透明の「扉」を開けて

美黎

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15の扉 神の領域

オクターブを超えてゆく

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    せかいの すべてが。


  私の 方向を向いて
  そして私も せかいのすべてを指している時

 それは完全なる繋がりの下
  描くものすべてを 創造することが できる。
  


 その「真理」
 自分がずっと持っていた「こたえゴール

  "本気で思ったら できないことなんてない"

 その「なかみ」が。

視えてきたこの頃 
 私はいろんな角度から「その正体」を確かめていて。

 そうして導き出した「今のこたえ最善」は  
  「己が先ず もっと高い位置へ行く」

 そのこと事実だったんだ。







 「私が思う様なスピードでは 変化は起きない」
 「位置の違い」
 「認識の違い」
 「使っている色の違い」
 
そんな「ずっと観てきた色」を 世界で眺めながら。

 その 「道のりを理解し」
 そして「くるりと自分の位置へ戻った私」は

今 自分が 本当に「充満の中」に 居て。

 「世界を 眺め」
  「世代を 眺め」
   そして「各方面に光を発していること」

 それに気付いて いた。


そう 「まだかまだか」
   「今そこ?」
   「変化しないな?」
   「そういうことか」と。

 を終え、「創ってゆく領域」に在るとわかる
 「超えたところにある 役目」
  その具体的なかたちが 視えてきたのだ。


それは 勿論いろんな形が あるけれども。

 今現在 私の前に提示されているのは
 「区画の活用」と「すべてを観る位置にあること」で
確かにそれを一言で言えば
 「象徴」
 「シンボル」
 「神」
 「御神体」
  そんなものが 近い。


そう 
新しく「イストリアが持ってきた話」、それは正に「この頃の私のなかみ」とピタリと一致して。

 それは「そうなるように できている」んだな って。

また 確認しながらも 
 お茶を啜っていたので ある。




「………で、場所は私達に任せてくれるだろう?一応、君にも確認を取ってからと思っていたんだが、そんな丁度良い変化があったとは。」

「  確かに。」

ここデヴァイの者は、君の夢があるから「観られていても」、違和感は今更抱かないだろう。………後はレナが連れてくる者達だけど。…まあ、心配ないかな。」

「  多分、そう思います。」

「ハハッ、まあそうだね。………それで、守りは表向きはレシフェで…何かあればそれで対応良し、けれども本当は「君の視点」か。なんだか、面白いね本当に。」

「   実際。 どういう風に、発動?するのかは、わかんないですけど。 「光の約束」で成っている区画だから 多分、不協和音があれば。  「なんか起こる」の かな?? 」

「そうだろうね。なにか、きっとみんなに知られる様な事が起きてくる?と、いう事なのかな。何もないに越した事はないけれど、何が起きるのか見てみたい気もするね?」

「   フフフ 駄目ですよ。 まあ、確かに気にはなるけど。」

「………じゃあ、レシフェにはその様に伝えておく。一応、お前の場所も用意しておいた方がいいか?」
「      う~    ん ? ?」

 最後に 本部長から
 「実際の場所もの」について 訊かれたけれど。

「   「必要」なら。 自分で創ります。 とりあえずみんなが作った内装とか見たいな。 でも、あるもので大体なんとかなるのか。」
「それはそうだね。だからあまり新しい物は必要としないだろう。向こうに畑を少し増やしたいくらいかな?」

「  ふふ。なにしろ楽しみです。」
「ああ、君はのんびり待っていてくれたまえ。」
「はぁい 」
「くれぐれもお前は顔を出すなよ?」
「     はい。」

「………なんだ、その間は。」
「はいはーい」

 そうして いつも通りの本部長のお小言を 
  すり抜けながら。

パチンと 薄茶の瞳と合図をして、廊下に出る。


「   あ  お茶。  まあ、また頼めばいいか。」

 新しい 茶葉を美味しく味わっていたのに、
一口だけしか飲んでいないことに気付いてくるりと廊下で一回転する。

 思わず 踵を返して
 残りを飲みに行こうかと思ってしまったけれど
きっと私がもう二人の邪魔をしないほうがいいのは明白だ。

だから 久しぶりにホールで座ろうと思って。

 そのまま テクテクと歩いて
  大きく丸い、木の扉に ぐっと手を掛けた。






「     て   いう  か。」

 そう、「その話」は。

 「始まり」はレシフェからの提案だったらしく
しかもその枕詞が「これが俺の落とし前だ」、それだったらしくて。

その「セリフ」を 真顔の本部長に言われてしまった私は
 「嬉しい」やら
 「なんだか照れる」やら
 「まだ 覚えててくれたんだ」とか
 「流石レシフェ」とか
 「やっぱりな」とか。

 いろんな「感情いろ」が渦巻く自分のなかみを落ち着かせる意味もあり
 「色とりどりのスピリット達」を観ながら
 ベンチに ベロリと座って。

みんなの 美しさを 暫く堪能していた。



「   てか   成る程。   そうか。」

 して
   その 「内容」は。

 「各方面の「枯渇状態」の人の滞在スペースを造る」
 一言で言えば そんな形で

私が得たデヴァイでの区画を「回復場所として提供する」
 その「計画」の発起人が 彼だという事だ。


 少し 前から レナが言っていた。
「癒し」以前の、「枯渇状態」の人々の多さ

 それは「未だ混沌の世界」で皺寄せが来ている部分でもあって
私もそこは認識していた。

だけど
 「私が起点ではない 変化の風」
 それが 吹くと思って。

「ほんの少しの 迷い」と共に
 しかし「忍耐強く」、世界を観照していたのだけど
そこへ丁度よく「この話」が舞い込んできたのだ。

 しかも
  「自分で自分の落とし前はつける」、そう言っていた
 レシフェの 「裏打ちされた ことば」と 共に。



「     はぁ 。」


 なんだか いろんなことが
   くるくると繋がっていて回収されてきて

 感慨深くも なるけれども
「私はそれを知っていた」からして
「これから起こること」に何ら 心配も不安もない。

 
 そう 「世界」は
これから大規模に「あり得ない様なこと」が
 「」からして
その、世界に波及する微細な振動は 先ず一番弱い者へ 影響として現れる。

 「感じる者」
 「受けやすい者」
そして「それを越えていく意思はあるけれども 炉の炎の弱い者」。

 そう 今「いろんな光」があり
 そのそれぞれがどの道を選ぶのかは自由だけれど
 「火が 灯っているのに」
 「薪の焚べ方がわからない者」
 「そもそも物理的に枯渇していて その前段階の者」

確かにその「行方」に手を差し伸べること
 それは奉仕の一部でも ある。


 そして その時 ただひとつ
 「私が違えてはならない成らない自分の位置」は
 「自分が実行者ではないこと」で
それが この領域で一番大切な部分だ。

 そう 

私は 「象徴」「シンボル」
  「ただ そこに
  「なんでもなく あるだけ」
  それで

  「実際 私が活動してゆく動いている位置」
   それは そこ世界ではないのだ。


「   まあ。 でないと。  その「絶対不可侵の位置」が  やれない   いや、やり辛いのか 。てか、そもそもの位置階層が違ってるから それがごちゃごちゃだったのが、「世界」で。」

 そう その「全く違う 領域」
その「理解」がないとわからない、この位置


  "すべてから 観照されていて"

               "すべてを 観照している 位置"


それは 
 確かに「オクターブの違い」で

 その「高さ」が違えば
   「不協和音」になるもの
 「理解なく踏み込めば途端に警報違和感が響き渡る場所」。

だから
 私を理解している人は。

 「私の 絶対領域へ入ろう 近づこう」など
  思いもしないのだ

 「象徴で在る」とは そういうことだ。


そして それを表す様に
デヴァイの人々は「私が裏側で在ること見護っていること」を潜在的に認識しているし
「私に近しい人」は「私が 」と 知っている。

それ故に
 必要以上に近づこうともしないし
 離れることもなく
きっとそもそも「そんなこと」を 考えてもいない。


   「違う 場所オクターブに在る」

     「独立している」

 そう「お互い」に 「一人できちんと立っていて」。

 それは「タイミングが合えば」、混じり合い織り込んでゆける
「共に巨大な織物を織って在る」、全体の一部だからだ。

 ただそれを「どう 捉えているか」
その違いだけで。


 例えば「私とイストリア」
    「私と本部長」
    「私とレナ」
 その「関係性」は 
「すべての最善を観て 各々の持ち場で光る」、「光の意図」であり
 
その「なか全体」での「私の位置」が
 「機織り役」
 「観照者」
 「記録者」
 「光の創世神話の織り手」なのだ。


「   なる ほど。 だから。 」

 その「改めて 観る 自分の周囲の展開図」
 「せかいが齎してきた 新しい位置と視点」

その 角度に感心しながら。



   黄
         緑

               

    青
        赤

            桃

   銀

        金

               白


 目の前を「アピールしながら過る」、みんなスピリット達の 新しいいろを眺めていると
 その「内と外」のいろが 重なってゆく。


「  なるほど  なぁ 。」

 だから うん

   やはり  「こう」「なって」 いて。


「    ふぅむ。」

そして
 その「反映具合」に 再び感心しながら

  手を伸ばし立ち上がって。

その 美しさと共に
     くるくると 回っていたので ある。







 









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