透明の「扉」を開けて

美黎

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10の扉 わたしの せかい

新しき もの

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 あ
   でも  そう か。


「全然違う」のなんて 当たり前 なんだ。

だって 「私が新しく 創る」のは。

 「部屋」とか「場所」とかじゃなくて

 「空間そのもの」、所謂「次元」の 様な。


 「そもそもが違う もの」、それだから なんだ。



「  ほぅ。」

ある時 森のお風呂に入って いて。

 突然 滴と 共に降ってきた それ閃き

それは「私の新しい 光」のことを 考えていた時に。
 ふっ と 降ってきたもの

その ある意味「当たり前」の気付きだったんだ。



「てか。 、よね。言われて みれば。」

 いや 「誰も」、いない。

 でも しかし「新しい光」が。
 「言った齎した」んだ ろうけど。


「ふむ。 」

バスタブの中 のぼせない様にしかし
くるくると回るカケラの光の質を 改めて見る。

 ふぅむ ?

 「」は。

私がこの頃 考えていた ことで

 「歴史」「あった もの」「遺っているもの」
 「遺っていないもの」「名もなき 光」
 「アイデア」「錬金術」「個性的なカケラ
 「翻訳されなかった カケラ達」。

そう きっと
「錬金術」、それは確かに あって
だけれど「万人に」再現できなかった それ
しかし「あった」、そのはきっと紛れもなく「本物本当」なのだ。

 だからきっと。

「そう なの。 多分、「空間を創る」、それも。を考えてた人は、いる筈なのよ。 絶対 私だけじゃ ない。」

 そう こんな「数字嫌いの私」ですら
 思い付くこと

それを思い付かない変態が いるとは思えないのだ。


「   ふぅむ。 ? して?? 」

ある意味 あの人本部長も 同類変態ではあると思う。

 しかし 「空間」「次元」
 それを ? 創る? と なると ??


「まあ、訊いてみるのは アリ。」

しかし、その 前に。

私の中に「このカケラを齎した 新しい光」、それに訊いてみる事は必要だろう。
なにしろ本部長に丸投げするのは、違う。

 私の いろと
 彼の 色  それを 合わせて 創る

それはアリだけれど、「人任せ」それは私の創造では ないのである。


「  ふむ?」

さっきから、ふむふむ言っているが 段々熱くなってきた。
とりあえずバスタブから出た方がいいだろう。

そうして
私に新しい気付きを齎してくれた、バスタブと森のお風呂に お礼を言って。

 ノコノコと 湯気の中を出ることにしたので ある。





「 ふむ 。」

最近、「思い立ったが吉日」作戦で いろんな場所に出かけているけれど。

 そう だから今日は 森でお風呂に入っていたのだ。

その 時々で「パッと思い浮かんだこと」を 実行に移す
それは以前からそうだけれど、この頃「しなければならないこと」が極端に減った 私としては。

 なにしろ 「感じたままに動く」
それが大切で、そう しないと逆に「自分の中から なんにも出ない」のである。

そう 私達は 「許されていなかった」
そう思っていた 私だけれど
 それは 「そう」でもあるがしかし
 それは「自分で設定していた 世界ルール」なのだ。

 だから 「自分で自分を ゆるす」
それは「今日 なにをするのか」
   「なにを食べるのか」
   「どこへ行くのか」
   「どこを 見るのか」
そんな些細な事にも適用されて
だからこそ 知る「縛られていたこと」
 「縛っていたこと」
 「その許可を出すのは 自分自身だと いうこと」。


だからなにか 知りたいこと、気付きたいこと
先に進みたい時は「それ直感」に限るのだ。
それ直感」は 自分が解れていないと出ない
それは そうだから。


「ま、だから。それ 正解って こと。」

そう 呟きながらもピタピタと肌を整え
化粧水の瓶を「コン」と鏡の前へ 置く。

勿論、この森のお風呂にも「私の入浴セット」は常備されていて きちんと管理はしてある。

「結局、私は 掃除?綺麗にする? 保つ 管理する?なんか、それが好きなんだろうな。」

  
   "自分の空間を美しく保つ"

それは光の虚空にあれば、必要ないことであるし
フェアバンクスにいるとスピリット達の仕事なのだ。

 でも 暫く森で生活して。
自分の 「生きている空間」を創り
そこを管理 維持して 健やかに過ごす
それが「生きる」上での大切なステップだとも、気が付いた。

自分の部屋1の扉」の掃除は まあ
面倒臭いなとも 思っていたけれど。

私の感覚も変わったし、中身も成長したのだろう。
それか「自分のことが わかった」からか。

「しなければならない」
「こうでないとおかしい」
「これが普通」
「当たり前」

そんな様な「枠」が外れて、「そのまんまの私」それが 出てきて。

 結局それが 「場の 管理者」
 「ただ あるもの」、それだったのだ。

沢山のいろを含む自分の、「やりたいこと」は沢山あるのだけれど「本質 そうであるもの」が「なんでもないもの」なのだ。

だから きっと。
私には「この生活」が 合っているのだろう。


「 ね。」

そんな 一人納得をしつつ深呼吸して場を確かめ
「うん ここはオッケー」そんな確認をして羽衣を羽織り森の家を出る。

家の中でボーッとするのも好きだけれど、なんだか今は 歩きたい。


 みどりの 木々の中を ただ歩く

それはやはり その私の「動きのリズム」と「視界の変化」「風」「葉っぱの音」「過ぎる木々からの こえ」それが相まって。

「知りたいことが わかる」、その明度が増すからだ。

「みどりに頭の中が 洗われる」そんなイメージである。
 でも 実際そうなんだろう。

そうして「今の自分の感覚」を くるりと確かめると。

コンパスの方向を定めずに、木々の中を歩き始めた。





 サクサクと 鳴る 足音

   今も私の足に 嵌る姫様の靴

 心地良い葉の重なりと 茶 黄 赤
  秋を感じる 鮮やかな色
 絨毯の厚みと その下にある土の ほっこりとした温かみ。


きちんと、「季節の移り変わり」を感じられる 森の空気は貴重である。

定期的に、ここの空気を吸って。

 「自分の 体のリズムを整える」
それも大分、わかってきた。

「光に近づきたい」、それは勿論 そうだけれど
私は「からだ」を持つからこそ「感じる」事ができるし、「からだ」は私の「高性能センサー」でもある。


「そう、この「レーダー」が。効かないと、鈍るのよ。 きっと。」

そう 呟きながらも大地の息吹を吸って
 自分の中を浄め 光を浴び 「なかみ」もすっきりと 流す。


 「上から と 下から」「チャージ」「浄め」
森へ在ると その感覚が実感として よくわかるから楽しい。

そうして 自分の中をクリアにしながら。

なにしろ「私の気になっているカケラ」が 顔を出すまで 敢えて 探さない事にしたんだ。




   「 高い 光」

           「カケラ」


  「未知の いろ」

      「持たぬ いろ」


   「拡大」

   「開く」      「開いた」


    「新しい 蓋」


 「外側」

      「遠く」


          「外周」


    「より 多くを 含む ひかり」


   「私の 必要」

      「知りたい こと」


         「リズム」


 「みず」

       「錬金術」


       「なににも 含まれる」


   「行き先」

      「方向」


  「もっと ずっと  巨大な 行き先」 。




「遺物」
「石碑」
「文字」
「表面」
「なかみ」
「可視」
「不可視」
「データ」
「粒子」
「含まれるもの」
「感知」
「もっと 上の」
「情報」
「知る」
「必要」
「こたえ」

「応答」
「呼応」

「問い掛ければ 返って くる」。


「  ああ そっか。 なるほど ?」

テクテク ズンズン  しんなりと 歩いていて。

その 「歩くリズム」に合わせて シャラシャラと降って舞う、カケラ達を自由にさせておいて。

 ある程度 目星が付いてきた私に
 降りてきたのは「質問の答え」だった。


そう
私は「尋ねて」いたんだ。

 光達に 「行き先」を
 「光と 生命いのちが 交わるところ」を
 「見たい」って
その為の 「必要」が 「欲しい」って。

 確かに 思って いたんだ。

具体的には 「訊いて」いなくとも。
私の「行き先」は そうだったから。


「    ほう、なるほどだから。 その、「こたえ」が これ ? ?」

みどりの中を舞う、カケラ達の示す こと
それはこの頃頭の中を回っていた「あれら」の集大成と 言ってもいい。

 だから わからなくは ないんだけど。

「ちょ  少し、待ってね?」

誰に許可を取る訳でもないが、カケラ達にゆっくり回る様 手を振って。

自分も 側にある木にそっと背中を預けた。












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