いている」。
「その 行為自体」
そして「その積み重ね」と「定着」
「私=結果 という約束が成立していること」
そう それは「せかいとの約束だ」。
だから私は 今 「自分の領域を持ち存在できていて」
「その恩恵と価値をわかっている」。
「 ふむ? して ? うん、それも わかる。 だから、 まだあるよね?」
そうせかいへ投げておいて。
パタパタと ハタキを振りながらも
テクテクと進んでゆく。
「 成る程ねぇ~ 。 うーん、 それは あるけど。」
そうして「見える」「見えない」が回っている私の景色に次に出て来たのは
「教えてくれないと分からない」と いう
「待ちポーズが常態」の波から来る 余波である。
そう
「埃の見える」「見えない」について
くるくると回っていた明晰君が寄越してきたカケラが
「そのセリフ」で
確かにそれは「小波の中では よく聞く言葉」でもある。
「古い ルール」
「ベルトコンベアー」
「用意された運命」
その中では確かに「新しいもの」は誰かに齎されるものであるが
「ほんとうは 生きていればわかる」のが
「本来の生きる」で「存在するということ」
そもそも教えられなくとも
「やれる」し「できる」し、「やってみればよくて」
分からなければ訊けばいいし
調べたり 試してみればいいのだ。
「 まあ、「私達は 自分の決めてきたことは できる様になってる」し てか、「これ」も。 わかってること、だけど ふむ?」
「何故 今 また出てきたのか」
その疑問を再び虚空へ投げて。
立ち止まってしまっていた 足を進め
くるくるとハタキを回しながら その彩の良い羽が風を切る様を眺める。
このハタキは イストリアから貰った「羽のワンド」を受け
自ら創った「スピリットの羽ハタキ」であり
「だから効くのかも」
そうも思いつつ まだまだ続く黒い廊下を のんびりと歩く。
そう 「せかいは まだ私に景色を用意している」
それがわかるから。
ゆっくりと
みんなの仕事が捗る様に
鼻歌を歌いながら また進んで 行った。
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