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11の扉 神である ために

一挙手一投足

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 より ポイントを絞り

   「狙い」を 定め

 より 「最善の」を使い

  これまでより 「美しく」「昇る」。



  「ない」ならば 創り

  「見えない」ならば 「視る」


  「観える 様に」。


 「 創る」。





「ない」「できない」「見えない」と いう「目隠し」
確かにそれは 「位置が違うだけ」で
 私もやはり「そう同じ」で
そう「言っているだけ」ならば
   そこにはなんの 意味もない。


だから 「より 上げて 進む」
    「より 先を 視る」


 「ないならば創ればいい」
それは いつでもそうで

ある意味「見える場所を目指す」ならば
 簡単 誰にもできる
 面白くない
 普通のこと なのだ。


 そう 「見えないから」「面白い」んだ。


普通に そこにある場所へ行く
見えるものを見る
あるもので 作る

 そんなのは 「私の真にやりたいこと」ではないし

 「見えないところ」へ 行くからこそ
  ワクワクするし
   ドキドキもするけれど
その「超えた後」、そのいろを 既に沢山持っているからわかる 「爽快感」「なんとも言えない いろ」。

 だから 挑戦できるし 面白いし、楽しめる。

 
 だけど この「新しい場青紫の部屋」で。

ふとした瞬間 動いて「視え辛かったもの」
          「捉え難かったいろ」は 
 「想像より 高い私」で「新しい 自分の位置」だ。

  
   あっち かな

     こっちかな と

邪魔するものが何もない中でも ぐるぐる惑ってあった わたし

 それは
「見える」、「物質」に慣れ親しんでしまった自分にとっても 未だに有効である 致命的な「視点の逸らし」で
  自分の中にも まだある
「見えないから 気付かない」という、それを ぐっと中央に据えて。

 
    それを 踏まえて

    "その 先を 視る"

 それが、必要だったのだ。





「  ふむ。  ふと、逸れるとすぐ 惑わされる視点を。 飽くことなく修正し続ける。
   しかし、「焔を飼う」って こういうことなんだろうな。」

そう 自分のなかを じっと見つめながら
 呟いて。

   
    想像を 巡らす 「自分のこと」


いつだって「より高い位置」へ挑戦したいと思うのは
 持って生まれた性質か
 これまでの光の蓄積か
 それとも 「生まれる前に決めてきた 私の道」か
それはどれも正解なのだろうけど。



「  さて? して 「より 高く美しく」、上がる  とは。」

そう 言いながらも「パン」と羽衣を叩いて。

 そろそろ

 そう、思っていても 。

まだ じっと座っていた自分の椅子から立ち上がり
座面の凹んだ部分を 無意識に眺める。


 取り残し
  やり残しは ないか
きっと なにか「心残りがあるから」、未だ 座っていた自分

 その「持っている もの」は
   なんにも なくともいいが

  「より 高みへ向けられた矢印の先」

その 整理をする為に。

 ぐるり 青紫へ融け込んでみようと
  感じたからで ある。



 













「   ふむ。  やはり。」

これから 「私の やること」は。


 「瞬間」「一瞬」「粒子」「隙間」
 「流れ」「動き」「空気」「呼吸」

なにしろ 
 すべての 一挙手一投足が
 「私のせかい光の創世神話」を創り

 その「質」が積み重なって 「場」が 創られてゆくこと

それをしっかりと自分に落として。

 「やる」「在る」「意識して いる」
それなのだと わかる。


 それは「縛り」や「重さ」
「課せられた重責」、そんなものでは ないけれど
少しでも澱を保てば落ちる、そんな「危うい場」であることも 事実だ。


「     でも。」


そう 「私の現したい場」
 それは「ぬるい安全の場」ではない。

誰も
なにもが
 「侵さず」「侵されない」
 「自立した場」

それであるからして「可能」な 「ところ」

 それに「必要」なのは 「なに」だろうか。


でも それは
これまで散々回してきた「真に 私であること」
 ただひとつで
「私が私で在れば せかいは成り立つ」
それしか ない。

 単純なんだ
 それは どこよりも「純粋」で。


 「いい悪い」もない
 「別れていない場」で あり
 便宜上「みんなで上がるために」
 「別々に存在してある」が「繋がりあるもの」

そして 「すべてで まだ見ぬせかいを創る」
 その「新しい場所」。


それを 始める為に。

 「儀式」なのか
 「決意」なのか

 一旦切り替えられる「より深いところ」を求めた私の視線は 青紫の部屋をぐるり、一巡して。

なにしろこれまでよりも 更に落ち着いて浸れる
 「一番深いところ」、
その「満月の湖面」に似た「自分の中にある場」へ。

 「スポン」と 静かに 落ちて いった。













 「物質界を 棄てる」

   
    「光」   「水」


  「繋がり」

 「充満」

      「関係性」

  「瓦解」


          「再構築」



    「放棄するのは  




ここまで来て 思うに。

 私達の「いる」「世界」とは

 「関係性」で できていて
 「すべてが繋がりあるからして 成り立つ所」
 それで ある。


そして
私が「見えなくて」ぐるぐるしていた「世界」と「せかい」の関係性
 ずっと 念頭にある「物質界を降ろすこと」
 「もの」から「ひかり」へ
  そもそも「かたちではない」こと。


 やはり ここでまた一度 基本へ戻るけれど
そもそも「形は 本質ではなく」「それを辞めねば」「次のせかいは創れない」。

 だから その「古い関係性繋がり」を 一度放棄して。


  「新しく 創り直す」「光で繋ぐ」
  「そして その体新しい繋がりで進む」

その「こと」だと 思うんだ

 「私が やるべきこと」って。





「   そうなんだ「充満の質が違う」とは そういうこと 。」

 そう 「世界の構成成分のが違う」。

 
 だから
これまでの世界での「関係性」を 今一度白紙にして。
 「せかいとの関係性」を私の中へ 基盤として敷くのだ。

 
 そしてそれは 
ずっとやってきた「繋がりの変更」
 「原資の 変更」
 「基盤の変更」と 同義で
そのしか見えていなかったものを 
 深掘りする と いうことで。


「微細なずれをきちんと嵌め直すこと」
「自分の中での繋がりの 詳細を修正すること」

 それは もっと言えば
「表面的な繋がりの深部まで変える」ことで あり
 その幾多 数多ある「粒子の組み替え」で 
一見複雑で面倒な様に見えるけれど。

 きっと「新しい体」「新しい眼」「新しい視点」を
 使

   
 これまでよりも ずっと簡単に
  できるはずなんだ それが。 



「    ふぅむ。 」


  その「探求」を
 手探りながらもずっとやってきた自分が
     今 立てる位置

 それが 「新たな この スタート地点」

狭間である「青紫の部屋」、幾度も同じ轍を踏みながらも上昇してきたであろう 自分へのご褒美と通過儀礼の場だ。


「  ま、確かに。 お腹は いろんな意味でいっぱいだもんな。」

 だから そんなことを言いつつも。

すっぽりと 嵌っていた「湖面」から顔を出して
「この部屋自体」へ お礼を言って。

 一旦 満月湖面から這い出た私は
緩やかに椅子の背に施されてある 美しいカーブを
 ボーッとしながらツルツルと撫でて いたんだ。






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