透明の「扉」を開けて

美黎

文字の大きさ
上 下
1,704 / 1,740
18の扉 光の領域

練り上げる

しおりを挟む

 「闇の中に ポツリと光る」
   境界光の狭間を 抜けて。


「     ふぅ む? 」

 「どう なっているのか」、それをそのまま浮かべながらも
 「いつもの黒」をぐるり 確認すると
「今 この場所領域を探索する必要がある」
「いいものが 隠れている」
 そのメッセージ囁きが 私の中に点滅している。


「   ふむ。」

 なに か。

 「じゃあ 黒の廊下をひと回りしてから 帰ろうか」

 そんなことを思って 
 素直にテクテクと歩いていると

 あたまスペースでは
  「いろんな」が 
  「いろんな バージョンで」
 パラパラと 走馬灯の様に展開し始めた。


「    う ん ?」

 だがしかし
それ景色」は 「私が素直に歩き始めたから」
 「どうぞ と 寄越されている景色映像で」
 「せかいのいいたいこと」だ。

だから そのまんま テクテクと歩きながら。

 「その いろんな景色」を 先ずは
  読み取っていたんだ。






「    ふぅむ。   わかる。 わかるんだけど、 ? でも? 「わかってる」んだよ。 じゃあ、「なんでなんだ」?? ?」

 「その いろんな景色」は。
 
例えて言えば「納得の景色」で
 「これまで集めてきたいろ景色」を
 「今の高い地点から視た景色」であり

だから「厳密に言うとだけれど」
  何故
 「そのが展開されているのか」
  それが わからない。


 だけど 「理由」は 「それを観ていればわかるから」。

「いつもの様子で立ち並ぶ 調度品達」を眺めながら
 明晰君を そっと追加して
 そのまま進み続ける。



   ふぅ む 。


 そうして 黒い絨毯を 踏み締めながらも。

 なんにも考えていない本体
「目に付いたところ」へ「思うままに手を加え」
「いつもの様に 歩く」。

 だから「目に付いた 黒い飾り棚」
その棚の縁に
    「ふぅっ」と  息を吹きかけて。

内ポケットに常備している
 「特性ミニハタキ」を パッと取り出し
 サァーっと埃を落としたからして
  パッパと「その」を虚空に捨て
 フッと 息を吹きかける。


  やっぱり こっち側は「あまり周ってないから」
   「が 溜まってるな」


 そうして
現状世界を観ながら 「その結果」を認識する。


「  ああ、成る程。 だから、「結界」なんだ。」
 
 そう 今「高い視点から観ているから」、気付いたけれど。


改めて観れば、
 確かに「これ」は 「データ」で

「あらゆる角度から世界を視る私」の「ふるいにかける材料のひとつ」であり
「そこから感じる境界」のヒントになる、ものだ。

 そう
今 私は 
「自分のきっちりと引いた線」を「この埃の量と掛かり方」で認識しており
私の区画持っているデータと比べれば は歴然としている」。

 所謂
 「自分の ところ」と
 「そうでもないところ」
 「全然 違う所」
 その「区別」がここで はっきりと付くのだ。


 「私が巡る歩くこと」
 「その途中で気になるところには 手を加えること」
 「その 「余波」は「影響」となり」
 「が変わり」
 「その場所のもつ「意味」が変わる」。


以前は 「その意味なかみ」が わからなかったけれど。

 今 視れば「それは明白」で
「私は」「現場世界
それは「見える線清潔度」だから。

 「みる人が 見れば」「それはわかる」し
 「気付かぬ人は 気付かない見えないものだ」。

 そして
 「この一連の気付き自体」は「知っている景色」で
 「それを高い所から視た景色」で ある。


「    ふむ。」


だから 引き続き明晰君に その調査を任せて

 テクテクと そのまんま
  黒い廊下を進んで 行った。









「   なるほど、「結界」 確かに。 そう、思えば「自分のこと」?「身の回りのこと」? それを、っていうのは「くくり」で「約束」「自分であることを示す表すもの」。  確かにいつも。 「ここは依るが掃除した場所でしょ」って判るのは、そういうことか 。」

 確かに。

 いつでも なんでも 
  「きちんとしなければ気の済まないこと」

 「整理整頓」「定位置管理が好きなこと」
 「ピシッと揃っている空間」が 好きで。

 「この能力は なんの役に立つんだろう」と思っていたアレの
 「上位互換版こたえ」が 視える。


そう
 所謂「小さなことにもけじめをつけること」、
そのおざなりになりがちな「微細なこと」を丁寧にやれる才能
 それは「ここで使うために備わっている能力」で
 「私は自分の行為により境界線結界を引いている」。

 「その 
 そして「その積み重ね」と「定着」
 「私=結果 という

 そう それは「せかいとの約束だ」。

だから私は 今 「自分の領域を持ち存在できていて」
 「その恩恵と価値をわかっている認識している」。


「    ふむ?  して  ? うん、それも わかる。  だから、 まだあるよね?」

 そうせかいへ投げておいて。

パタパタと ハタキを振りながらも
 テクテクと進んでゆく。



「    成る程ねぇ~ 。 うーん、 それは あるけど。」

 そうして「見える」「見えない」が回っている私の景色に次に出て来たのは

 「教えてくれないと分からない」と いう
  「待ちポーズが常態」の波から来る 余波である。

そう
 「埃の見える気付く」「見えない気付かない」について
 くるくると回っていた明晰君が寄越してきたカケラが
 「そのセリフ」で
確かにそれは「小波の中では よく聞く言葉」でもある。

 「古い ルール」
 「ベルトコンベアー」
 「用意された運命」

 その中では確かに「新しいもの」はであるが
「ほんとうは 生きて観ていればわかる」のが
 「本来の生きる」で「存在するということ」

 そもそも教えられなくとも
「やれる」し「できる」し、「やってみればよくて」
 分からなければ訊けばいいし
 調べたり 試してみればいいのだ。

 
「  まあ、「私達は 自分の決めてきたことは できる様になってる創ってきてる」し   てか、「これ」も。 わかってること、だけど  ふむ?」

 「何故 今 また出てきたのか」
  その疑問を再び虚空へ投げて。

 立ち止まってしまっていた 足を進め

くるくるとハタキを回しながら その彩の良い羽が風を切る様を眺める。


このハタキは イストリアから貰った「羽のワンド」を受け
 自ら創った「スピリットの羽ハタキ」であり

 「のかも」
そうも思いつつ まだまだ続く黒い廊下を のんびりと歩く。


 そう 「せかいは まだ私に景色を用意している」

  それがわかるから。

 ゆっくりと
 みんな光達の仕事が捗る様に

  鼻歌を歌いながら また進んで 行った。










しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

『 ゆりかご 』  ◉諸事情で非公開予定ですが読んでくださる方がいらっしゃるのでもう少しこのままにしておきます。

設樂理沙
ライト文芸
皆さま、ご訪問いただきありがとうございます。 最初2/10に非公開の予告文を書いていたのですが読んで くださる方が増えましたので2/20頃に変更しました。 古い作品ですが、有難いことです。😇       - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - " 揺り篭 " 不倫の後で 2016.02.26 連載開始 の加筆修正有版になります。 2022.7.30 再掲載          ・・・・・・・・・・・  夫の不倫で、信頼もプライドも根こそぎ奪われてしまった・・  その後で私に残されたものは・・。            ・・・・・・・・・・ 💛イラストはAI生成画像自作  

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

処理中です...