透明の「扉」を開けて

美黎

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8の扉 デヴァイ 再々

光の回線

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 青い 空

  密度の違う 粒子のいろ

    重さと 軽さ

  混在する 世界

 その中でしかし 元気に空を翔ける 鳥達の軌跡

   気流の乗り換え

  自在に渡る 様

    
 「せかい は ある」ということ

  右往左往しているのは。

 私達 人間だけだと いうこと 。


「 いや、しかし。 頑張れ私、せかいのチカラを吸うのよ。」

久しぶりに登る 長い坂
青の少女までの白い石畳は 始めは美しくて
テンポよく 上っていたのだけれど。

「いや、これ。久しぶりに始めから頂上まで行くと、登山じゃん。」

そんな事をぶちぶち言いながらも、大きく息を吸い
「せかいのチカラ」を身体に 取り込む。


この頃、意識して呼吸している効果が出てきた様な気がするのだ。

 「からだも 上げる」
そう意図してから、あまり羽衣に頼らずに行動する事にしている自分
「普通を装う 服」を創ってからは、ラピスに来る時はそれを着ている事が多い。

なにしろ、紛れながら観照するには もってこいの「ありがちな服」
私にしては些かフリフリ具合が気になるものの、それも逆に変装ぽくて なんだか楽しい。


「 しかし。 やはり、運動は しなくては。」

ヒィヒィ言いながらも、ゆっくりと深く息を吸い
「青と白」を取り入れ進む 道中
身体に心地良い負荷を感じながらも自己再生しながら進む、坂道も中々に面白いのだ。

 
 「じぶん」の 在り方を省みながら
  進む 坂道

 「ひかり」としての 私

 「からだ」としての 私

肉体からだ」は坂を登りながらも 「ひかりなかみ」は 好奇心であること
 登ること自体を楽しむこと
 取り入れる空気が 体の中を巡ること
 「チカラに変える」と 意図すること

 その過程を 味わうこと。


そうしながらも 辺りを観察している私の視点はくるくると光を 同時展開している。

 各所での  石畳の違い

  家々の前にある 花の種類

  美しく整えられている 家
   そうでもない家
     散らかった家

 植物を 育ててくれる人がいることの
  有り難さ

  個々の家での 差はあるけれど
 
  しかし 全体でのバランスとしては
 やはり以前より 前向きな変化が 見える。



外を見ていて わかる こと 

 「思考の使い方」「意図するところ」

  「まだ 何重もの殻」

  「本質の光へ 向かっているのか いないのか」。

それは今 私が関与する所ではないのだが、「世界」の重さを決める事でもあるからして
やはり「興味」はあるのだ。


「 ふむ。」

 ぐるぐると 回る思考

   澱みや吹き溜まりが見える あちこち

 くるくると軽快に回る カケラ

   澄んできた わたしの なかみ。


「ふむ? 、それは同じ だがしかし??ぐるぐると くるくるの違い? いやいや。」

その、あちこちの吹き溜まりにある 重い色を眺めながら 進む。

 それと
 私が回しているカケラは。

 なにが 違うのだろうか。


ふと、「自分の回すカケラ」
それが以前考えた「無駄ではないこと」それを引っ張ってきて私の前に 晒す。

それは朝が言ってくれたこと「あんたのぐるぐるも無駄じゃなかった」、その事でもある。

 少し 自分の中身が整理されてきて。
以前、「私が回しているのは沼に嵌るためではなくて 整理の為」そうも思った筈だ。

 
   その  「違い」

  それは「いろ」か 「質」か

  それは両方なのだろうけど。


「ふぅむ?しかし。 先日私は。「問い合わせねば こたえは降りて来ない」、そうも思った筈だ。」

 あ。


   なる   ほど  ?


      そうか 。


 私が 「やっていること」って。


  「心配」「不安」を回し
 「下がる方向性」を 回す増殖させるのではなくて

  「ひかりカケラ」を 投げて。

 みんな光達に 問い合わせる検索しているって
   こと なんだ。


そう、あれだ。

 ネット検索にも 似ているそれ
 それはもう 殆ど。

「えっ。 光。インターネット? 回線? ぇ  」

それって。

 もう 「私がそれ光の検索網」を持ってるって

  こと じゃん。



「     ふぅむ。」

 でも。

   そうか  そうなんだ。

 そしてそれこたえは 私の必要に合わせて。

  「その時」降りてくるもの それだ。



「  ふむ。はぁ。  ほう?」

納得すると同時に
 やはり なにか  どこか。

  チラリ 見え隠れする 小さな澱

    「自分は人とは違う」
 それを 素直に受け入れられない 部分。


「そう、なんだよ 。 まだ、わかってないって ことだ。」

一旦立ち止まり しっかりと自分に言い聞かせる ことば
 それは私が「わかっていないこと」
      「みんなと同じだと思いたいこと」
      「まだ残る世界基準」

 「みんな違って みんな いい」を 適用し切れていないこと
 それだ。


それは「なんでできないの」や
   「簡単なのに?」と。

これまでの「世界」で 言っていたならば
弾かれていた 
それがあるからで その癖がまだ抜けていないからだ。

でも。

そう
 「違い」は 「ある」し 「あっていい」し

 「あるもの」だし 「あって当たり前」だ。


「しかし、未だ。 抜けきれてない、って事だ。」

それに気付いたのだから、上出来だ。

 「世界」で 使われている
 「嫉妬」「劣等感」「妬み」などの色

分離をしたくて 「持っていないできない」筈なのに
色んな方向性で「それ重さ」を使い続け
 自ら複雑な方程式を描き 嵌る世界の 在り方。

今し方 自分が使った「その色」を。

 きちんと並べて 見て 検分して
 確かめ もう一度出さぬ様に 光の虚空に投げ
 もう一度きちんと。

 「みんな違って みんないい」を 適用する。


「なんか。 考えてみれば、凄いよね この複雑さは。」

 それは「認めなければ」「見ようとしなければ」
 決して 色で
 目の前で見せられても「見えない」、人間の意識の凄さを実感させるものでも ある。

「単純だけど、ハマればハマる程 複雑に なる。 だから、私は簡単なのが好きなのかも。」

 職人仕事や 技術の美しさは。

 複雑な方が 好きなんだけど な ?


でもそれはきっと「極めて」いるから美しくあり、「美しくない方向性」を極めたのが「分離の極み」だ。

「ふむ。 それで。だから、私は自分の光の網に カケラを投げて 回して良くて。」

そう
私にとってそれは「考える」という事ではない。

それは
 きっと 「未知」「可能性」の場へ

 自分の色を 投げること

  その「反応」を 見て。

 また 新しく 描けること

    可能性を探求 できること。


 きっと それだ。

だから これからも世界に囚われずに。

まだ 持つ澱を外し下ろして もっと軽くなって
その 「わたしの当たり前」を採用していいんだ。

 その 「その場にあれば 染まる」を
 「自分のせかい」側で 適用すればいいのだから。


「成る程、そう考えれば? 私のやってきた事、感じていたこと。それを、反転させれば解決する事って。 多くない?」


  「その 場に染まる」
  「そう 扱われるから そうなる」
  「世界」では 居心地が悪い
  「所在ない こと」

 だから その全てを 「逆側せかい」に
 反転して。

  「ただ ある」それだけで いいんだ。


光の虚空へ意識を飛ばし
 ただ ある
それを見ることで「沁みる」、真実
それが「本当」だと いうこと。


 やはり 物事は 単純明快で
   
 それ単純明快は 私を表す 単語でもある。


 「気付かないと」「始まらなく」
  「始められなく」
 「気付いたならば」「始まってしまう 道」、
 それは なにに対しても言えて

 「私が「無限」に その「可能性」に 気付いたならば」

 自分の光達に 問い合わせ したならば。


  「こたえ は 必ず 返ってくる」

 それも 私が「思っている」「そうである」
 「かたち」で。

 「反転する」というよりは
 「これまで敵だと思っていたもの全てが
   味方になるということ」

 「背中を押してくれると いうこと」
 それに 他ならない。

   そういうことなんだ きっと。


「 ふぅむ。ま、なにしろそれを。また、定着させるって 事だ?」

そう
慣れていないと すぐに忘れズレる
それもまた事実。

 だから コツコツと地味に 練習して
 「ものにできる」、それができた者から
 抜けていけるのだろう。

「やる」から 「成る」、それはやはり
この「物質界」において 普遍の真理なので ある。


だからこそ それをまた 胸に置いて。

 自ら 「修行」と称した この旅を
 続けてゆくのだ

 どこまでも。

そう
  きっと 。





  
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