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11の扉 神である ために

予言の 書

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そうして 
  お茶を啜り
  おやつを食べ

 また澱を光に変え
   水槽へ溜まった泡を眺め楽しみ
 再びお茶を啜って

  何巡目か。



 ん?

私は その「急に視界に現れた」。

 「怪しげな本」それに 
 見ないで視線を投げかけて いた。




  なんだ  あれ

  「明らかに」  「違う」

   なに   あれ   なんか

 「アピール」 してる ?  よね ?? ?


そう その「怪しげな本」
 それは 「明らかにさっきまでは無かった」もので
 だとすると 「せかいが私に寄越したもの」

 この部屋が 片付いてきて
 クリアに上がり始め
  拡がり始めたからして

 その「外側まだ見えなかった所」から
 「齎された もの」

そう 「新しい光」それだ。


 だが
 しかし
 わたしは。


「   てか。 はやく ない ??」

そんなことを言いながら、クッキーをもう一つ
摘んでいた。







 そう
わかっちゃいたけど 「流れは 速い」

 それは「ここ自分の領域」にいても
 だがしかし
 「ここに在るからこそ」、加速の度合いが     
   "半端ない" のも わかる。


「  えっ  私、まだ。「自分の越境」を 馴染ませてる途中なんだけど 。」

 そう 愚痴を言いつつも その本を眺めて
 暫く。




 えっ
     てか

    結局 ?

     それなら    うーん

  しょうがないな

そう思って それをとりあえず手に取った。

 だって 「その」は
  私が「見ているだけ」で 「なかみ」を
 「醸し出して」きていたし

  「それなかみ」が なんか 。


       「予言」

 その
  「何処かで聞いた言葉」

それだったから。

結局 私自身、興味を唆られて なにしろその白い本を手に取ってみたんだ。

 そう それは「あの ラピスで始まりに聞いた予言」

 「それのこと」だと。

 「その子」が 言っていたからで ある。









「     ふぅむ?」

 しかし勿論「言っていた」と言っても
「本が喋った」訳では ない。


それは 「そう設定すれば」「そうなる」だろうが
 ここは「静寂の部屋」でもあり
 「智の部屋」でも ある。


「   まあ そうね。 仕事が 捗らない。」

それを知って 「わたし」でもある「せかい」から
 そう設定されているであろうこの部屋は
「予言の本」をしれっと私に差し出して なにをさせようと しているのだろうか。


「  そう なんだ。 そうか。 「目的」があって、 「出てきた」んだもんね?」

 そうも思って。

その「一番高い私」「せかい」「すべて」から
 差し出された本を とりあえずはじっくり 眺めることにした。


 なんだか 「それ」は 読まなくとも。

その 「内容」が 知れる

 それもまた 私の真理だからで ある。







  ひかる 背表紙

    古い本


   変色 褪色の あと

          時の経った 匂い

  端に残る 「あお」

    
   あの時の 本部長の言葉


  「青から白に」という フレーズ

 森の侵食の停止

    
    わたしが やる こと


  「今」 「出てきた 理由」


   拡がった 部屋

       繋がりの拡がり

 沁みてくる 本の気配

  指から 徐々に分解されてゆく 

      「古きものの粒子」、その いろと かおり。



「  ふむ。」

とりあえず 「私の不都合」は何もないことを納得して
 「パラリ」と本を開いた。

 きっと 私にとっての不都合が起きるとすれば
 「この本を開かなかったら」その「もし」が
 実行された後だ。

でも 「それ開かないこと」は ない。


 「せかい」は 私をようく知っているし
 それは勿論「一番高い私」だってそうだ。


その 上で。

 「一番効果的な方法」を とり

  「わかりやすいカケラ」「いろ」を含ませ

 「明示」「提示」して

 「読ませある」に違いないのだ。


だから とりあえずはその「外側概要」を見るべく。

 古い 紙のページを 慎重にめくって行った。









「       うん 。 」

さっくりと 読み終えて 
 とりあえず最後のページを閉じた。


「   うん ? いや ?」

 して ?

   てか なんか

  えっ と   うん ?? ?


そう それは。

 意外と「普通の 歴史書」で
」が 描かれてあり
 その「いろ」からして 「それが本当の歴史」なのは ようく、わかる。

  そう「外側の歴史都合良く書き換えたもの」ではなく
    「」それで
  それは勿論 わかっていたつもり だったのだけど。


   ふぅむ ?


 そう 「わかっていた」
 それ即ち「ある程度予測できたことが実際起こっていた」
 それであり

 「なんら 目新しいことは描かれていない」。


だから 逆に。

  「さて この 本の言いたいこと」
  ひいては
  「せかいの言いたいことは なんなのか問題」

 それに ぶち当たっていたので ある。




「   いや ?」

  そう だが    しかし。

勿論、光達のすることだからして 「ヒント」がない訳では ない。

 そう それはただ 私がまだ「見つけていないだけ」で
 きっとこの本の中にあり
 それを「読み取り」「繋げ」「転換して」
 「翻訳する」
それが私の役目の筈だ。


「   ふむ 。」

本には「これまであったこと」それが描かれていて
 その「出来事」「規模」「何故」「そしてその後」
大体 それが記されており
 そのいくつかを紐解いてゆけば
 「私達が どうやって「今 ここ」なのか」
それがわかる。


 それは「発展」と言えば聞こえはいいが
勿論様々な角度からの事実 色 結果が示されていて
だがしかしこの部屋で 読んである分には。

 「それは 「必要が起きただけ」」
 その真実が よく 観える。


「  ん~。 でも、「ここ」かな 。」

その視点で観て行くと 確かにひとつ
 気になる部分が あるんだ。


 「様々な 出来事」「その必要」

 それはある程度時系列に並べられていて
 しかし読み解けば「順番ではない」のは わかるがしかし
 その「最後に記されている」。


     「青の少女の 予言」

その「いつか聞いた話」、それだけは
 そこに記してあるのだ。

 
 そう 「その具体的な出来事」それは同じく
 「白になる」、それしか描かれていないが
 「その 必要」の なかみ
それが。


   「次の時代へ行く為の転換点」

   そう明記されてあるだけ

 だったので ある。




 








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