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10の扉 わたしの せかい

その先

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「私の 行き先」
「行き着く ところ」
「あるべき 場所」
「目的」
「思っていたこと」
「すべての中に ある もの」
「みんなが 知って ある」「含まれて いる」。

 「名もなき なにか」
 「共通認識」
 「基礎」
 「調和」
 「基盤」
 「地盤」
 「そうであることが 心地良い もの」。



「    ふむ。」

ぶっちゃけ 「私のなりたいもの」は。

小さい頃、「偉人」だった。

何か、その頃は「伝記」をよく読んでいて
「ああ、私のは これだ」
そう思った事を よく覚えている。

 そう 「なりたいもの」ではなく
    「やること」「その ある場所」

しかし、その当時は「大きくなったら なりたいもの」
そんな事を訊かれることが多かったから。
 きっと 自然にそうなっていたのだろう。

そう 現実的に「それ偉人」を考えて
その時私の頭の中に浮かべることができたのは
せいぜい「芸能人」程度
 テレビの影響も大きいだろう。

なにしろ「みんなが  」になりたかった私は 今 「その理由」がわかって。

か 。」

そう一人、深く納得して いた。




「てか。  それこそ、「次元が違う」な。」

そう その時の感覚で言えば「偉人」

だがそれは「みんなが知っていて」
 「目印にできるもの」
それに含まれる色は「献身」や「熱意」「真っ直ぐ進む ハート」

小さな私が「感じた」、その感覚は やはり。

  「真ん中に ある それ」

そのものだったんだ きっと。


「    ふむ。」

その、「小さい頃の夢」
それが 「本当」で「私の目的地」でもあり
「やりたいこと」でも あり
「そうであるもの」でもあるから して

「結局 コンパスの行き先」が 示す ものとは。

なんなの だろうか 。


目の 前に並ぶ「カケラヒント
それをじっと眺めながら 考えるでもなく
「把握する」、みんなからの いろ。

先ず私が 見るべきはきっと「新しい いろ」

 「月」
 「水」
 「賢者」

それをイメージする カケラ
それは今回新しく入ってきた「私の必要」、それだ。

 多分 それは 「これからの行き先に必要なもの」
 それは わかる。

「月」は 女性性 リズム 深み 子宮と虚空
  私が持つもの 圧倒的必要
  生み出す ところ  還る ところ。

私が最も 苦手としていた極、その端 隅にあった
大切な部分だ。


「水」は 大きな ヒント
これから進む「光と生命が交わるところ」、それに欠かせないものだろう。
 それが どう 働くのか
それはわからないけれど、「それ」がないと 成らない 
それはようく、わかる。
 理由は わかんないけど。
 今は それでいいんだ。


「賢者」は 多分「錬金術」の 範囲
私が苦手な「数字」や「そっち系」を補ってくれるカケラだと 思う。
 なんとなく 避けて通りそうな それ
 しかし避けては 「わからない」「見えない」のだろう。
その辺りは本部長の助けも借りたい所だけど
「私の中で」、私を助けてくれる光は。
きっと このカケラの 筈なんだ。

だから、この 「新しい 三つのいろ」と。

また 更に上がって 進もう、と
 思うの だけど ? ? ?



「 なんか。 まだ ある  ?よね?」

そう 私が気付いた 光は。

まだ あった。

しかし「それ」はある意味「気付かないくらいの 広さ」に蔓延って あり
「充満して」いて
「ぜんぶで」あって
しかし 

 「納得 できる」いろ

そう 
 「なににも含まれ ある いろ」それだったので ある。





「   うん。」

  えっ

    いや

  
    うん 。


いや 「うん」じゃ なくて。


「ああ でも 
「そうだよ ね」
「まあ そうか」
「そりゃね」
「そうなる わな」

そんな 風に。

私の中には色々な色が渦巻いていたけれど、それはどれも「納得」「降参」の いろで。

 その 「大きく いろ」

寧ろ「空間」と 言ってもいい いろ
それが。

 「私の 新しいいろ」のひとつである

その「事実」に。

暫く ボーッとしていた。


そのくらいは許して欲しいもので ある。




 え~

   なん で ?

 いや なんでも なにも だって だから

  「それ」が 来て

 まあ  「そうなる わな」って。


  結局 「そういうこと」なんだな って。


 なってる って  こと だ ? ? ?


 いやいや しかし
 でも だって
 まあ そう心配する事でもない
 だって だし

 まあ それも そうか 。


「 ふむ。」

私の 脳内が落ち着いてきた所で。

暫し 停止していた「全体感」が 自分に戻ってきて
客観的に「今の状況」と「新しい行き先」、その「降ってきた内容全体」の取り込みを始める。

 先ずは なにしろ
 「自分の中で「」として展開して把握する」

それは私にとって必要な工程であり しかし
この「転換点の図」は と 私は。

なにしろゆっくりと その「全体感」を把握すべく。

 先ずは 深呼吸して その「いろ」を
端から感じてみることに したんだ。






「     ぁ 。」

 でも


  そう か 


  そうなんだ 。


今更 気が付いたけれど
私は「10の扉」を 潜った。

      


 ぐるぐると 回る白き カケラ達

  あの時の感覚

  まだ    「いろ」

それを「今」 で。

 「それ10の扉」がまた 落ちて
 飲み込めて
 「今」「ここで」「で」

 なにがどうで こうなったのか。


全く「意味は」わからないけど わかる。


「       ふむ。」

暫し首を傾げてみるけれど
 多分 あの時から私は既に 「境界」を超えて いて。

だけど
でも
そのいろ新しい光」を わかれ解れなくて
融かせなくて
沁み込まなくて
解せていなくて
 それが段々 沁み込んできて。

 「今」ここ

 「三つの 新しい光」
 「ぜんぶすべては わたし」の巨大な光
 
そして「ここ」が もう既に「10の扉内」なこと
これまではずっと 「ラピス5の扉
 「シャット6の扉
 「グロッシュラー7の扉
 「デヴァイ8の扉
それを行き来していたけれど

 これからは きっと。

何処へ 行ったとしても それは「10の扉」の中
だということ

     こと。


「 ぇっ。」

でも。

 

だってもう、私は「超えてしまった」んだ。
なんだかおかしな 言い方だけれど。

 そう のだ。





「いや、まあ 「戻りたい」とは。言わない けども。 」

少し 自分の中の沈黙と睨めっこをしてみたが
「うん」とも「すん」とも言わない「わたし」

それはあの「まだ」と言っていた 「何処かの自分」が
今はもうことをも示して いて。


「  いや。            なのか。」

なにしろ「いつか」、その時は来るのだ。
 絶対 100%   間違いなく 。
だからそれは わかっていたけれど 
「気付いていなかった私」は それなりに一生懸命「解凍」していたに違いない。

なにしろ 「視界がクリアになった目が醒めた」私は。

とりあえず その「瞬間」に 気を付けながら
 じっと
自分のことを 観察していたんだ。






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