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11の扉 神である ために
物語
しおりを挟む「物語」は。
私にとって 「他の世界へ行く 鍵」「扉」で
だからいつも「本の中に入ると」。
外の音は なにも聞こえなかったし
呼ばれていても 気付かない
そんな 子供だった。
そう
ずっと ずっと 前
小さな頃 から。
「 成る程、そう なのかもな。」
腕組みをしながら 本棚の前に立って 暫く。
「次元を 渡る」
「空間へ 飛び込む」
「あちらと こちら」
「充満の中」
「出て来る 「現実」」
「「入ってゆく」 無限のせかい」
その 「自分のやっていた行為」が。
「まんま」「渡り歩くこと」
それなのだと知れて 私は一人
酷く納得 していたんだ。
「 だからか 。 そうね 。」
そう 人によって「その深度」は違う。
私は 自分が単純だから「そう」なのかと思っていたけれど
ある意味それも才能なのだ。
「他の次元へ 入り込み」
「別の空間を体験する」
その「いろ」
「密度」
「幅」
「温度」
「匂い」
「湿度」
「感触」
「空気」
「時間」
「瞬間」
それは「ウェットスーツ程度の 密接空間」から
「世界の果て」まで 。
どんな 「空間も実現できる」、「無限のせかい」で
だから私は物語が好きで
それに入り込み
今もこうやって。
「自分で」「自分を展開して」
「次の物語を創ろうとしてある」のだ。
だから。
「私が 読みたい物語」も「読みたくないもの」も
「ありとあらゆる 物語がある」、この青い部屋には
"私の物語"それがあるに 違いない。
それは 「オリジナルストーリー」とも 言えるもので
「進むべき 道」そう言うと少し違うけれど
「純粋な私の物語」 それである。
「なにいろも ついていないわたし」の物語
「原始の」
「始まりの」
「元々」
「素」
「成る 以前の」
"ひかり" 。
それは一体 「なにいろ」なんだろうか 。
てか
だが
そして
しかし。
そう 「わたしのいろ」は 決まって いて
「決まっている」と言うと少し違うけれど
「そうでしかない いろ」
そう それは「すべてを含んだ 透明」それだ。
「 まあ。 でも。 見れば。 わかる ってことだな。」
それもわかる。
だから あの「白い部屋」にも似た
この「沢山の本」がある 不思議な空間を。
まったりと 満喫しながら
なんだかワクワクし始めた私は 張り切って
目を閉じたんだ。
そう きっと 「わかる」。
結構楽しいから、そのまま「ぐるり」この部屋全体を視認してもいいのだけれど
なんだか「眼が 乾きそう」そんな微妙なことを考えていた私は
とりあえず目を瞑って ぐるり「光を」舞わせていた。
多分 「それ」は
また 「光ってる」か
「同じいろ」か
「やたらと目につく」とか
なにしろ「私が見れば一発でわかる」、その仕様で棚に並んでいるのは 間違いないのだ。
まあ 「並んでる」かは わかんないけど
そうも思いながら 自分の体のみを ぐるりと回して ゆく。
目を 閉じていても「無限に広い」、この空間の何処に「私の本」があるのかと 思っていたけど。
勿論「それ」は 。
私の 「視える範囲に」あったので ある。
あ
「あれ」だ。
なんだか 拍子抜けする くらい。
「当然の様に」「そこに光る」
「歴史書」
そう 多分
絶対
どうして
なにか 。
「そう アピールしてある 装丁」の
一際豪奢で 光っていて アピールしている本
それは
「私の好きそうな」
「いろ」「デザイン」の「分厚い様に見える」もので。
本? 本、かな
なんか「光過ぎて」よく、わかんないけど。
でも
「見れば わかる」、
あれは「歴史が描かれた 本」だ。
そう それは 勿論。
『私達の 歴史』
『光の創世神話』
その「物語」の 筈だ。
そう きたか 。
まあ そう くる よね 。
一瞬 ぐるりと廻ったあたまはしかし
「周囲の青」を感じ 静かに沈黙して。
成る程
しかし
なんで
気付かないかな?
そう 「一度思えば」
「当然」の それ
だがしかし
いつも「背中にくっ付けてある 真理」それは
「見え難いから 真理」
「見えないものが 真理」
「そもそも 本来の私達は見えないもの」
それも同時に 示して ある。
「 てか うん。 そうね。」
なにしろ とりあえず。
私は その「白金に光る 本」
その「これですよアピール」に些かぐったりして。
とりあえず 相手を焦らす様に
ただ見つめて いた。
今 私の前には。
「世界が 描かれある本」
「せかいが 描かれある本」
その 二冊がテーブルに置かれていて
「世界の本」は
「最後のページ」「裏表紙の 裏」
「何も書かれていないページ」が開かれていて
それは「終わり」を 示してあるものだ。
そうして 私は まだ「その二冊」を
じっと「見てある状態」だけれど。
時折「気を抜くと」、古い方のページをめくり戻っている自分に気が付く。
そして また「新しい方」の表紙は開いていないけれど。
「それ」には きっと「まだなにも描かれていない」
それは わかるんだ
だってそれは「わたしの本」だから。
「わたしが描かないと」、ページは白紙のままだ。
でも
まだ
その「新しいせかい」が
視えなかったから。
なにしろ とりあえず
その「古いページをめくるのを辞める」、その行程を繰り返して いたんだ。
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