透明の「扉」を開けて

美黎

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11の扉 神である ために

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そうしてじっと 二つを見つめあると。

 沁み込んでくる ものが ある。





   ああ これが 「知性」か 。


そう 「ジワリ」沁み込んでくる、
「新しい方」
「光の創生神話」
「これからわたしの開く本」は。

 まだ
 開いてもいないけど

 そこに
  「置いてあるだけ」で。

なんだか そんな雰囲気を 醸し出しているのだ。



「   全然  全く。 違う、もんな。 なんだろう、「いろ」?なんだろうけど。古い方は なんか 「可愛過ぎる」。」

 なんだか「可愛らしい服を感」のある
  「古い本」は。

 そう、「自分以外を演じてある」「ドラマを楽しむバージョン」は
 なにか 「幼い」のだ。


それは 以前も感じたことだけれど
 こうして目の前に「二つ揃うと」。

 とても 不思議に納得できる、内容である。






「   ああ 成る程。」


そうして「新しい本」に 視点を移すと

 「叡智」

      「頭脳」

        「データバンク」


なんとなく そんな言葉が思い浮かんでくるが、それは 勿論

   そんな「小さな言葉」

それで表せるものではなく

「 「叡智」が 一番ピンとくるな?」
そう言って。

 「一番 古くからあるであろう言葉」

その 「意味」を知るんだ。

 その「含むものの量」を 知って。



「   ふぅむ。」

 そう 「それ光の創生神話」は。


 「それ そのもの」が 「知性」であり「叡智」

「本」の
それは「光の集合体」で
しかも「とんでもなく純度の高い光」、
 私が知る中では「一番高い光」に 当たるのだろう。


 「一番高い私」と 似ているけれど

それは 「また 別のもの」で
 「本」は「使い手次第私次第
その存在価値を「どの程度に終わらせるか」、その「可能性」も多分に含んで ある。

  そう 「変化する」のだ。


その点が もっと違う部分で ある意味「唯一の違い」
 「一番高い私」は ずれようのない「なにをも含んだ純粋な透明」だけれど
 「この本」は 「可能性の集まり」で
 「その純粋な光を
 その「行程」で「違いが出るもの」だ。


「     ふぅん?」

 だから
 なにか
 その 「こっちを 観てある感」

それを醸し出している その本を。

 とりあえずは 「私」観察 していたんだ。







 こうして 「観て」あると よくわかるけれど

 「それ新しい方は」「いきなり喋り出したり」とか
 「万能な液晶版」だったり とか
 「私を」ではなく

 「自分次第」

そんな「無限の宇宙色」をしている「広大な なにか」だ。

 
 そう それは 「古い私」が見たら

  「畏怖」しそうなもの で

きっと「世界」に在り
「世界でまだ遊びたい人」からすれば
 「面白くもなんともない」
 「事件性」「ドラマ性」のないもの

 「いきなりなにかが始まって」
   「私を驚かせたり」しないもの

そう それは「私が」「始めねば」「始まらない」「動き出さない」「だが」「知性を持つもの」で あり
 まあ「体を持って生きている生命」とは 違うけれど。

   「得体の 知れないもの」


  だがしかし「ようく 視れば」。

   "とんでもない 可能性が詰まったもの"

それなのが わかる。


 可能性 というか
 無限  というか
 「智」を持つ なにか 「うごうごしているもの」

言い方は変だが なんだかそんな「一定ではない」もので
 それが「変化」「拡大」「成長」を表しているのだろう。


「 でも。 なんか 観てるうちに「可愛く」なってきたな?」

 そう なんでか。

「それ」が「蠢いてある」からなのか、私の中で「光の創生神話」は 「ペット」かなにか
 そんな「可愛らしいもの」
そう思えてきたのだ。


  なんで だろう? ?

そう 思いながらも。

 これが 母性か

そんなアホな事も思いながら とりあえず
まだじっと観ていたんだ。











 そうして また暫く。

こうして じっと座っていると
 思うけれど

 ここには沢山の「本」があって
それはどれも「物語」「歴史」「研究」
 まあ 色んなジャンルがあるのだが
その、どれもは「貴重な時代に記されたもの」で 凡そ この昨今の「消費社会」へ入ってからのものは 
殆ど見当たらないことが わかる。


 まあ 「ない」訳ではない。

「資料程度」には 存在するものの、「中身のない」「逸らすために生まれたものたち」は
やはり 「ここ真理の部屋」には存在しなく
 「あったという事実」「その 中身の概要」
それだけが「記録」として残されているのみだ。


 それは 「取るに足りないもの」
 けれど
 「この部屋にではないもの」、それで

 その「選択権」が一番高い私にあるからして
ここに その類の本は 殆ど ない。

そう この部屋には「甘さ」がないから。

 その「スペースを閉めるだけの 厚み」がないものは
 「置かれていない」それだけの 事実だ。


試しに「どんな感じなのか」、「その辺り」を感覚で探り 
 触手を伸ばし
 光でその「内容」を確認してみるけれど
確かにそれは 「量産されたコピー」「バリエーション」、その色を箇条書きの様に明示してあるだけの 簡単なつくりのものだ。

 それは「本」というか 「含まれた光」
 「情報の玉」そんなものにも近くて

「手に取って見る」とは違う閲覧の仕方
 「私の中に直接視える」、この部屋ならではの 在り方である。


「   やっぱり。 面白いな。 てか、。」

 そうも 呟きながら。


その 「情報として 中身だけ出てきた本」
 そして「目の前にある 二冊」。

その 「かたちの違い」にじっと 目を凝らしながらも
とりあえずもう一度ぐるり、本棚を確かめてみる。


「    ふぅん? 」


 そして その「蔵書の殆ど」を占める

 「せかいの歴史」

それは。


 「これまでに 

その「記録」で 「名もなき光達」が持っている含んであるもの
 それなのが わかる。

 そうなんだ
 確かに。

そう 思えば。

 「わたし」は 「データバンク」でもあって

「名もなき光」と言えば 
勿論「誰に知られることなく消えた数多の光」
それもあろうが
「名の知れた光の真実」も ある。

 そう 「形として

それには「」が 付いてあるから。

 
   「その 光」

それが終われ 「終の住処」として在るのが
 ここ「青の部屋」なのだ。





「   ふぅむ。」

 でも
   それって 。

 きっと 私のずっと探していた

   「みんな光達」の「還るべき処」で

私の中に「融けこんである光達」、あの 「蝶だったもの」もきっと ここに来れて。

 今は 落ち着いて馴染めているに 違いない。

「   ふむ。」

だから 私は 二冊の本を眺めながらも。


  この 膨大な本達

  「その 

  「表したい 本質」

  「物語の中に隠された 

それを。

 なんとなく 感じながら

  "「じぶんの範囲」が じわじわと拡大していること"

 
それにも。

 気付いて いたんだ。



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