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10の扉 わたしの せかい
つくり変える
しおりを挟む「とりあえず、瓦礫は。全て、退けなくてはならないだろうな。………これはこれで、良いのだけれど。」
「 ああ、それ。 わかります。」
そうして、リュディアからの依頼を受け
脳内ではなく「本物のイストリア」と 旧い神殿へやってきた。
だけど
やはり
私達 二人は。
この 「荒廃感」が 好きなのだろう。
古く 朽ち 荒れて尚
清浄に美しい この空間を。
なんとなく 片付けるのは なにかが違う。
その「脳内警鐘」を隅に感じつつも、「どう しようか」
そう思いながらぐるりと 神殿内を巡って いく。
ふぅむ。 しかし 。
これは これで 。
「そのまま」に しておきたい
しかし 「リュディアの意見」も わかる。
そうなんだ
思うに それが「ただの思い付き」とかならば
私は賛成していない。
だけど これまでも 今も 彼女の変化と 色
「向かっている コンパスの先」が わかるから。
それは 協力したい と 思うんだ
それにきっと その後「いい風」が 吹く。
そう 「みんなのチカラになる 風」「光」
それをも連れてくる、このきっかけをくれる彼女の提案を。
私が 蹴りたくない
それが最大の理由 だろう。
なにしろそこまで、見えているのだからやるしかないし
その方法は きっとなんとかなる。
だって 私は 「ひとり」じゃないし。
光達だって あるし なにより「この世界最強」かとも思う、この親子が味方なのだ。
多少の無理は効くと思って いい。
「 てか。確かに、花火を上げるなら こっちの神殿の方がいいな。 うん。」
そう呟きながらも、円窓への階段を 登ってゆく。
少し 高い所から眺めれば。
なにか 「見つかる」かもと 思うからだ。
「 ふむ。」
いつの間にか、水色髪は 見えない。
何処か 別の場所を確かめているのだろうか。
あの 鮮やかな狐の色は
神殿内には あるけれども
「私を遮らない様」ある のがわかって。
「クスリ」と微笑みながらも切り替えて顔を上げる。
なにしろ、イストリアは私よりもここには 長い。
あれの心配は 勿論要らない。
だから
その色は要らぬと とりあえず深く息を吐いて。
先ずは
ぐるり 礼拝堂を 「取り込む」ことに した。
「見て」「わかる」、それは
私の中に「データを入れる」、それにも近くて。
なにしろ「この場を把握」して 「最適解を弾き出す」、それには取り込む事が必要だ。
だから みんなの網を 全開にして。
「私の全身」をも 拓き この場をぐるり、包み始めたんだ。
「領域」
「言葉」 「形」
「もの ではなく」
「チカラ」
「ひかり」
「かたち でないもの」
「囚われの ない」
「無限」
「可能性」
「わたしの せかい」
「創って ゆくこと」
「想像を 展開してゆくこと」。
「 ふむ。」
「いろ」
「ひかり」
「粒子」
「残す もの」
「遺る もの」
「かたち ではなく」
「わかる もの」。
そう、思うのだけれど。
どんな「遺物」
それは「石」だろうが 「宝石」だろうが
どんなに「壊れにくいもの」であろうとも「物質」は もので、それはこの世界の摂理と共に澱を纏う。
見えなく なり
見え難く なり
削られ 減り
人の手に渡り 幾重もの澱を被り
「違う形になって」、私達の「目」に触れ
「変化した情報」を齎し 「本当」は見え辛くなっている。
だけど 「真実」は やはり「光」で。
それが 今「どう 在ろう」とも、私が真実の目を持てばそれが見えるし
繋がるし 知れるし わかるし
きっと「創れる」んだ。
私も 同じ ように。
「 ふぅむ。 だから して 。ふむ。」
世界に 今 ある「遺物」、それは殆ど「本当の姿」では 残っていないのだろうし それはある意味「当然」「そう なるもの」でもあって
それを「本当」だとしている方が、ある意味おかしいのだ。
そりゃ「本当の 部分」は
あるのだろうけど。
それがどこまで本当なのか、それはその、「もの」が辿ってきた遍歴により違うだろうし
それを辿るのもまた面白いだろう。
だから 私は「文字」で 残さなかった人の気持ちが よく わかる。
ある意味「遺せない」、それもあるだろう。
わかっているから やらないのだ。
「形に 意味はない」それが 本当だから。
「変えられてしまう」、そこに意味を見出さなかったのだろう。
でも。
「残す、方の。 気持ちも まぁ、わかる よね。」
それを知って尚、遺した者もあるだろう。
その 「断片」でも
「片鱗」でも 伝われば いいと。
後の ヒントになれば
カケラになればと 遺したその「形」に 踊る 私達
「 まさか。今、 こうなっている とは。思って、いた かな? でも。」
そうでも あるし
そうでも ないのだろう。
それでも 「やる」のか「やらぬ」のかは
それぞれの選択で
また それを知りその断片を繋ぎ合わせて「自分の本当」へ辿り着けたならば。
やはり 「無駄」などないし
すべては「その様に」なっているのだろう。
「 うーん 」 不思議。
さて しかし
私は それを踏まえて 。
なにを する ?
やる?
創る ?
今 ここで。
この 「場」を どう するのだ ?
それはきっと「せかい」からの
私への問いで
私は私をまた「自分で試し」「次の扉を開けて」また「新しいせかい」へ 出てゆく。
きっと それを毎瞬続けて。
自分では 気付いていなかったけれど
こうしてここへ 辿り着いたのだろう。
「 てか。」
せかい よ。
「私の一番高い光」よ。
「 なん か。」
狡く ない ?
「ふん。 でも、やるのは。 私 だし。 その上を、 行くべし。」
そうして。
謎の決意をした 私はぐっと光の網にチカラを流して。
そのままじっと 「出てくるもの」を
待って いたんだ。
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