透明の「扉」を開けて

美黎

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15の扉 神の領域

世界の変化と景色

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 「オールマイティーを吐き出すということ」

 それ即ち 私にとって。


「  「せかいを私いろに染める」ふむ。  その、まだ ないいろに。 」

  うん。


  "「天高くある透明」を吸い
     そうして「より高いいろ」を 吐く"


そう 私が充満であるからして「成る」
 その方程式で 単純にやってみた「こと」

更にそれから 「視界調整」を経て。


「 きっと。 これでもっと効果は上がるに違いない。」

 そう呟きながら「視界」の「範囲」、その
「なかみ」の美しさをぐるり、確認して満足に頷く。

  
  「自分の 観るべき範囲」

 その精査された「意味なかみに含まれるもの」は 景色だけでなく多色に渡り
 「やる」でなく
 「やりたいこと」やる
 その
 「要 不要の区分け」
 「本質以外 」で あり

 「自らのエネルギーを最大限で使
 それに 他ならない。



  まあ だよね 。


 そこからの
  圧倒的な 景色の変化

     自分の「軽さ」と
  「それが正解だ」という みんな光達からの 後押し。

 その「明るいリズム」に 引かれながら。

今日も
今日とて
 「神話の様な雲」を眺め 「空の青」をした廊下を通り抜けながら
 ルンルンとステップを踏み くるりと天井の青も 視界仲間に入れる。




           ♪


             ♪

       ♩  


   "わたしの 観たい 景色"

     
    "自由"
          "可能性"

 "とりあえず なにも枠がないこと"


     "ゼロ"
         "無"


   "圧倒的な くうで在ること"


  より "高い光を導く通すために"。

  初めは じわじわと 「上げていく」こと 。


「  やはり 。」

 それだ よね ? ?


 「そうで在ること」
 それ即ち 「そのいろで あること」
そして
 「それを 可能な限り想像し やってみること」。


その「まだ見えぬ 観たい色」を思い浮かべてポンポンと廊下を歩き
 「今朝の空気のいろ」を決め 
  胸いっぱいにそれを ぐっと吸い込む。


    "虹色の"

        "角度によって変化する"


   "まだ 世界にない 新しいいろ私のいろ"。


「   うん。 」

 そう 先ずは それに先立って。

「せかいの中へ充満している溶け込んでいる
「わたしのいろ」を 吸い取り込み
 そして 吐いて拡げて
  「世界をしっかりと自分のいろにする」のだ。


 「基盤」はもう 出来ているから
 「その上にあるもの達」に 息を吹き込む


その「行為」は
「自分の現在地と世界の関係性」をやっとこ把握した私が
 その「差」
 「自分のずれ」
 「認識違い」を きちんと最高視点から観て。

「やった方がいいと思うこと」で あり

 「より 高い位置にある私の光」それをいきなり降ろすよりは
「今 せかいに在る私のいろ」、それをきちんと「世界」へ 浸透させ

 「万能感」
  「炉の炎」
   「世界の空気雰囲気」を一新し

 それを入り口通路として
  「より 高い光を通す」
その方が「成功率」がとわかるからだ。


「  「成功」、「失敗」じゃ ないんだけど。 「効果的」?やっぱり「先に敷いておく」、「あるものは使う」「使えるものを最大限利用する」、これだ。 そう、するってことだよね。」

その「アイデア」に自分で太鼓判を押して
 深く頷き「ごちゃごちゃ」は ポイと窓の外へ放り投げておく。


 そうなんだ 「毎瞬」少しずつ上がっている「私の視点」は
いつでも「角度を追加」してきていて。

  それを どれだけ取り入れられるか

それもまた「持ち主」の技量によるのだろうし
 「私は私を最大限使って」
 「最も高い可能性を採り」
 「拡大してゆく」のだ。


「  うむ。」

 「そう して」「そう 成れば」それでいいし
その「結果こたえ」をドーンと受け取って。

  「それが なにであっても」
そこから更に より自由に流れればいいだけだ。


「   そう。 拡大 してゆく。 うん、  おはようございます。」

「ああ、おはよう。」
「あら、早かったわね。」

 そうして 
流れのままに カチリと扉を 開けて。

食堂へと足を踏み入れた私は「スペース光の充満」をシュンと仕舞い
 いつもの席へと二人に挨拶しながら腰掛ける。


 タイミングよく トレーを持って来るイリス
  それを受け取りお礼を言って
   今日のメニューは なんだろうかと。

ウキウキしていると どうやら隣のテーブルでは
途切れていた会話が再開された様だ。



    ふむ  
          して?


     ほう ?


     成る程   さて 。


 今 世界は
 「そういう感じ」なの ね ? ? 


 「ふむふむ」と 
「時折小声で話す男達の近況報告」を バックミュージックとして聴きながら。
「新鮮な野菜達」に感謝をし
  その瑞々しさと流れる脈を意識して
   自分の「からだ」の中を流れる「血と光」
   その両方を意識して 全身に光を 透す。

 
 そう している間に。

 「いろんな 色が ある」「世界の 色」
 「波」「大波」「流れ」「不協和音」
  「ハーモニー」「場所と 段階の違い」
  「時折発見される 大穴の増加」
 「地図を作り 整理しようとしていること」

その沢山の「せかいのいろ」が 私の中へ取り込まれていて
 「現在地と各々の場所の光の動き」
その「新しい地図」がスペースによって創造されているのが わかる。

 
    ふぅん  なる  ほど。


男達の話を私いろに翻訳すると、「そう視える」せかいの内容
 だがしかし
実際に本部長達が話しているのは勿論「具体的な内容」だ。

  
その 今朝の食堂での話題は概ね 
 世界に「段々と現れてきた変化」で
いつもは私に話が振られることは ないのだけれど。

「   このスープ。美味しいですね。」

「ああ。イリスの特製らしい。」
「  あら。 腕を上げたわね。」

 最後、スープを飲んでいる時に
それについて 珍しく質問された私は
 スプーンを持つ手をピタリと止めて。

 自分の真ん中へ出てきた「こたえ」を 

   そのまんま スルリと漏らしたんだ。



「 だから。 「オールマイティーを吸って出す」、それでいいかなって。 思ったんですけど。」

 そう それは
 「最近の変化に対して 私が「何をやったのか」」
  その 話だ。


「………フフフ、君らしいね。いや、良いのではないか?」
「確かに意味は分かんないけど。まあ、あんたが難しいことをやろうとするよりかは、いいでしょうね。」

 朝はどうやら私の思惑を 正確に把握している 様だ。

「    。 まあ。うん。 色々思ったんだけど。 なにしろ、単純な方がいいし まだ馴染み切ってないものを落とす方が先決かなぁって。 だからそうしてるんだけど  。」

「………わかってるわよ。急ぐ事はないんだもの。好きにしなさい。」

「そうだね。なにも完璧になろうとしなくていいんだ。君はまだ…まあ、子供と言うにはおかしいが。しかし、君の人生をゆっくりと楽しむ権利も、ある。輪が回るという事は、サイクルがあるからね。押したり、引いたり…弱さと強さを繰り返して、人は大人になってゆく。」

「流石イストリアはいいこと言うわね。」

「ハハッ、まあアドバイスなど本来、不要だろうが。………しかし、これから殆どの者に神として、崇められたり、見られるだろう。だからこそ私達は。そのままでいるべきだろうな。君達も可愛い娘だ。」
「あら、私もかしら?」
「 ふふ、朝 それはやっぱりおばあちゃんなんじゃ  」
「そんな事ないわよ?私だって  」

「おい、ところで。」
「  はい?」

いつもの様に話が脱線しそうになった所で
本部長がすかさず「要点」を切り込んでくる。

 きっとこのまま待っていても「欲しい色」が出てこないこと
それを彼は重々承知なのだ。


「その、お前が息をする事で。………何か、こうして口にすると相変わらずふざけているな。「お前が」、皆の行動が実際変化している。影響は勿論ここデヴァイだけではないが、概ね状況は似たり寄ったりだ。」

「男女の逆はあるけどな。まあ、しかし一言で言えば「今までうまく行っていたものが 行かなくなる」、それに尽きるが。」

 ふりふりしながら説明してくれる、玉虫色が
  可愛らしい。

「そこまで大事にはなっていないがな?…だが、これから進むに連れ、そうなってくる所も、あるだろう。」
「ここの方が多いか?」
「いや、ラピスもそこそこ………」
「シャットは大丈夫だけどな。」
「あそこはまぁ元々毛色が  」


  真面目な顔の 本部長
  久しぶりの 玉虫色
  しれっとしている 極彩色

三人は「この頃の世界の様子」それを 
 報告を兼ねて話し合っているのだけど
その「中身詳細」が 「なるほど」過ぎて。


   ふぅ ~  ~む

 私は ひとり静かに
  心の中で唸っていたんだ。


 案の定
 ボーッとしている間に 朝とイストリアは
 既に姿を消していて。

向こうのテーブルを邪魔しない様に 
 しかし
「新しく 浮かんでいる景色」を
  じっくりと 眺める為に、で ある。







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