透明の「扉」を開けて

美黎

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10の扉 わたしの せかい

知って いる

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本当は わかってるんだ。

いや 「わかっていることを 見ない様にしていた」、そうなんだろう。

 そう 
 私達は 「本当は 光」で
 しかし 「今はまだ旅の途中」で
 それぞれが それぞれの道を歩くからして
 ズレが あり 違いが あり
 それは「当たり前」で「当然」で いて。


だから「なんでできないのか 見える」、私は。

 のが、嫌なんだろう
 きっと。





「結局。 「嫌われるのが 怖い」と 言うことか。 」

そう ポツリと呟きながらも 歩く
 誰もいない なにも ない 灰色の道

 なんでか 私がのは。

多分 
この頃 「対価問題」「等価交換」、それについて
考えていたからじゃないか とは。
 思うの だけど。




 なんにも ない
        風が 吹く灰白

  心なしか乾いた風が吹く今は
 景色が私の「なかみ」を 反映する様で。

なんだか 少し 寂しい。



でも。

 それが 「寂しい」なのかは少し 微妙なところだ。


だって
私は「それ感情」が。

一時的なものだと 知っているし
次へのステップだということも 知ってあるし
これを超えれば また。

 新しく 違う景色が見えることを
 知っているからだ。


そうして
 新しく 「私の周りに 」。

 この 美しい金の格子が

   なんなのか も。

その突然の出現に驚きながらも「ああ やっぱりか」と。

 「10の扉」を 思い出しながら
 やや降参気味で それを把握することに したのだ。




「       ふむ。」

それは。

 灰白の 中に 張り巡らされた 金

 やや靄がかった その金格子は「格子」と言っても「枠」ではなく
 自由に張り巡らせ 動かすこともできるし
  とても美しいし 優美で 荘厳で

 金でできた 「植物の蔦」の 様なのだけど
   
 「せかい」の中に 張り巡らされた 優雅な檻 の ようで。


なんだか 私を 例え様のない
静かな気持ちへと連れて行く ものである。


「 わかる。 格子これに、 入ると 出られない   いや、戻れないのは わかるんだけど。」

そう
きっと それは「裁定者」の 「場」で。

 ある意味「エジプトの神」
 あの天秤を持って心臓を計る あの あれに近い。


  あんな 

    「知ってある もの」が
     「存在する 場所」


そこを 超えれば 入って 終えば。

 私は「本当のこと」を言わねばならぬし
 勿論「嘘」は吐けぬし
 優しい嘘すら きっと 吐けなくて。

 「本当のこと だけ」しか 言えないのだ。



そう 「今は 無理」
   「この道は合わない」
   「このままでは できない」
   「変える部分は ここ」
   「それは優しさではない」
   「きちんと 自分の中を 見て?」
   「見えないフリを しないで?」と。


「本当のこと」を 突きつけねば ならぬからだ。







「 でも。 これまでは。  避けてたって ことか。」

わかっているからなんだ。
それは 嫌われるし
    嫌がられるし
    色を受けるし
    それが自分自身にとっても。


 ぜんぶ のだ。


だから それならそれで いいのかと
 思っていたけれど。



「  そう なの ?」

自然と 顔を上に向け
 「そこにあるであろう ひかり最高の私」へ向かい 問い掛ける。


   "やれ"   いや

   "やる"って。


   こと   なの  ? ?




しかし
今まだ自問自答しているうちは。

 それは 「未だ」なのだろう。

だけど 「私の目の前に 来た」からには。

 それは 「そうなる」し
     「そうである」し
 自分が「覚悟をもって それにあたれる様になって」から。

「その時」は 来るし
それは 「そうなる」んだろう。


 「ジャッジ」しなくともいいが
 「見極める場」そこにあること

 はっきりと「伝えねばならぬ場」そこに。

 「ある」と いうこと

きっと そういうことなんだ。


わざわざ それを しに行く
     やる
     しゃしゃり出る
それは無いが 「伝えるべき場では 伝える」

 それであること
 そうであること。


それはきっと 未だ「覚悟」がなかった私に。

 齎された 「新しいカケラ」
 それに他ならないのだ。



「 うん。  そうか。」

だから ただそれだけ言って。

ただ ひたすら灰色の空気の中を 風を切り
 進んで行ったんだ。




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