透明の「扉」を開けて

美黎

文字の大きさ
上 下
1,191 / 1,751
8の扉 デヴァイ 再々

王権

しおりを挟む

 「拡大してゆくもの」

    「成長」

          「広がり」


    「順序」

  「満ちてゆくもの」

       「埋まってゆくもの」


   「完全性」

           「カケラ」


  「自分の いろ」

     「特異性」   
           「偏り」


  「満遍なく」

    「俯瞰」   「観察」

  「位置」   「その時」


  「どの 立ち位置でも 可能」

  「なにいろをも 持つ」




  「満つれば 満る ほど 近づくもの」


 「そうであるもの」 「本来のひかり」



    「王権」     「主権」



    「徐々に すべてが そう なるもの」。





「 ふぅむ。」

 この頃 私の なかに。

 「王権」ということばが 点滅していて
 ヒョコヒョコと顔を出しては 隠して
 チラチラと物陰を過り
 私に 「なにか」を。

 伝えようと している。


「なん か 。」

この間 朝に言われた言葉が、チラリと頭を掠める。

    「世界はあんたの庇護下」


 そう そうなんだ。

 言われてみれば 考えて みれば。

考えれば 考える程、その言葉が自分のかたちにしっくりと 嵌ってくる。


「 ふぅむ。」

いや、しかし 「王」だからと言って
       「権利」「権力」だからと言って
実際問題「世界から手を離す」私に、特別問題になる様な事はない。

しかし 「何故 今 王権」、その言葉が私の前に
チラつくのか。

それについては 考えてもいいと思うのだけど。

 
くるくると無邪気に回る、透明なカケラ達を遊ばせておいて
そのままじーっと くうを 見ていた。

 なにか 私が。

 「考える」でもなく 「持っていること」

 「そうであること」 

 自分の中に あるのだけど。

 まだ 「気付いていない点」
    「見えていない もの」

  「見ていない もの」。

 多分 それが ある筈 だからだ。


それはきっと 「今が その時」だから
 出てきたカケラで 

きちんと「見ようとすれば」。

 必ず 「目が合う」ものの 筈なんだ。



    私の 思う 「王権」

 しっくりくる その ことば

  場の 全体を把握して 然るべき 行動が取れること

 他に王がいれば そちらに任せられること

 誰もいなければ 色を読みながら
 きちんと立ち回れること


  その 場を 治める 為に。

 適切な行動を 取り
 
  場の 粒子を高め

   全体を底上げしながら 引っ張って 行けること 。


「「場」か。 確かに。船みたい だな?」

 そう
 それは 大海原で船に乗った
 大勢の士気を高めながら 陸を目指す
 それにも似ている。


「 私は なんの役も できる」そう思った 以前
 それは確かにで その場の一番低い位置から 一番高い位置までの
 どの光の場所も 経験しているから わかる。

 自分の中に 「持っている」から わかるんだ。


「ふむ 。」



 「知って いること」

 
       「持って いるもの」


 「張り巡らされた 自らの 意図」


     「言い訳では なく 理由」


  「光の網」

        「繋がった 光」


  「恐ろしく細かな 
    ひとつひとつの物事に ある 


   「意図で 構成されていること」

   
    「わたしの せかい」


  「意識」   「場」 「空間」


   「治める」  「シラス」


   「今」 「そう こと」


 「この 場」の 支配者で あること。



 だから 更に それを

   「意図して」「使えば」。


 より 強固な 王国を 築けるという こと 。



「 そう。 なります よね 。」

 うん。


「現実感」の ない あたま
 しかし今 私の思考は「せかい」ベースにあるからして
 これまでとは全く 違う意識の使い方
 設定変更後の私
 新しい 活用方法

 即ちそれで いいので ある。


 これまでと同じ土壌では。

 もう 「発展形」は 望めないのだから。


「 そう。 あっち世界は 閉じる。 いや、終わる 収束していくのか。  なにしろ、新しいフィールドを展開するのが 私の仕事。」

 そうなんだ 
 
 なにか 「気持ちが悪い」のは。

 「萎んでゆく 世界」をつい癖で自分の横に置き
 「原資」として使おうとするからで

 「拡大 発展してゆく せかい」、それを使えば。

 万事全ては 解決する。


「そう、もう 私の原資は 変わって。「無限の可能性」から 調達するからして さて、それを 使なんだ。」


 「なんでも できる」「可能」なのだけれど。

 さてそれを 「どう 使うのか」

 「どう 活かす」のか

 「どう 在る」のか 。


あらゆる角度から自分を観察しつつも
 
 あらゆる角度に 満ち 拡がり

  あらゆる方法にて 可能性を広げておく

   展開してある

      いつでも。

  柔軟で あること  受け入れあること

   素直に 優しく 真っ新で

   感じ 喜び  楽しんであること。

  
  ありのままの 「超えて」、尚「無垢な」。

  そんな 「存在」で ある こと 。



「 そう 私は。 ただ ありのままで 揺蕩っていたいんだ 。」

心底思うことは そうだ。


 腹に何も 溜めることなく
 損得なく 謀略なく 
 ただ 素直に。

 この「世界」を 味わいたい。


そう、今 せかい 狭間で ある私だけれど
実際「」のは 「世界」しかないのだ。

 「感じられる」「できる」
 「触れられる」「わかる」「喜べる」
 「遊べる」「拡がれる」。

「未知」を楽しむ、子供の様に

「知ること」「好奇心」を発展形で使える 大人の 様に。

 バランスを取ること 取れること

多分 始まりの私が逸れた道は
その好奇心を反対側に使ったからだ。

 そう 分離という 反対側 
 「愛」ではない方の 「重い」側の方向だ。


それは 始め 「いい 悪い」ではなく 単純に
 ただ やってみたかった
    見たことのない 色が 面白かった
 
 それが
    鮮やかであれば あるほど。

 「からだ」は 「反応」し

  高揚して 未知へと繋がれたからだ。


 そう かつて 経験したことのない

  「分離の極み」を目指す 方向へ。

 
 「ひとつ」だった 私達が 極限まで 別れる 。

 それをやりたかった これまでの歴史。


「 だから。別れ尽くして 極め付けに 今、ぐるり 反転する。」

そういうこと なんだ 。


今、また更に拡がり始めた自分の光が
どこまで続いてゆくのかは わからないけど。

でも 少しずつ 少しずつ 手を伸ばして
 上へ 昇って。

確かめながら、進む道
今、自分が「新しい場」を手探りで探検し始めたのが なんとなくわかる。

そうして また少しずつカケラを増やして。

 整理し
  整え
   適切なかたちに 直し
    自分好みに 配置して。

また、次の方向性がわかって 先へ進めるのだ。


「 うん。まあ そうね、そうか。」

 だから 今は。

そう
 なにしろ呼吸を「せかい」に 合わせて。

「そう、在るのみ。 なのだよ。せかい くん。」

そう言って、今し方 頭の中を回る カケラをポイと放り投げて。

今日もせかいを探検しに ゆくので ある。



しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

『 ゆりかご 』  ◉諸事情で非公開予定ですが読んでくださる方がいらっしゃるのでもう少しこのままにしておきます。

設樂理沙
ライト文芸
皆さま、ご訪問いただきありがとうございます。 最初2/10に非公開の予告文を書いていたのですが読んで くださる方が増えましたので2/20頃に変更しました。 古い作品ですが、有難いことです。😇       - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - " 揺り篭 " 不倫の後で 2016.02.26 連載開始 の加筆修正有版になります。 2022.7.30 再掲載          ・・・・・・・・・・・  夫の不倫で、信頼もプライドも根こそぎ奪われてしまった・・  その後で私に残されたものは・・。            ・・・・・・・・・・ 💛イラストはAI生成画像自作  

私に姉など居ませんが?

山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」 「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」 「ありがとう」 私は婚約者スティーブと結婚破棄した。 書類にサインをし、慰謝料も請求した。 「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」

【完結】私、四女なんですけど…?〜四女ってもう少しお気楽だと思ったのに〜

まりぃべる
恋愛
ルジェナ=カフリークは、上に三人の姉と、弟がいる十六歳の女の子。 ルジェナが小さな頃は、三人の姉に囲まれて好きな事を好きな時に好きなだけ学んでいた。 父ヘルベルト伯爵も母アレンカ伯爵夫人も、そんな好奇心旺盛なルジェナに甘く好きな事を好きなようにさせ、良く言えば自主性を尊重させていた。 それが、成長し、上の姉達が思わぬ結婚などで家から出て行くと、ルジェナはだんだんとこの家の行く末が心配となってくる。 両親は、貴族ではあるが貴族らしくなく領地で育てているブドウの事しか考えていないように見える為、ルジェナはこのカフリーク家の未来をどうにかしなければ、と思い立ち年頃の男女の交流会に出席する事を決める。 そして、そこで皆のルジェナを想う気持ちも相まって、無事に幸せを見つける。 そんなお話。 ☆まりぃべるの世界観です。現実とは似ていても違う世界です。 ☆現実世界と似たような名前、土地などありますが現実世界とは関係ありません。 ☆現実世界でも使うような単語や言葉を使っていますが、現実世界とは違う場合もあります。 楽しんでいただけると幸いです。

病弱な愛人の世話をしろと夫が言ってきたので逃げます

音爽(ネソウ)
恋愛
子が成せないまま結婚して5年後が過ぎた。 二人だけの人生でも良いと思い始めていた頃、夫が愛人を連れて帰ってきた……

裏切りの代償

中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。 尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。 取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。 自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。

【完結】お父様に愛されなかった私を叔父様が連れ出してくれました。~お母様からお父様への最後のラブレター~

山葵
恋愛
「エリミヤ。私の所に来るかい?」 母の弟であるバンス子爵の言葉に私は泣きながら頷いた。 愛人宅に住み屋敷に帰らない父。 生前母は、そんな父と結婚出来て幸せだったと言った。 私には母の言葉が理解出来なかった。

処理中です...