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10の扉 わたしの せかい
実り
しおりを挟む「結果」
「体験」
「経験」
「得て きたもの」
「含まれている もの」
「練り上がり」
「出来上がった」
「実り」
「今 手に している 収穫」
「私が 持っている もの」。
そう 今「見えてあるもの」は
「今の私」の「図」
それは
「わかっていなかった」のではなく
「更に拡大した」「より 含んだ」ということ
視点が 上がって。
より、わかるようになって
含んで
深く
開く様にも なって。
また 更に「拡大」したこと
より 「大きな器」になった こと
そうして それは 大きな違いで あるが
「変わったこと」は なにも なくて。
ただ
私がそれを 知ったということ
それだけ だと いうこと 。
「 」
えっ 。
そう
だが
しかし
実際。
その「違い」は 正に それだけで
「私」は「私」の まま
ただ「わかった」だけ
「自分が元から そうであって」
「それに 気付いた」「思い出した」
「見えた」「わかった」
ただ それだけなので ある。
「 ぇっ。」
?
ふむ?
まあ?
うん なんか ええ。
そう ね ?
実際問題。
「わたし」は なにも 変わっちゃいないし
ここは 少し暗いがほんのり明るい
時の鉱山 茶色の岩肌
足元は固く 少し湿った 感覚
なんなら 少し寒い
いつもの羽衣 胸には 小さな焔
それを 感じると ホッと息を吐いて。
くるり 振り返ってみるが
そこには入ってきた扉が 静かに佇んである だけで ある。
「 ふむ。」
「うん ?」
だが しかし。
私は 「知った」のだ。
ホントの本当に 「自分が なにであるのか」
「どこにいるのか」
「なにが ズレていたのか」。
ただ 「その 感覚」だけが 自分の真ん中に
「ドン」と 現れて いて 。
「なる ほど 。」
確かに。
全てを 落とせば 「見える」、その位置
自分が 纏っていた 無数の澱
それはまだまだ 出てくるものかも 知れないけれど。
しかし 「それ」を 自分がマスターしたのも わかるし
多分 これまでよりも きっと上手くやれる、それもわかる。
「ふぅむ。」
なにしろ その「降ってきた わたし」を 馴染ませるべく。
そこ からズレない ように 。
静かにそのまま
仄暗い鉱山の中を 歩いて行くことに した 。
ただずっと 歩いて いた。
ひたすら
なんとなく
なにも「舞わせない」ように
「無」の まま
「空っぽ」で
ただ 歩いて いるだけ
そこには なんにも なくて。
でも 静かな坑道は 私に言い様の ない
言葉にできない 安らぎを 齎して くれているし
「それでいい」
そう 自分の中身が 言っているのも わかる。
なんとも 言えない 明るい暗さ
包まれ ある 温度と 湿度
どこかに聴こえる 大地の 呼吸音
自分の 足音
自分の 呼吸音
なにを どこを 見て いる訳でもないけれど
「行き先」が 見える
この 「自分の 感覚」。
そうして 暫く歩いて いる うちに。
ぽっかりと開けた 分かれ道の間に ある
「ここに座って休むと いい」
そんな私を待って ある 岩肌に 腰掛けた。
「ねえ どうする?」
「よく 来たね」
「休んで いきな」
「寒くないかい」
「ほら ほんのり温かいだろう」
「それで? なにもなくて いいよ」
「そうだな 先ずは 祝いだ」
「そうだそうだ」
「やっとかね」
「ずっと見ていたよ」
「知っていたけど わかってなかった」
「まあ そうさね」
「そんなもの」
「それで? 次は どんな楽しいことを する?」
ふむ。
なんだか 岩肌が
いや
「岩肌」じゃなくて 多分「せかい」が。
私に 囁き始めて いる 。
「 ? ふむ。」
多分 これは。
ずっと 私に「話し掛けていた」んだろう
これまでも ずっと。
でも 私が 気付かなかったんだ。
いや 「触れられなかった」
「浅かった」
「時々 聴こえていたけど」。
直ぐに「見えるもの」に 気を取られて。
「聴いていなかった」んだ
「せかい」の こえを。
「 ふむ? しかし 」
そう それはきっと 「わたし」だ。
? ? ?
だから 「私」は「わたしのこえ」を 聴かずに。
時折 それを 拾ってみては
右往左往 して
ぐるぐる惑って みて
それでも 少しずつ 上がって。
「今 ここ」
「せかいが 私に 囁く」
なんだか それが わかる。
「 ? ふむ?」
しかし 「わかった」けれど
「飲み込めていない」、自分のことも ようく
わかっていた 私は。
とりあえず再び 歩き出す 事にした。
なにしろ その「こえ」に 耳を澄ませ ながら。
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