透明の「扉」を開けて

美黎

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8の扉 デヴァイ 再々

ゆめ

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暫く。

彷徨って いた

「存在の 仕方」が わからなかったから


 「そと」は 何処を 見ても

 澱んでいたし

ようく 「見える」と 言ってはならない
ようく 「聴こえる」と 言ってはならない
ようく 「味わう」のも 駄目で
よく  「触れる」のも 駄目で。

ましてや「感じる」などというのは
「余計なこと」で

それを示してしまったならば 汚れた色を 塗られ
 膜を被せられ
 口を 封じられ
  
そもそもの「感覚」というものを 

「存在」せねば ならなかった。



 何故かは わからないけど。








そうして どれくらいのときが たったか。


 ある時 再び明るくなった 視界
 「見える」という 久しぶりの「感覚」に

 お腹が空いていたわたしは なにしろ
 世界を取り込んでいた。


しかし。


 「不味い」「臭い」「汚い」「歪」


なにもかもが 厚く硬い膜に覆われた「世界」に
見たいものは なにも なくて。


 「これが 「綺麗」というものです」
 「これは 「美しい」と されているもの」

 「これを「見ること」は「素晴らしい」こと」

 「これしか「良く」はない」

その全てに掛けられた膜に 辟易して。



少しだけ試した後 目を閉じていたんだ。

この 「世界」に。

どう 「適応」すれば良いか わからなかったから。









 ああ
 でも。

  なに か

   ある。



   ふわり と 周りに感じる 気配
   暖かくなる 「じぶん」の 中心
   軽い この場の中でかかる 心地の良い 圧。



ふと 気付くと「すべての私」が「」を 取り囲み
光を送っていることに 気が付いた。

 

 「大丈夫」
        「そのまま」

   「目を 開けて」

       「せかい を 見て」

   「大丈夫」

            「もう」

      「で いいから 」


その 光のいろ温度を 信じて。

目を 開けて 世界を 見る。



そう して
始めに 目に飛び込んで きたのは
 「真っ新」の 真ん中にある 「じぶん」

  それは 

   「真ん中」 で
   「すべての光の網」を 模った もの

   その 周りを囲む 「光の濾過器」


 その「真ん中」の 核を。
 守る為にある「光の濾過器」
それは「核」へ 「余分なもの」が入り込まない様に
 辿り着かぬ様に 配された 「私自身高い光」の 仕様だ。


 わかる。

 けど   でも ? ?


その 「変化した視界」をぐるりと浚って
洞察して みる。


これこの視点は。

多分 「原型」
の もっともっと まえ
「原始」ではなく「素」
「私というもの」を 創り出した エネルギー
 「構成要素 そのもの」
 「成る 前の なにか」だ。


その 想像し得る「一番高い 光」から見る
「今のわたし」

それは「すべての色の 光の網」を核とする
「光の濾過器」

 
 そう それは「外側」から見ると。

 眩しすぎて見えない
 何をも反射し それ相手へ 返す
 煌めきの濾過器

しかし核にあるのは「裸のわたし」で
それは光そのものであり 張り巡らされた「網」でもあり
「何色をも 含む」。

その「在り方」を体現している それである。



 これ で ?

 もう 外側でも 存在 できるのだろう か。



なにやらそれは わからなかったけど。

ゆっくりと 流れ
収束してゆく ひかりに。

 ただ そのまま
    流される様 吸い込まれて 行った 。











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