透明の「扉」を開けて

美黎

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10の扉 わたしの せかい

自覚

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「成る程、それは。確かに、必要だろうね。なにしろ自覚できると早い。………しかし、以前から言っていたけれども。君は、解っていない訳ではないがなにしろ「その能力」が広範囲で捉え辛くて、一言では言い表せない。焦らなくともいいんだ。だが、話を聞くに「段階を上げろ」という事なんだろうね?だって実際「君のやっている事」はきっと「同じ」で「変わらない」し、「変えなくていい」のだろうけど、変わるんだ。…そういう事なのかな?」

「    多分。 そうだと 思います。」

「君が、「自分で思っている 位置を上げる」。そんな感じなのかな。ここらで本当に「神として現れる」、それも練習になっていいかも知れないよ?」

「    イストリアさん  。」

 でも。

 「それ」は やらないけど

  多分 きっと 「そういうこと」なんだろうとは
 思う。


もっと
きっと
ズバリ
ズバンと。

   私は 「世界」を 切り離していい

そんな「おとこえ」が 奥からするからだ。

フリジアも「片足を突っ込んでいた」と 言っていたけれど。


 その「足」を もっと本格的に抜いて

 「あるべき場所に収まる」そういうこと なんだろう。


「  ふぅむ。」

「まあ、なにしろ考えて解る事じゃないだろう?そうそう、その「フォルトゥーナ」の事だけれどね。それもやはり、「青の本」からの情報だ。良かったらまた、読んでみるといい。…あの子の部屋にあるやつかな  」

 なる ほど 。

  やっぱり  そんな 感じ ? ?


ブツブツと 記憶を辿り始めた水色髪を 見て。

 私の記憶も フワリとあの 「中二階のお茶スペース」へ 跳ぶ。


 ふむ  あの  時は  そう

  「あの店」を 見つけたのが 楽しくて。

 フワフワと やって来て 話をして
 しかし
 私が 「運命の輪」を廻す

   ふむ 

  「みんな それぞれの輪」

  「自分の 輪」

    「自分の 道」

  「運命」

    「神の悪戯」


  
「自由にまわす、  権利が ある 」

「そうだね。」

 あれ 口に出てた。

「そう、道行を見守り、その「輪の最善」を知り、また時に風を吹かし、全てを流し、時に恨まれようとも。世界の最善を思い流れを創る、それがフォルトゥーナの役目だ。自分でどう思おうが、どう整理を付けようが。それは構わないがね。そこは心配していないよ。なにしろ、君は君の心のままに、自由が。いつだって最善、だから大丈夫さ。」

「    はい。 ありがとう ございます 」


 大きく 
  私の「なか」で 風が吹く。

無言で 微笑む薄茶の瞳

いつだって私の背中を押してくれる 力強い 光。


「  なんか  」

しかし、その後 言葉の続かない私を 嬉しそうに見ていた彼女は。

 フワリ と 私を抱きしめた後、
 部屋の扉を開けて 無言で 指し示したんだ。







トコトコ トボトボ   ポツポツ と

  歩く  私の足

不思議な感覚で ひとり 静かになにもなく
歩く 道。


 それは 「私の道」そのものを 表す ようで。

なんとなくだけど
「寂しく」は ない
「悲しく」も
「少し嬉しい」
「落ち着く」
「沈黙」
「静寂」

そんな いろを 肌で感じながら。

私に「この時間」を与えてくれた あの色に感謝しながらも
チラチラと背後を過るカケラ達に「待って」を して
私はひたすら歩いて いた。


それが 必要な時間 だと
 わかって いたからだ。









 「褒め言葉」

    「   謙遜」

   「受け入れ」

     「当たり前」

  「当然」 「自然」

    「そうである から」「普通 なこと」

  「外から見た 私」

      「私の思う わたし」


   「世界」 「せかい」

  「私の 本当」

  「適用したいする せかい」 



思うに 私は。

 「既に いて」
 「そう 思われている」が
 「褒められる時」
 「弾かれるのが嫌」で「建前の謙遜」を していて。

それが 沁み付き 今 「自覚」もないし
「世界の枠」から見た「女児」というだけで
「軽く見られる自分」が 
そう「扱われてきた 私の部分」が 未だモジモジ していて。

 踏ん切れない
 割り切れない
 すぐ戻る
 引っ張られる
 
そんな感じなのだと 思うのだ。


 しかし それは
「私が自ら 選択した 世界」の ルールで
そこから「抜ける」ならば。

 自分で 「辞める」それしか ない。


「   ふむ。」

ゆっくりと 慎重に 刻む
 新しい リズム

 焦らず 勢いに 任せず
  静寂のなか 美しく羽ばたく 鳥の 様に 。

  優雅に 跳びたいんだ 私は。


外に出たくて あの扉時の鉱山を 開ける。

 それは もう「何処にでも 繋がって」いて

 「私を 望むところ場所へ 導く

  」だと わかって いるから。


なにしろ その 必要を満たそうと思って。

 真ん中の 赴くままに その扉を潜ったんだ。







 
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