透明の「扉」を開けて

美黎

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8の扉 デヴァイ 再々

死者の行列

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 目を 瞑ると。

 
浮かんで くる 夥しい人の 行列

 何層にも重なる その ひとの流れは

 揺らいでいるけれど はっきりとしていて
 
私のなかを 緩りとしかし しっかりと。

 通り過ぎ、何処か遠くの場所へ向かっているのが
 わかる。



 あれは。

 きっと 「死者の行列」で
 私の中に あるもの
 彼等人形神の中に あるもの
 名もなき光の 行列
 数多の「想い」の 流れで。


その 中でも「古きもの」、それが私の元を去り
あれらは「世界」へ 還って
私は「せかい」へ 進む。


 何故だかそれが わかる。



ここ暫く、目を閉じると そんな光景が目に浮かんで
始めは不思議だったけれど 
その「いろ」から感じる「真実本当」、それに気付いてからは自分でも積極的に 送る様にしている。

 なにを
 する訳でも ないのだけれど。

ただ 心の中で 「ありがとう」と
 手を 合わせて。

 「見送る」それだけだ。

 それだけで いい。



  「去るものを 見送る」

    「ただ 去ってゆくのを 見る」


 それを しっかりと目に 映すこと
 自分の中に落ちるまで そうしていること 。


その
「ただ 感謝をして見送る」、それが一番いい方法だし
それが「私の道である」と。

もう はっきりとわかっている私は
なにしろ「古きを流し」「新しいカケラを発見する」、その旅を続ける為に とりあえずはひたすら休んで いた。


新しい旅
創造のせかい
未知への旅立ち

 それを始める為には。

「今の私」では まだ不充分だと
 自分の中のどこかが 言っていたからで ある。









 「からだ の声を聴き
      せかい の声を聴き
          天 の 声を聴け」


   
    「頭で 理解するのではなく
         自然と生まれ くるもの」


 「自然な 展開」

    「拓かれてゆく 道」


   「  場所」


 「これから かたちになるものの エネルギー」


     「赤   紫   青」



    「すべてが ありのまま 映る目」



  「バルブの 調整」

      「選択」 「見る 見ない」

  「知りたいもの 欲しい色だけ」

   
    「丁度いい 在り方」

 
   「私にしか 見えないもの」

 「角度」  「見方」   「表現方法」


     「未知」   「素材」「素」


    「新しい 視界」


       「視点の確立」

        
        「わたしの せかい」


 「真っ新」  「白」


     「ゼロ」
            「やわらかく」


  「捉え」   
     
       「創り上げる」

   「状態」「どう あるか」「振動」

 「安定」 「調和」  「なににも 含まれる」

    「普遍的である もの」


  「不思議」  「裏のせかい」

      「御伽噺」

   「一続き」      「境目」


     「想像の 種」


   「夢」       「現実」


 「すべてを含み なにも持たずに進んでゆく」

  「一歩 一歩」  「瞬間 瞬間」


    「気付いて」 「あること」
   

    「せかい を 謳うこと」


 「リズムに沿って 流れ 揺蕩うこと」


     「心地良く 揺れること」

  「靡くこと」

    「自然である もの」


  「自分のリズムで 奏でる 謳う こと」

 「揺れ」  「震える こと」


   



私は。

自分最高の私」が かけた「最大の魔法」を自分に落とす 時間が必要で

自分の中身を 整理する でもなく
       片付ける でもなく
       空っぽに して

 「最善みんなに任せて のんびりする」
 必要が あって。


暫くは じっとしていた。


 そう あちこち出掛けたり 
 見たり 
 自然みんなの声を 聴いたり
 観察したり
 手に取ってみたり
 味わってみたりは まあ 色々していたのだけど。


 「なんにもしない方がいい」それだけ わかっていたから。

時折、降りて来る「キーワード」
それだけ自分のメモに書き留めながら、ゆっくりとしていた。

 見て 出てくる澱を 流し
 聴いて フワリ浮く雲を飛ばし
 味わって 感じる違和感を解し 溶かして浄め
 代わりにいい匂いを嗅いで
 足をマッサージし
 ふと気が付いて深呼吸したり 小さな事を
 黙々と やっていて。

その 「ふとした瞬間」、その気付きだけを とりあえずは拾い集めて いた。

 それが 「次のせかい」のヒントだと。

 自分の中身は 知っているからだ。


なにしろとりあえず、そんな事を ちみちみと
暫くは続けて いたんだ。



 
 
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