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8の扉 デヴァイ 再々
それぞれの役目
しおりを挟む「 ~♪ 」
「これじゃないな。」
「 、♫~ ♪ 」
「これも、違う。おかしい。」
「 ♬! 」
「…………お前か!」
「 へっ?」
ある日の 書斎
無限への ヒントを見つけに
未知のカケラを 探しに 。
なにか面白いものはないかと、やって来た私は奥の小部屋を覗いたり 本棚を物色したり、一頻り本を読んで唸ったり していて。
今は最終的に 本部長が実験に使っているであろう、小石を玩んで いた。
「えっ? なんですか?」
「ちょっと貸してみろ。」
「 」
持っていた小石をポンと手渡し、そのまま彼の手元をじっと 見つめる。
「やっぱりな。」
「?」
「お前、邪魔だ。何処かへ行ってろ。」
「えぇ~、なんにもしてないじゃないですか。」
「なんにも?」
いや かなり 鼻歌は
歌ってるかも だけど。
しかし本部長が言いたいのは、そんな事ではないらしい。
「お前がそこにいるから。きちんとまじないが測れない。太陽の下でまじないランプを扱ってる様なものだ。」
「 へっ?」
「しかも気に留めているだろう?だから余計に、悪い。」
「 ???」
それって。
どういう こと ですか ね??
ハテナ顔の私に、助け船が来た。
小部屋の入り口で手招きをしている イストリアだ。
「はぁい。すいませんでした~」
やや、不貞腐れながら小部屋を出たものの きっと理由はイストリアが説明してくれるだろう。
そう 思って。
くるりと中身を切り替えて、可愛い水色のティーセットへ視点を移したんだ。
いつものスムーズな流れで お茶の支度が調ってゆく。
私は水色のティーセットとイストリアの髪、どちらが色の塩梅が「空色か」真剣に見比べていて。
カチカチと 鳴る 陶器のリズム
注がれるお湯の コポコポという 「含み音」
漂う 安心の糞ブレンド臭に包まれながら
その追い出された理由を 考えていた。
でも?
本部長が言っていたのは
「太陽の下」 「まじないランプ」
それ即ち 「よく見えない」「意味が無い」
そんな様な こと ?
「試すのはいいけど ここじゃない」的 な?
そんな事を ぐるぐると考えていたら。
パチリと合った視線と共に、イストリアの説明が始まったんだ。
「なんて言うか。君はもう、ひとつに集中しない方がいいのかも知れないね。それだけで、天秤が傾くし偏るんだ。だからこの間自身が言っていた様に、広く、網目の様に拡がって、ある。それだけで、いいんだよ。君が見るのは既存の「詰まり」ではなく、「未知」だ。詰まりはある意味、もう「終わりが来ているもの」。だから、先が見えないそれが詰まっているのが見えて、気になるんだろう。しかしそれは、個々の仕事だ。それぞれがやっていくしかないのだから、君が見るのは「その先」。………なんというか、うーん。遊びに来るのはいいけれど、そこを間違えると一部だけ栄養過多になるという事かな?」
「 成る程? でも、「上向き」になる分には、いいんじゃ ??」
私の疑問に、薄茶の瞳は少し 考えて。
最適な答えを見つけると、こう分かり易く話し始める。
「多分だけど。君が焦点を当てた部分が「拡大される」んだ。光が沢山集まる、と言ってもいいだろう。そうすると、「詰まっている部分」に光が当たるだろう?………なんと言うか、君は。「そうなる」んだよ。「そうする」と。だから「詰まり」が拡大するし、良くもなるのだろうけどある意味「それが多数」「普通」に、なる。しかし、君が目指しているのはそこじゃないだろう?」
「そうです。 そうですね。確かに。」
「逆説的だけど。「そうじゃない方がいい」ものに、君は焦点を当てない方がいい。君自身にその気は無くともそれはきっと、そのまま拡大されるんだ。その、圧倒的な光がそこに当たってしまうと、惹かれるんだろうね、みんなが。そうしてそこに注目が集まって。それが、「本当」になる。そんな感じ?かな?」
「 ふむ。」
「なんて言うか、難しいけれど。まあ、だからやはり、君は「君の場所」で自由に拡大する、という事かな。フリジアにも言われたと、言っていたろう?君の場所は「見えない側」だ。いつも見ていて、思うけれど君は意識できる範囲が広い。それはまじない、力の差かとも思ったが、それもあるだろうがそれだけでも、ない。やはり君の特性なのだろうね。夢を渡っているのを見ても、分かるけれど。君はなんだか、「境界」が薄いんだ。行き来できる、と言った方がいいのか。」
成る程 確かに。
それは 私がいつも思う あれ
「夢」 「潜在意識」 「反対側」
にあること
そこで働く こと
「そう 知ってある こと」でも ある。
それに。
うーむ。
そうか。
「拡大」。 ふむ。
そうして。
チラリと確認した薄茶の瞳は、やはり私を暫く放っておいてくれるのだろう。
当然の様に回り始めたカケラにくるりと自分を戻しながら、流石の心遣いに感謝を送っておく。
さて ?
なんか 今日のカケラ達は。
この頃 底上げされてきた
「私の新しいかたち」に 沿った いろ
みたい だな ??
そう
それは 再び同じ場所で足踏みをしている私を後押しする為の 光で カケラで
これまでのものを上手く纏める「スパイス」なのが わかる。
より 「高い光」が 導く ひかり
それが
指揮を取りまわる 新しいカケラ
キラリと 鋭くひかる これまでに無かったいろ。
「私の 場所」
「未開の地」
「なんでもできる」
「表裏」
「両方」
「拡大」
「基盤の違い」
「位置」
「距離」
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「裏側」
「バランス」
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「ひかり」
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「オールマイティー」
「好み」
「どこまで 行くのか」
「それぞれの 在り方」。
それは 改めて見るとやはり
「みんなまだ」「わかっていない」「ホントに?」「大人でも?」「見た目は関係ない」「位置の違い」「役割の違い」
それをあからさまに示し
私が自分で認めきれていなかった
「自分自身が 創造する」「牽引する」
先に行くのだということ
それを 指している。
でも 確かにそれはそうで。
「みんながみんな 今の最善の光」ならば
それが事実として表に出ている
現れているならば。
「今 見えているもの」
「私が捉えているもの」それは 紛れもなく事実で
それが「事実」なのか
「自分の中にある 澱」なのかは。
もう 見ればわかるんだ。
だから それも認めて それはそれで、良くて。
私は きちんと自分を切り替えて
「そちらの道ではない」と 選択して。
自分の道を 進まなければ ならないんだ。
静かに 握る拳で自分の手 指 爪の感覚を確かめる。
ここまで 来ても
ひっそりと足を引っ張っていた
「まだまだ」という 自分自身
「私なんて」「子供だし」「頭も良くない」
「偉くもない」という こびり付いた 澱。
未だしっかりと残っていたそれを見て
「わかっていた自分」「知っていた それ」
それを認め、自分の中の光で 澱を落とす。
ゆっくりと じっくりと
丁寧に 少しずつ 。
そう 「微細な澱を 丁寧に排す」それこそが
この「浄めの要」だと。
すべての私が 知っているからだ。
"そう 大丈夫 なんだ "
"私は わたしを 信じて 進めばいい"
"子供だから 阿呆だから
~だから という 「枠」を
すべて 取り払って 。
「私であるだけ」それで いいんだ "
"自分 の いろ だけ "
"からだ は 地に合わせ
なかみ は 無限の光を流して
「多色の透明」で ある だけ "
そう それで いい。
血の 廻りを意識して 「なか」へ無限の光も舞わし
天からの白金の星屑も流して
自分の軸を しっかりと真ん中へ据える。
そうして
自分の中の「ハートのひかり」が 全て
真っ直ぐに上を向くまで。
目を 瞑りじっとしていたんだ。
暫く そのまま。
流れるままに ずっと 。
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