透明の「扉」を開けて

美黎

文字の大きさ
上 下
1,456 / 1,684
11の扉 神である ために

選択の瞬間

しおりを挟む

単純に
純粋に

ただ
この人のことだけを好きであれたなら
私は
どう なっていた だろうか。




 「今 ここから」「視れば」
 それは それで 「あり」だし 「ある」し
 実際確かに「存在している 瞬間」でも あるんだ ろう。



「だが。  しかし。  「それその瞬間」は 「私の一番欲しいもの」では ないからして 。」

 ふむ。


 しとしと

  ひたひた

    てとてと と

ひたすらみどりの奥へ進んでいた私は
 自分の 「頭の中」に。


 「何処かな」
 「青の家」いや違うかな
 「森の家」いや そこまで近くない気がする
 「書斎」いや 多分私が向かってるの気付いてるよね?
 「白い礼拝堂」意表を突いてるな
 「光の虚空私の領域」まあ  そこ なんだ

   ろう   な  ?



「なんにも考えない様に」、歩いていた だった けれど。

 
「 いや  無理でしょ これ。」

 久方ぶりに会う
あの色に感付かれない様に 
ひっそりと向かう予定であった私の謎計画は 既に破綻していると見て 間違い ない。


  でも  そう ね

   やっぱり

 う~ん

   この「新しい体」


   ふふふ

    いや いかん。

 いかんくないけど   


   なん だ ?


 多分  きっと 「感覚」が

   違ってるって。


   こと  だよ   ね ?



そう
 「それを確かめたい」と思うのは
やはり人間ひととしてのさがであり
私の「なかみ」は至って冷静でも ある。

 いや?

 でもな ??

そう
 「なかみもなかみで」。

「より 高い光」なのはわかっているからか、なんだかワクワクしているのは、わかる。


「  えっ  とりあえず。 ちょっと 、落ち着こうか。」

 キミ。

  いや 「わたし」だけど

 てかこれ。

  まてまて  ちゃんと「新しい位置」に

  戻って ? ? ?



多分「今のこの瞬間私」は
 「古い粒子」に 引き摺られあって
「あの色」「私の反対側」、それに「久しぶりに会う」、その「シュチュエーション」に。

  浮き足立って ある のだ。


 ちょ  待てよ?

そう
それは 御多分に洩れず
 「変化していない私」で あるからして
そのまま突撃しても「なんら変化のない金色があるだけ」そんな気がする。


「  でも。 向こうが、変わってる可能性もあるしな?  いやいや
 まてまて。」

 言い訳を漏らし始めた自分の口にチャックをし
とりあえず一旦 足を止めて。

 なにしろ 頭の中を空っぽにしようと
 側の木に 凭れかかったので ある。

















   て

      いう

           か。



「久しぶり」って 
「どれくらいぶり」なんだろう か。


なんとなくだけど 私達二人が この旅に出てから。

 こんなに「離れてある」のは 初めてな気がして
 「それを冷静に眺めある自分」を 観て。


  ああ もう  大丈夫だな

そうも思って 再びテクテクと 歩き始める。


「    どう、 なんだろう か。」

 でも 「体感的」には「一カ月」?

   「数週間」?


「 なんせ、 「気付かない間に」、補給されてたりするからなぁ 。」

 そう あの
「具合の悪かった時」とか
あの時は青の家に行っていた筈だけれど 何処から聞いたのか
 いや「感付いた」のか。

 私が寝ている間に「共にマシュマロへ入っていた」のは わかる。


「     ふむ。」

だから 「そう 長い間」では ないのだけれど
 やはり。


「   久しぶり では。  あるんだな。 うむ。」

 「照れ」とか
 「気まずさ」とか
 そんなのでは ないのだけれど

「これって なんなんだろうか」、そのくるくるを自分の中で舞わしながらも
 足の向くまま
金色の粒子を辿り ボーッと歩いて ゆく。



   多分  こっち


そんな感じの「レーダー」の様に働く「私の中にある 金色」に導かれて。

 徐々に 変わってゆく 景色

   みどり から

     虹色へ


   虹から   青へ 

  
  そうして 青の向こうに。


 「私の色」、光の虚空のパールの様ないろが
   視える。



 「狭間」
        「間」
               「充満」


 その 「私の領域」の ヴェールを透り抜け

  「こうなってたんだ」

そうも思いながら「新しい眼」に感心 感謝しつつ
 楽しみながらも その「幽玄の空間」を 抜けてゆく。



  すると。

 「ふわり」と 完全に「自分の領域」に入って

  「そこに あの色があること」がわかるし
 でも 
  「まだ それ姿は見えなくて」

 しかし
  「私を待っていた」ことも わかる。



  ふむ。


とりあえず深呼吸する為に一旦 立ち止まった。

 
   なんでか   わかんないけど

     とりあえず。


そう したかったし なにしろ私に「きちんと自分の真ん中にあるか 確認する時間」は 必要である。

 「その 特別ないろ」
 
それを前にして 「先ずは 新しい私であること」
それは絶対条件であるし 自分もその「自分の反応」がは楽しみでもあるからだ。

 だが
 しかし
 それと同時に。


   「すべてを 捨てる」

それもまた必要で からには。


 私は 「ゼロで」「初心で」

  この ヴェールを潜らなければならない。




「    てか。 、私の部屋領域だし。」

  フフッ

なんでか「身構えていた自分」
 それが可笑しくて笑う自分
そうして
   それを 「観ている自分」まで 

 私の視点が 上がった 時。


  「フッ」と その「間にあった 境界」が 

   消えて。



 
 少し 離れたところに立っている 「あの色」

それが 見えたので ある 。












   虹色を 

   真珠で包んだ粒子が 舞う 空間


 渦
      うねり

          回転

   
    光
               沢山の


      新しい  いろ


  これまでよりも「不規則」な 動き


   その 「拡がった 可動範囲」


  「自由」
         「遊び」

             「無限の 感覚」


   その「縦横無尽に遊ぶ 光達」の

     真ん中に ある 輝き。




その「いろ」を 眼にして。

私は とりあえず 止まっていた。




 えっ

 なにあれ。


そう それは
「勿論 私よりも高い光」で
「それを知っていてここに来た 私」
そして「あれは ヒントだ」
でも「それって ズルじゃない?」
「こたえ、貰っちゃうの?」
「でも あの色に抗えないでしょう」
「それって いつもと同じじゃん」
「でも 絶対気持ちいいよ」
「心地もいい」
「いや 待て待て」
「そう これは 

  そうなんだ

「私は 変化して」。

ここへ やって来たので ある。




    ふぅむ。


とりあえず「ピタリと止まった まま」
 私は自分の「中身達の会話」を じっと眺めて いて。

 先ずは
それが落ち着くのを待ちながらも「意外とな?」
そうも思って ポイポイと要らぬものを光の虚空へ融かして ゆく。


 でも。

  その 中でも。


 「ポイ」できない  いろ

 「気になる」もの。


それは勿論「ズルじゃない?」、その 色で
 確かに私は「外から」なにも色を受けぬし
 だが「あの色」は「外なのか」それも疑問

しかしそれでは 「金輪際」。


   いや ?

  「それ」は  ないな 。


そんなことを 冷静にぐるぐるしながら。


 一歩を 「踏み出すのか」

     「踏み出さないのか」、それを。


 目一杯
  真剣に 検討して いたんだ。


















しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

【書籍化確定、完結】私だけが知らない

綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化確定です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ 目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2024/12/26……書籍化確定、公表 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。 でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。 けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。 同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。 そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

王が気づいたのはあれから十年後

基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。 妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。 仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。 側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。 王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。 王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。 新たな国王の誕生だった。

処理中です...