1,592 / 1,740
15の扉 神の領域
私達という 存在
しおりを挟むえっ いま
ここ
なんで
いや でも 「お腹空いた」って
思ったから じゃん ?
そうか
まあ 「そうなる」わな
しかし ?
これって。
どういう こと なんだ ろうか 。
勿論「驚きは」、しなかったけれど。
「そう きたか」
なんだかそんな気分ではあって、とりあえず目の前少し窓側に現れた彼の姿を まじまじと眺める。
そして 彼は「予想通り」。
私のことを じっくりと 「見返している」んだ。
そう
なんだか 「楽しそう」に
「しかし黙って」
「美しい金の瞳をこれでもかと煌めかせて」いる。
ふぅむ 。 ?
ああ でも そうか
そうね
「なんでなんだろうな」
「また」
「この展開」
「でもさ」
「そう、またって ことは」
「成る程。」
くるくると騒ぎ始めた私達は
「スン」と瞬間 鳴りを潜めて。
「その 瞳の色の意味」を感知した私は
「胸の中にパァッと暖かいものが拡がって」
「いっぱいになり」
「そして 幸せだった」。
「 いや 今も。 幸せ だけど。 」
きっと「なかみのこえ」が 聞こえているであろう彼に
そう言い訳めいたことを言い、
そして
自分の内側で今し方「起こったこと」を ゆっくりと反芻してゆく。
ふわり ゆらり
「いっぱいに 満たされた 光の中で」。
そう
いつでも
私は「自分のなかみを巻き戻して見れて」
それは「巻き戻している」というよりは
「その点を持ってきて 観照している」んだろうけど
「それを復習して 応用できる」から
「今 こう」で
「こうして 在り」
「ここで欲しいものがホイと出せて」
「胸がいっぱい」なのだ。
だけど
その「理解している私」と
「点を取り出して観照する私」を同時に
更に外側から観て いると。
「彼がここへ現れた意味が 私の視界と重なって」。
「上へ向けた視線」が。
「せかいを 現していること」も わかったんだ。
そう
それは。
さっき「世界を観ていた自分の視線」と
「上を視ていた 自分の視線」で
私は「雲海の更に上にあるであろう宇宙を 視ようとしていた」けれど。
それは。
「いつもの様に」
「そこに 在って」
「見えないと思っているだけ」で
「せかいはまるっと なにも隠してなどいない」。
「 なる ほど ?」
そう だから
「宇宙」が無いと思ってるから、
私の目の前には今 雲海の上に「そら」しか観えてなくて
「ほんとう」は「そこにある」のだ。
だって 「せかい」は 「ぜんぶ」だから。
ある意味「雲海がせかい」とも、言えるだろうし
私が「せかいはこんな感じ」と思って想像すれば、それは 展開するのである。
「まあ、吾輩が現れた、様にな。」
そう ですね
って。
思った けど
そう なんだけど しかし
なに
この
「そこに あるけど」
「みえる けれど」
「まだ 手が届かない感」
せかい も 宇宙も
この いろも。
みんな なに、 ?
「美しい 」な
くっ
でもそれも。
「 私次第? って、こと だよね?」
「そうだ。」
間髪入れずに そう言ってくれる、この人を見て。
「私の 欲しい言葉をくれる 反対側」
そう 思うけれど
「それが本心である」ことも わかる。
そう 「偽り」など
一切必要とせぬこの存在は
「私の欲しい言葉を掛けている」のではなく
「ただ ほんとうで在るだけ」なのだ。
なるほど 。
確かに だから。
今
ここで
きちんとそれを 「理解できること」が
ほんとうに有り難くて。
なによりも純度の高い、この いろに
「そう言われること」
それが 何よりの祝福だと ほんとうに思う。
ここまで 追ってきて
走ってきて
辿ってきて
集めてきて
そして
ぜんぶ離せて よかったのだと。
ほんとうに 思うんだ。
「 さて。 しかし、これから。 が、? 本番 だよね。」
「そうだな。」
あまり喋る気のない様子の いろ
しかし「私にこのいろを齎す為だけに 現れた存在」
それに内心唸りながらも
「せかいのいいたいこと」それをまた 真ん中に据える。
そして
「さて?」と 切り替えた 瞬間。
「それ」が
「そもそも論」だと いうことに ポンと気が付いて。
「 ん? えっ」
そう声を出した時には
既に金色の光は 見えなくなっていて
私はひとり ぼんやりとその「そもそも論」を
手に していたんだ。
ぇ
てか
なに?
ずるくない?
なんか 「私に それを出させる為」だけに
きた とか
なんか
かっこいい やん。
私が「そっち側」、 やりたい わ 。
「いや そうじゃなくて 」
「そういうことじゃない」
「まあ わかるけどね なんか悔しいの」
「立ち位置変えたんじゃないの」
「女だから 今それがわかるのよ?」
「でもさ 」
「まあ 言いたいことはわかる」
「安心するよね」
「まだ 「ちっ」って思うとね」
「そりゃ 別に「聖人君子」に なった訳じゃ ないですからね」
「 そうね」
その もにゃもにゃ
わちゃわちゃを ヒョイと 横に置いて。
「そもそも論」
それを「ポン」と まな板の上に置いて
眺めること 暫く。
「 てかさ」
「そもそもの そもそもじゃん」
「それ、前やったよね?」
「だけど」
「そりゃ「大元」変わらなきゃ ってことでしょ」
「まぁね」
「どうする」
「いや どうにかは、しないんでしょ」
「私がどう するのかよ」
「そうね」
「そうか 」
みんなの 言いたいことをつらつらと聞きながらも
自分も更に細かな光を派遣して
その「そもそも論」の 最奥へと入って ゆく。
そう それは。
所謂「スタート地点」の はなしで
「そもそも始まりがずれているから
全部おかしなことになっている」
そんな話なんだ。
「まあ そうよね」
「 だから」
「そう なってる」
「なってるね?」
「で? どうするの?」
「まあ どうもしないんだけど」
「私が 変わる」
「うん 」
「まあ 」
「 そうね」
「その どこ?が? ポイントだよね」
「そう」
「なんか、どっか違うところを変えるんだ」
「多分ね 」
「うん」
「なんだろう でも やっぱり」
「 そう、在る? まあ そうなんだけど」
「あと一歩欲しいよね」
「 それ」
「プラスワン」
「 プラスするのかな?」
「まあ どっちでもいいけど」
私達が ごちゃごちゃやり出したのを
眺め
しかし
それを聞きながら 再びゆっくりと玉座に腰掛けて。
みんなの話を バックミュージックに
ただ なんとなく雲の海を 眺める。
そうしてとりあえず 座っていた。
そう
「次のカケラ」が 成るまで。
0
お気に入りに追加
25
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


『 ゆりかご 』 ◉諸事情で非公開予定ですが読んでくださる方がいらっしゃるのでもう少しこのままにしておきます。
設樂理沙
ライト文芸
皆さま、ご訪問いただきありがとうございます。
最初2/10に非公開の予告文を書いていたのですが読んで
くださる方が増えましたので2/20頃に変更しました。
古い作品ですが、有難いことです。😇
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
" 揺り篭 " 不倫の後で 2016.02.26 連載開始
の加筆修正有版になります。
2022.7.30 再掲載
・・・・・・・・・・・
夫の不倫で、信頼もプライドも根こそぎ奪われてしまった・・
その後で私に残されたものは・・。
・・・・・・・・・・
💛イラストはAI生成画像自作


王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる