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8の扉 デヴァイ 再々
世界の澱
しおりを挟むぐるぐる
ぐるぐると 回り
周り
廻り
風と 空気と 共に
掻き混ぜる 世界の 澱
少しずつ開く 風穴
初めは 針先ほどの 小さな 穴でも。
「 そう、無数に 開けば。」
私が今 ぐるぐる ふらふらと彷徨っているのは、デヴァイと その他の扉
その一番重い場所から 他の扉へと
「空気穴を繋ぐ」。
そんな イメージを持って世界を廻る それである。
「てか、どんだけ「出よう」「出たい」、と もがいても。」
これだけの澱が 集積している この場で
正常を保つ方が 難しいのだ。
「ぅっ 」
いかん。
つい、その澱を想像したついでに吸い込んでしまい
グッと侵入してきたそれに辟易しながらも 目を閉じて「気泡」をイメージする。
そう やはりこれは 中々に強力な
浄めのチカラを 持っていて。
「よし。」
自分の想像と共に 場を同時展開しながら、黒の廊下を進むので ある。
ふむ うーん
やはり 少しは うむ
まあ 「続ける」しか。
ない よね。
「うん。」
ここのところ 私が開けているのは微小な風穴で
だからして そうそう急激な変化がある訳ではないけれど。
この間 みんなが言ってくれた 様に
「わかる人には わかる」、その空気感が違ってきては いるのだろう。
「てか、私が息 し辛いんだわ。」
フェアバンクスとの差を感じ そこからまた「違い」を学びながらも、「すべては 計らい通り」その最近の気付きに思いを馳せながら ゆっくりと廊下を進む。
「変化」 「抵抗」
「滞留」
「澱み」
「切望」
「執着」
「矛先の ズレ」
「迷走」
「無視」
私の中にも ある「なんとかしたい」という
「思い」。
「よし、行っておいで。」
そして この場に舞う「私の網に掛った」重いカケラ達に そう言って。
一瞬 目を閉じ
自分の脳みそをドロリと溶かし 「せかい」に散らしてから。
また 黒の廊下を歩くんだ
頭の中を 空っぽに して。
「無」に して。
この頃、考えなくてもよいのだけど
考えてしまう
カケラは回っていてもいいのだけれど
ついつい出てくる「こうしてみたら?」という
「お節介のいろ」が 飛び出てくることが多くて。
勿論 「直接なにかを」する事は無いが
自分でも「私は 観照者」そう努めようとあるからして
つい 多めに溢しそうになる星を自重しているのだ。
特定の場所にだけ 偏らない 様に。
そう 多分 「今のベスト」は
「風穴を開けることだけ」で。
私は「余計なカケラ」を 溢し過ぎない方が いいんだ。
「そう、多分。 余計 こんがらがる。」
思うに 「澱」にも 色々種類があって。
チラチラと舞い出てくる、それぞれの世界の澱の色は やはり全く違う色形、様相を示していて 中々に面白くもある。
その中でもやはり
デヴァイの色の複雑さは 他に類を見ない
複雑に絡れ こんがらがり 煮詰まった 色で 何故だか親しみを覚えてしまうから。
「 なんか ね。見覚えが うーん ?」
そうなんだ チラリと脳裏に浮かぶ色は。
そう 1の扉、日本に
似ていると思うんだ。
「そう考えれば。 なんか 」
意外と共通点は 多い。
そう そもそも「神の国」
それもなんか 聞いた事があるし
あの「閉じられた場所」「島国」、
細かく言えば 他にもきっと
色々あるけれど なにより「澱の色」が。
そっくりなんだ その複雑さが
幾重にも重なっている その 感じが。
「 あの、「被ってる感」「包まれてる感」。その、それぞれの複雑な色が 更に織り重なる、あの感じ。 なんだろうな これは。だからある意味、放っておけないのかも? ここに、いるべき、居た方がいいと。思ってるのかも。 」
深く 暗い
深夜の墓場の空気の様な あの 感覚
不思議と不気味が混在する
妖しくしかし魅力的な あの 空気。
あの独特な複雑さと難解さ、それに魅力を感じるのは 私だけではないだろう。
そして私が
「一番深い場所にいたい」、それも そうだ。
ジワリ ジワリと拡げてゆくには
一番都合のいい 場所 「深部」
それはある意味 私にとって「慣れ親しんだいろ」でもあるから。
「 でも なにかきっと。「縁」が あるんだろうけど。」
だが それも「まるっとぜんぶが 自分の中」なのだから
きっとそれは そうなのだ。
「すべては私の中」
それは何においても きっと適用されているのである。
だからこそ 「広く 深い 私のいろ」を
少しずつ 溢して
風穴を開けて ある だけ
きっとそれが いい。
それに未だ
ここ デヴァイと私の持つカケラの明度が 違い過ぎて 。
きっと「一足飛びな いろ」の私のカケラは誤解されるか よく解らない事が多いだろう。
よく 知る人の前では そのまんまの私
だけれど
それでいいのだけれど
きっと 「場を選ぶ」ことも必要な筈だ。
それでなくとも本部長からは「程々に」「大人しくしてろ」と言われているのだから。
「そう、結婚式 出れなくなってもやだし。 」
二人の 幸せな様を想像しながら
私の中に 吹き拡がる 風
舞う 花弁色の カケラ
その中を「デヴァイという箱」を 想像しながら また歩く。
「金の蜜」「癒し石」「風が吹くこと」
「夢の中」
そこに 「明度が上がった星屑」が加わると確かに。
私もここだけ 手厚過ぎる感はある。
だからきっと「世界」を渡り歩いて 風を通すくらいが丁度いいのだ。
青の 空気
みどりの 風
空が開けてきた 雲の色
どの 「世界」も。
バランス良く、全体が上がれば いい。
「 ん? いかん。」
そうして自分がまた ぐるぐるを回しながら歩いている事に気が付いて
改めて 脳みそを溶かすんだ。
ドロリ ゆるり と
そうして白い粒子になったそれは この「世界」と光の虚空、両方へ浸透し
自由に飛び回りながら また私に新しい色を齎すに違いない。
みんな よろしく ね ?
きっと「世界」と「せかい」、両方にある私の光達は それぞれに最適な仕事をしてまた「私色のカケラ」を 拾ってくる。
それが わかっているから。
なにしろ今は、また一旦自分を整理する為に
クリアにするんだ。
その為の 気泡
充満の中
わたしを チャージする いろ
チカラ
「世界」の中にも 勿論ある
「純粋な エネルギー」
それを取り込む為に。
再び しっかりと地に足を着け
歩き始めたので ある。
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