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8の扉 デヴァイ 再々
私の素材
しおりを挟む「同じ 道」 「新しい 道」
いつでもどちらも あった道
しかし 「選べない」と 思っていた二つ。
今 私達は 「NO」と 言ってよくて。
これまでの様に 「共に心中」しなくとも
よいのだ 。
「自分の選んだ道を 進むのは 今」
その 言葉が。
私の頭の中を くるくると 回る。
もう 向こうの道には
なにも ない
古いもの しか ない
既に知っているものしか ない 。
あれ は もう。
確かめなくて いいんだ。
暗闇の なか。
その、二つの道をじっと見比べていた自分の前に
「ポッ」と 落ちて来た ひかり。
ああ 「ここでぜんぶ」なんだ。
ふと、落ちて来た その言葉
これまでと少し違うニュアンスの それ。
それはきっと ありきたりな
普通の
別に特別でもなんでもない
「普通のことば」なのだけれど。
「まるっとぜんぶを 含む」
「せかいは わたし」
「わたしは せかい」
「外には なにもない」それと似た様な 言葉で
そうなのだけど
「ここで ぜんぶです。」と 言われた方が。
私には くるんだ。
それは ニュアンスの微妙な違いなのだろうけど
人によっても違うのだろうけど。
ズバリ 分かりやすい
私の真ん中に 届く ことば。
それが 「ここでぜんぶ」なのだ。
「なるほど 、ふぅむ 。」
腕組みをして、一つ 大きな息を吐く。
多分 私の「問題点」は
「ぜんぶ見たい」ことが 「見なくていい場所」にまで 適用される事なのでは ないか。
だから 「ここでぜんぶ」と 言われないと
自分で示さないと。
「他にも あるんじゃないか」「見なければならないのではないか」
「確かめなければ置いて行くんじゃないか」
それが 気になるんだ。
その、「核がズレている問題」でも
「ズレている」事自体は自由であって
それをいちいち私が自分の内部で修正しようとしているから、疲れる。
だけど それはもう「見る必要のない」もので。
「私が得るもの」は 何も無いんだ。
その「まだ世界で遊びたい人」から 得るもの
そこから気付ける学びは もう 終わり
卒業
意味が無い
また 死に続けることと同義
そういうこと なんだ。
目の前に 浮かぶ 。
美しくひかる、「新しい道」と
魅力的な鮮やかさを持つ「古い道」を
交互に ゆっくりと 見る。
そうして それぞれの「いろ」を
しっかりと 目に映して 比べ
「どちらを選択するのか」「自分に知らしめ」
「沁み込ませる」こと
私は きっと「練習し」「慣れる」必要があって。
今は
そう「自分の癖」を矯正しながら スピードの速い展開に対応し
「また一段上がった私」「より高い光と馴染む」それが必要なんだ。
「 だよ ね。 そう、私は もう「せかい」で色を美しく並べて? 遊んで、また反応させたり したりして、うん。」
「想像」し 「創造」をしてゆく
だからそれに
もう 「濁りの色」は 使わない
必要ない
「私のせかい」に。
入れなくていいし
入れたくない んだ。
暫し ボーッと して。
くるくると展開する沢山のカケラがあるべき場所に収まり
「新しいカケラ」で作成された
美しい かたちが。
落ち着くまで、深く 呼吸を意識していた。
なにしろ私は 「固く」「縮こまる」様な体勢で
「世界」を拒んでいて 自分を拡げる、開く必要があることを
わかっていたからだ。
そうして、また 少し。
「 なる ほど ねぇ。」
確かに。
そう、キッパリと決めてしまうと
なんだか切り離す様な、離しては いけない様な
靄がフワリと浮くけれど それはそうじゃない。
離さなければ 進めない
重くて 飛べない
いつかも思ったけれど
「ぜんぶ 離さなければ」
「捨てなければ」。
もっと 高い光 へは。
重くて 届かない のだ。
「 。」
「裏と 表」 「内と 外」
「まるっとぜんぶ」 「せかいは わたし」。
その 「ひとつ」にした 「せかい」の中で。
結局
私の 「場」「あるところ」それは
どこ なのか。
「世界」では ある。
だって 私は 「創造する」し 「具現化」もしたい。
「せかい」を 現したいし 私自身を 顕現させたい。
それに必要な
「より 高い光」 「純粋な いろ」
「澄んだ水」が ある ところは。
どこ だ?
「世界」に それは。
存在 するのだろうか。
「 いや、あるな。」
あるよ 多分。
なんか
どこ とか 場所じゃないけど
「なんだろう か。位置? やっぱり、「高さ」、かな ??」
「澄んだ水」「いい空気」「高い光」
それはきっと「うえ」に ある筈だ。
「ふむ。 やはり。昇る 、のか。」
でも「私が宙に浮く」とかじゃ なくて。
「 なん か?やっぱり、視点?意識?要らないものには、もう焦点を当てず に?高い、美しい、私が思う、「綺麗なものだけ」見る。」
そう きっと私は「なんでもよく見ている」のだ。
だから そうでもあるし
それは逆に言えば「生き辛い」。
それは確かにずっと そうだったんだ。
だから「よく見る」を 「違和感」には
適用せずに、「美しいもの」だけに適用して。
「生きる、と。 いうことか。」
多分 そう。
今のところ、私の導き出す答えの最善である。
「 ふ む。」
一際大きく、息を吐いて。
とりあえずは、張っていた意識を緩め
自分の視界と思考を ゆるりと解して ゆく。
「 あー、でも。これいいかも?」
少し 休もうと思っていたのだけれど。
ゆっくりと回っていた自分のカケラの中に、新しい色が浮き始めた事に 気が付いた。
ふむ? なんだろう か
これは 。
その中から「排除」や「分離」、その「なんか違う」解釈の色を摘み ポイと放り投げる。
そう 「魅力的な新色」が入った
私の「なかみ」は 「素敵な材料屋さん」に
似ていて。
「製作する」、その視点に立って 世界を見る。
「そうなのよね。絶対、選ばないもん。材料に。」
「弾く」、という感覚が自分の中で引っ掛かっていたけれど
「製作する」「創造する」という視点に立てば それは簡単に解決する。
いつでも 何処でも
魅力的な素材で 自由な発想で。
「なにかを 創る」それは得意だ。
「人と違うものを 創る」
「自分だけの いろ」
「囚われない 観念」
「求めるものを 追求する姿勢」
「粘り強さ」
「これまでにないものを 創造する」こと。
それを 一から。
やる って ことだもん ね ??
「よしよし、とりあえずそれで行こう。」
なんだかこんがらがっていた、頭が急にスッキリとして。
ウキウキと楽しく なってきた。
「そうよ。そうでなくちゃ。 」
そうして、キラキラと回る純度の高いカケラの中から更に、微細な澱を弾き出して。
ポイ と 虚空に放り投げ
残ったカケラ達は 自分の光へ任せ ゆっくりと目を瞑ったので ある。
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