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15の扉 神の領域
変容と再生
しおりを挟むこれまでずっと
「乗っ取られていた 私」
「世界に取り憑かれた状態から」
「目醒めて」
「すべてを変えてゆく」
それは。
「気付いたから」
「できる」
「やる」
「当然の流れ」で あり
「いつものこと」
「私のサイクルが ぐるり 廻っただけ」
それを現しても いる。
「 ふむ。 」
この「一歩」から始まった 旅が。
今「広大な 意味」を持ち
「せかいを含み」
「その 意味を変えようとしている」。
そう
「わたしはせかい」だし
「目が 醒めてしまったならば」。
その「意味」を変えれば それは自然とすべてが変わってゆくものなのだ。
「 てか こうして 観れば。 「当たり前」なんだけど 。」
そう その「最後の焦点」、それが合っていなくて
堂々巡りをずっとしていたけれど
そのポイントを掴んだならば 後は早い。
「 ま なにしろ。「やる」って ことだな。」
なにをするのか は
相変わらず「ノープラン」だけれど。
それは 「惹かれる方へ」歩いていけばいいし
「振り返れば観える」。
だから 先ずはその「新しい一歩」を 踏み出す為に。
とりあえず この深海から
上がることにした。
ゆらゆら
ゆらゆら
上昇 と 共に
しんしんと 降る 水泡と
新しい いろ
それはやはり
「これまであった すべてのいろ」
「瞬間の ひかり」
「これから生まれる すべてのいろ」
それを現して いて 。
「自分が導かれるだけでなく」
「導いてゆくこと」
「意図的に 敷いていくこと」
「思慮深く」「最善で」
「なによりいろどり豊かで」「在る こと」。
道は 美しくなければ 楽しめない
楽しく なければ続けられない
「ほんとう」で なければ灯は 継げない。
しんしんと 昇ってゆく自分の最奥へ
押印される「ことば」「いろ」
「これからの必要」
「自分のあるべき かたち」。
それを 受け取りながら 「より 高い光」に お礼を言って。
静かに 海から上がり
そのまんまのいろで 帰ったんだ。
"神話みたいな 雲"
そう思いながら 青い廊下を通って。
「変化している 窓外の雲」
「一層深みが増した 透明のあお」
そんな 「更新した景色」を眺めながら
魔女部屋の落ち着く扉へ スルリと手を掛ける。
その 「体の滑らかな動き」が光の獣を思い出させて。
私の中にきちんと「それ」が 息づいているのを ここで感じる。
「 ふむ。」
きっと「何度も深海で深く息を吸っていた」から。
体の 細胞から癒され清められていて
これまでもよりも「より 光が浸透している」のが わかるのだ。
だから その「小さなひとつの変化」に
ニコリとして。
求めていた気配のする、部屋へと
カチリとノブを回した。
「あら。」
その一言で出迎えた朝は
私が無言でスタスタとやってきて 抱きしめスリスリとしたものだから
何かを察して「仕方ないわね」の色を出し そのまんま、身を任せてくれている。
ほんとうは 「いつものマシュマロ」に帰って
ゴロゴロして
「ちっ」て あの色を見ながら言ってみるのも
アリなのだけど
なんとなく。
その「ちっ」を解消したくて、先ずはここへやって来たのだ。
そう 私には「落ち着き馴染ませる時間」が 必要だ。
だから
深海から帰る途中に降り注いだ「キラキラの泡達」もしっかりと取り込み、その後で 更に「すべて」を捨てて。
「弾き出された結果」
それが浮かんでくるのを スーハーしながら
待つ。
「 「人事を尽くして 天命で在る」だな。」
「…久しぶりに甘えてると思ったら、何言ってんのよ怖いわね。」
その容赦ないツッコミに癒されつつ
フワフワの毛並みに更に顔を埋め 懐かしい匂いを嗅ぎ
自分を「世界」へしっかりと戻す。
そう
私はきっと これまで「曖昧」「狭間」
「どっちつかず」だったけど。
これからは「しっかりと向こう側」に在ってしかし
「存在している」のは「新しい世界」
それを馴染ませる必要があるからだ。
勿論、これまでもそのつもりでは あったけれど。
きっと「この感覚」を得て 戻ったからには
「違う景色が観える」それもわかる。
だから その「準備」をする為に。
ポツポツと 独り言を言いながらも
朝に甘えて いたのである。
「 だからさ。 結局、私が「思っている様な世界だった」って ことだと思うんだよね。」
「まあ。それは確かにそうなんでしょうね。それに、あんたはいつでもお花畑?いや、ファンタジー?…だから、躊躇なく扉の中へ入ったんでしょうけど。」
「そうだよね 。 」
「前にも言ったけど。人間達は、見たいものしか見ないからね。それが段々酷くなってきたのよ。時代と共に。ほら、戦争とかいろんな大きな「傷」があるじゃない?それが、「開く」方に変わる時もあれば「閉じる」方へ変わる時もある。ここのところずっと、「閉じて」、きたからねぇ。」
その 朝の「ここのところ」が「どのくらい」なのか
気に なったけれど。
多分
ずっと前に聞いた「怪異が隣にあった頃」、その辺りまでは確かに 私達の身近に「不思議」は存在していたのだろう。
「公然の事実」と して。
だけどやはり「時代」と 共に。
「曖昧」になってしまったのは「向こう側」ではなく「私達」の方だったのだ。
「 消されていく様に、見えていたのは。 確かに、向こうから見れば こっち側 だもんね。」
「…………そうかもね。確かに。」
そう 言ってくれる「朝の青い瞳」を
まじまじと 見つめてしまうけれど。
なん なのだろうな これは 。
あ でも そうか。
「その 不思議な感覚」は
私が幼い頃から持っているもので「鏡の中の自分が突然動くんじゃないか」、それに似た感覚で。
「目の前にあるものが突然「あれ?」と 不思議に見えること」だ。
今感じているのは「猫が喋る不思議」だけれど
言ってみれば それは。
「猫」
「生き物」
「体」
「器」
「なかみ」
「知能」
「伝わるもの」
「言語」
「種類」
「解凍」
「翻訳」
その「ピースの組み合わせ」と
「嵌り方」だ。
「 なるほど ?」
そう
「私が思っていたせかい」と
「目の前に展開している世界」が 全く違っていたから。
それが「ずれ」で 「合わせてはいた」けれど「時々それが ふと戻って」。
それが「不思議として見える」そういう現象だ。
なんだか おかしな感じだけれど。
「新しいルール」に合わせて遊んでいたけど
「ふと 我に返り「あれ?」と思う」、そんな感じで
混乱していただけなんだ。
「 なる ほ~ど 。」
今 ここから視れば
その「隙間」が埋まって「猫が 話すこと」
その意味が視えるから
なにも不思議なことではないのが わかる。
そうなのだ
こうして「みんなの隙間」が埋まってくれば
「これまで」は おかしな感覚だったものが
「これから」は 「当たり前」になって。
「私達は 「すべて」とコミュニケーションしていること」
「観て 観られて」「観照しあっているということ」
それを自然と受け入れられて
私達は「お互いの関係性を理解する」。
「 それが。 分断されてきた 、って ことか。 」
それは確かに「わたしのなかにある」、いろんな光が「持っているいろ」で。
「いろんな 繋がりが 切り離されてきたこと」
「時と共に 見えなくなったみんな」
それをも 示して いる。
なる ほど 。
確かに。
私は この旅で「自分のいろ」を集め
「隙間」を埋めて「充満」に 気付いたけれど。
それはやはり「すべてとの関係性」で
それがわかれば。
「すべてはわたし」だから
「観られてても気にならない」し
「私も観ていて」「それで良くて」。
「ぜんぶの中で 最善を採れて」
そうやって 進んでいるんだ。
ふわふわの 毛並み
いつの間にかゆっくりと寝息を立てている 温かな体
その小さな「生命」「魂」「なんだかよくわからないけど長生きな私の猫」
その「腕の中の不思議」の また「その奥」が見たくて。
進めば
進むほどに 「見えてくる景色」が変わることの嬉しさを思い
「ありがとう」と ゆっくりその背を 撫でる。
「あれも 粒子」
「これも 光」
「これも? あれも 同じ で」
「この「毛」も ふむ」
そうして撫でながら 視点をパッと
思い切り引いて。
「せかい」を眼に 映すけれど
私達は 「無限の中にある点」で
どれもが思い思いに踊る 「可能性の粒」である。
そして その 「大きな回転」の 中で。
ある 「流れ」
それは今も 刻々と別れ 流れゆき
それぞれの 色を謳歌していて。
"エネルギーの 回帰"
"すべてのものが あるべき ところへ"
その「大きな景色」が 「すべてを応援している」のが わかる。
「 そうだよね。 すべては 最善に向かって 動いている。」
それは勿論 自分もだけど。
ずっとずっと
「準備」を しながら
「覚悟」と「決意」を重ね
しかし
それだけでは 成らなかった 積み重ねに
今
「理解」と「受容」が 加わって。
やっと「その 役をやること」が
私の深くまで落ち
そして 沁み込んできたのだ。
だから、
それを 満遍なく沁み渡らせ
「自分の満足いくかたち」で
「それができる」
ただ それを思い浮かべて。
大きな 輪と共に ぐるりと廻っていたんだ。
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