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8の扉 デヴァイ 再々
執着
しおりを挟む目の 前にぼんやりと見える
極上の美しい金髪を
ゆっくりと 撫ぜる。
ふむ。 柔らか
やはり
髪質も うむ
変化 して ええ
また 更にいい感じに うん。
半分 寝て いるのか起きているのか。
自分でも よくわからぬまま
「自動的に動いている」手
それは 手を伸ばすと直ぐに触れる距離にある「私の大切なもの」へ 無意識のうちに 伸びていて。
今日も その有り難みをじっくりと 噛み締めていた。
あー 。
至福
綺麗 美しい
心地いい
気持ち良くて ひたすら 眠い?
いや なんだか
目が 覚めてきた けど ???
フワフワと、夢見心地で金髪を撫でていた自分の 中身が。
何故だかパッチリと覚醒し始めて 「暖かな室内から 外へ」、スルリと自然に移行した自分の意識が「何故なのか」
気になってぐるりと 探る。
ん?
でも? なんで ?
いきなり 私は 「目が覚めた」風?
このまま、ホワホワ。
癒される、予定 だったのだけど ? ?
その、「原因」を くるくるとリサーチして。
「 あ」
これかも。
そう思ったカケラの色が 暗色の灰色で
それが「私達の遠い未来」なことが わかって。
なる ほど。
久しぶりに、その点を見つけた私は 「それが何故なのか」気になって そのままじっと考えていたんだ。
「それがずっと続けばいい、と。考えるから、そうなるのだ。ずっと続く物事等、無いし世界は常に流れてある。だが、人間は。足りぬ時代が長かったから、そう思うのも仕方がないがな。」
「 」
なる ほど 確かに。
考えている様な 考えて いない様な
半分ボーッとした私の 頭の中に。
直接話し掛ける様な音を出しているこの人は
なんだか狡いと 思う。
いつの間にか くるりとこちらを向いて
美しい瞳を晒しているこの色の 前で。
確かに私の中にあった「灰色のカケラ」は 跡形も無く消えていたし
「灰色」が「そうならない」のも わかる。
でも。
分かってる 様でいて
直ぐに戻ってしまう 自分の癖
きっときちんとわかっていない、この 点
「せかいにあり 変化しないものはない」
この 普遍的法則。
「それが、しがみつくという事か。」
わかる でも そうなるのも。
フワリと 訪れる「瞬間の幸せ色」
しかしそれと共に セットでやって来る
「次の不安」、それは慣れ親しんだ 組み合わせだから。
私も よく わかるんだ。
「 ふむ。」
「だがしかし、お前は。吾輩がもう既にお前と離れぬものだと、判るし、知ってもいるだろう?」
「 う、うん。」
「結局そういう事なのだ。」
「えっ 」
全然、 よく わかんない けど?
いやいや、 私達が もう「離れない」
その点はわかるけれど
「結局そういうこと」それって 「なにに」対して???
しかし、金色の瞳がもう これ以上話す気はないのが わかる。
「 ふぅむ?」
だがしかし 確かに私は「自分で見つけた方が面白い」と。
以前も何処かで 思った筈だ。
然らば。 うむ。
「うん、わかった。」
だから 一言そう言って。
とりあえず自分の中身を纏める為に、スルリとマシュマロから抜け出したんだ。
空を見上げると 今日も。
みんなからの
応援のエネルギーが 流れて いる 。
この頃更に深く そう 思う。
見上げれば 流れゆく 雲
線を描いて空色の中にその動きを示す
チカラの 流れ
自然の チカラ
「ある」と いうこと
見えなくとも 流れある もの
せかいが 私達に 示してくれる エネルギー。
「ああ みんな「流れろ」「流れて」って。 言ってるんだな。」
そうやって素直にチカラとして受け入れられる様になったのは 最近だ。
勿論 私の中では
雲や空自体は いつでも「自分の味方」だったけれど
それを「実感として感じられる」のは 大きい。
「まるっとぜんぶが、自分。 だからこそ、そうなんだ。 」
天と 私は 「位置」が違う「同じ」だということ
「せかい」は「まるっと自分」が適用されている 場で
私が「そう在れば」「そうである」ということ。
「そうして、流れて ゆく。 お天気でもいいし、雨でも良くて 嵐 は、まぁここでは来ないけど いや?来るかもね??」
独り言を迷走させながら、この頃の変化を思い「起こる筈のない事なんて ない」
その「なんでもあり」を また適用する。
「そうね、確かに。「お天気」、一つとっても 「晴れがいい」とか「雨は嫌」とか それは変化するから 面白いのであって。」
ふむ。
確かに 毎日ピーカンならば。
それはそれで 洗濯物もよく乾くだろうけど
「季節」「流れ」を楽しむ、その境地には至れないだろう。
「あー、だから。 成る程、やはり。」
そう 昔読んだ本であった
まだ 何もなかった頃に人々が楽しんでいた「季節の移り変わり」「その時期しか味わえないこと もの」
「恵み」に対する感謝と喜び
その「味わう」ということに対しての 一つ一つの深み。
それはやはり、モノが溢れる時代には 中々味わえない感覚である。
「なんにも、無かったかも知れないけど。 でもきっと もう「今の私達には見えないもの」は。まだ、見えていたんだろうな。」
それがきっと「あるがまま」を 楽しむこと
喜び祝うこと
感謝して分かち合うこと
もっと言えば「ないこと」をも受け入れ 逆に楽しむことなのでは ないか。
そう感じてしまうので ある。
「 う~ん どこから始まった、「執着」。」
それは勿論、時代の背景 その様々な要因が
絡みついたものだろうが
でも 私は
「昔に戻りたい」のじゃ なくて。
結局 「便利」は適用すればいいし
何事もやはりバランスなのだ。
そう
私達 人間が「使い方」を 間違えなければ。
「古き」と「新しき」を 融合させ
「新しいもの」を生み出す事はできるし
きっとそれをやりに来た 私達
だけれど「もの」に 囚われ
執着して。
自ら その檻の中へ入り込んで行く事で
見えなくなった「ほんとう」、だが しかし。
「見えてきては、いる 。うむ。」
そう 「流れは反転した」のである。
「 だから、まあ 私のやることは、いつでも変わらないんだけど。 」
うん でも なんか。
久しぶりに 「灰色のカケラ」
それも「あの色」を 見たから。
自分の「なかみ」がモヤモヤ ウロウロして
一旦落ち着きたかったのだろう。
でも わかるんだ
結局私が目指している目的地は「本当のこと」
それには「光」と「物質」の交差地点
「あの色が変化したこと」も含まれていて
きっと私が辿り着けば 「すべてがわかる」、それは そうなのである。
「なら、とりあえず。みんなの後押しも万全なことだし 進み流れるのみ ですね。」
そう言ってそのまま窓際に ゴロリと寝転んで。
誰も 見ていないのをいい事に
そのまま ゴロゴロと転がっていたので ある。
いや
スピリット達は 見て いたけどね?
うん。
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