透明の「扉」を開けて

美黎

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15の扉 神の領域

「私」という かたち

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 へぇ

    ふむ ?

         成る程 


   こう なってたって  こと ね 。



 階下を 眺めたり
 カラカラと並ぶ背表紙を楽しんだり
手元の皮の装丁に触れ 「その繋がり」を見て
 確かめ 「一枚皮であること」の美しさを 堪能して。

 そう「している間にも」、私のなかみスペースはくるくるとカケラ達を廻し
 自由にさせていて

 その「カケラ材料」を楽しみながらキャッチボールしているみんな光達
 「えい」
 「それ」
 「やあ」と。

「遊びながら」、「カケラの必要を編んでいる」のが わかる。


そう みんな光達は 遊んでいる様に見えて不要を弾き出し必要を編んでいて、
 そもそも「私は「カケラ」と「みんな光達」は 同じだと思っていた」けれど。

 こうして 視ると 違うんだな?

それもわかる。


「    フフフ 」

 それは勿論「スペースに展開されている 見えない景色」で
私が今「視ようとしているから視える」ものだ。

 そう 今 しっかりと
  目を凝らしているから。

 「自分の中心にいて」
  「必要だけを持ち」
    「ほんとうのことを視る」それが成ってきているのだ。


「   だから 結局。 やっぱり、「余計なものを持ちすぎてたから見えなかった」、それなんだよね。」

 そう まっさら
    トントン
    ペロッと 存在している

  「素の私」は「単純」「無敵」の「能天気娘」で
 「ただひたすら せかいを探求しに行きたい」し
 「それ以外は重荷不要」なのだ。


  いつの間にか 消えている辺りの景色現実世界

だがしかし
 ここで こうして 「自分のいろ光の虚空」に 包まれて いると。


  それが「私にとっての正解」で
     「その道が自分の道だともわかる」し
  なによりもその事実は
 「私が一欠片の「不要」も持たずに自由で在らなければ 
   そのことをも 示して いる。


 そうなんだ だって。

 「せかいは私を 反映する」から。

中心が ならば」「せかいまわりもそう成る」んだ
  当然だけど。

だから私は、なんにも持たずに 真っ新で。

 「向こう側」へ 越境しねば ならぬのだ。



「    そう。 捨てても  持って なくても  もう、それは「ある」から よくて。」

 その 為に 準備してきた「これまで」
 もう一度それを自分に押印すると共に
  「浮かんでくる」、
 と いう ことば。


  
    ああ    なるほど 。


そう
それは。

 「私を引っ張る私」は言わば「現世への保険」で
だがしかし「それがなくとも私は戻って来れるし」
 「自分の居場所は ある」。

だけど 何処かに納得できていない「自分」が 在って。

 その「すべてがならなければ同意しなければ」私はそちら側へ行けないのだ。


「    あー 成る程。」

 そしてそれは「光の網の中にある 何処かの点」で
「まだ 解消しきっていない「思いいろ」」

だがしかし もっとようく 視ると
 それは
 「充満の中 浮いている「私のいろでは ないいろ」」で
 私は今 「世界に居る」から。

 「それを含んでいる」ことを 示して いる。


「   そう  だよね 。」

 そう「ここ世界」へ 在る 限りは。

 私は「知っている澱」を内包していて
  それがいつの間にか自分の足を 引っ張るんだ。

 その「理解して 降ろす」という「行程」を
  ので ある。






     なるほど

           成る程 ?




 「いろんなかたち」を シュミレーション してみて。

「それ」は解消できるのもわかるけれど
 それは今ではなくて「その状態に慣れてから」でないと できなくて
「私は自分の敷いた道を歩んでから 振り返らなければ 成らない」のが わかる。


  やっぱり これも 同じことで。

私は「向こう側へ飛び込んで」
    「それをやって」「練習して」
  「慣れた頃に」「どこでもそれができるそうで在れる」のだ。

そう
まだまだ初心者の自分が「いきなり高級な衣装を着ても 」のと同じで
 「その 品格をに身につけて馴染む時間」が 必要なので ある。


「   「準備」も、必要だけど。 時には思い切って、飛び込まねば成らぬことも 示しているのか。」

 その せかいの提示に唸るけれど

それはやっぱり当然のことで
 「私がこれから行く領域」は「保険を掛けながら行ける様な場所ではない」のだ。


  「身ひとつ」で。

  「裸の私」で ないと入ることも許されない場所で
それは「拒んでいる」とは違うけれど
 「余計なものを 持っていたならば」。

私は「そこに行っても 何の意味もない」ことを 示して いる。


「  ああ  成る程?」

    だから だ。


 そして ここまで追って 視えたけれど。

私が 創ってきた「光の網」は この時の為のもので

 それが「向こう側で せかいと私を
 「全体の中で 「私」を区別する」「括る 枠」で
 それが無ければ「私は霧散する」のが わかる。

 そう「せかい」は「すべて」で
  「私もその中に含まれる」から。

その「枠」「区切り」「くくり」「入れ物」がないと
 私はせかいへ融け込んでしまい探求はできない。
 「」を保てないのだ。


「   ? でも なくなる、訳じゃない  なんだろう?」

もう一度
 くるりと「想像」を展開 派遣して。

 「しっくりくる可能性」を探ってゆくけれど
「霧散」は目を凝らすと正しくなくて
「迷子になる」方が 言い得ている。

 そう「混じってしまう」から。

 「自分にとっての正解」が わからなくなって
 「結局 行き先へ辿り着かない」ので ある。


「    なる  ほど。  だから、「光の器」。」

 くるりと 想像が廻って。

 「ピタリ」と 着地し 帰結したけれど
その「旅路の見事さ」に 自分で唸って。

 「成る程な?」と「思っている自分」と
  「まだ落ちきっていない自分」
 それを俯瞰している「まとめ役」へ 中心を戻しながら
 そっと胸に手を当てて 周囲の空気を 吸い込む。


 そうして 
     ゆっくりと せかいを世界へ戻して。


 耳に 入ってくる 静かな騒めきの気配

  鼻に入る調湿された 乾いた空気の質感

 頭上高くに「ある」、天井の気配と
   トクトクと感じる 心臓のリズム。

その「すべて」を 感謝で感じながら
 今し方得たことを ただ その身に取り込んで。

 「光」と「体」を ひとつにしながら
 ずっとじっと 深く 
  息を して いたんだ。










 


 
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