透明の「扉」を開けて

美黎

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8の扉 デヴァイ 再々

「その時」

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 瑞々しい 緑の蒸気

   揺れる遠くの 星の光

  「風」という程でもない 心地の良い「流れ」

 緑の森の中に降る 私の 星屑 。


「  。」

 声にならない、息を吐いて 遠くに見えるラピスの夜を 思う。


 星が 揺れている。

 「星は瞬く」、それは そうなのだけど
 「あれ揺れ」はきっと エネルギーの流れだ。

 少しだけ停滞して重いそれは、いつかの星より
 鈍く光る様に 見える。

でも 実際 それはそうなんだろう。

今は どこも。
 まだ、大変だと聞いているからだ。


「  ふぅむ。」

 この頃 しきりに回るカケラ

  「どうして」  「何故」

  「いつ」  「今」

 「サイクル」   
        「繰り返し」

   「もっと早く 再生したい」、それ。


結局、「星の巡り」なのは なんとなく分かるけれど。

 でも それ星の巡り

 「私を」納得させるものでは ない。


「まあ、そう 言われちゃえば ? それまでなのかも知らないけど。」

「運命」とか
「サイクル」とか
「タイミング」とか。

 まあ、言い方は色々 あるのだろうけど。


実際「なにが」、自分のなかで 引っ掛かっているのか
くるくるとカケラを巡らせ 考えるでもなく 見ていた。

 多分「あたま」は。

 この 心地良い湯船で まったり
 ゆっくり しているし
  なにしろこれは 「考えてわかる」問題でも ない。


「  そうなのよ 多分。」

そう、自分に言い訳すると タプンと沈んだ お湯の中

 閉ざされて広く 透明なその空間は
 私にとびきりの安心感を くれて。

また、「浮上したくないな」という思いも同時に 湧き上がらせる。


 ふーむ ?

しかし。

 ん?



   あ ?


   

     あれ   か   ? ? ?


   えっ


   そう か も 。


キラリと光った 白いカケラ
 それはいつぞやの「白と赤の瞳」
あの 黒い部屋で齎された あの ことば。

 
 ああ なんか。

  そうか。  言ってたんだ

  そう 「私が 流れそれを創る」って。


「何故なのか」、分からないなら。
 その「起点」が 見えなくて 納得できないならば。


「そう、、いいんだ。 え?私が 流れ  流れ?その、変化の流れを創るって  」

 確かに?  言ってた

  「できる」って

 「それをやりに来た」って

 「」っ て。



 " なんで"


       " だから "



              " 血の縁 "



白と赤、そして深紅のカケラが。

目の前をくるくると高速で回り始め
 私になにかを 知らせて いる。


「 えっ  ちょっと 待って。」


        待てよ?


 「なんで 折り返しなのか わからない」

 「なんでもっと早く」

 「どうして辛い時が 長過ぎる」

それは。


 「わたしせかい」が だったから

 気付いていなかった から

 
 「どうにかしたかった」けれど。

それはきっと 「白を黒」的な 話で

 反転したとしても これまでは「同じ」で。


「  えぇぇ  ? 」


 でも。  なんだ。


 「わたしが わからなかったから」

 「まだ だった」それは、事実だ。



 
なんだ かんだ 「最終地点繋いできたの私」だから。

 
   「今が 」なのだ。







「     」



なんだか 言葉が無い。


 わかってた だったけれど。

 それはやはり だったのだ。



だって きっと は。

 わたし が 「一番外側の」が

 仕掛けた「盛大な」「最大の魔法」で。


 「わかっていると 遊べない」
 
 「自分という パズルを埋めると完成する」

 「ここまでくると 開示される」そんな 道で。


  ぐるぐる ぐるぐると回るカケラを
  ボーッと眺めながら、自分の中身が
  くるくると整理されて、落ち着き始めたのが わかる。




「 えっ  てか。 仕方無い、 仕方無かったって ことだ??」

そう 「自分がわからなかったから」、「まるっとひとつ」にならなかったのである。


 そして 「今」 まるっとひとつに

 なってる から 「その時」が 来たから。

 「すべてが繋がり」、そうなったのだ。


こればっかりは しょうがないんだ。

  



「 ぇーーーーー。」




 だから 結局。

 「どこまでいっても が 起点」

 「スタートは わたし」なのだ。

なんか 納得いかない
 その理由は。

結局「自分で決めていない」からなので ある。

 「サイクル」、それはいい。

でも「なんで」?が「全て自己責任」の場にいる私には 納得いかなかったのだ。


「えっ。なんか。ややこしい けど。 そうか。」

 そうなんだ。

 結局  どこまで行っても。


  わたし は 自分で 決めたかったんだ。



「?てか、みんな そうってこと だよね?」

「気付いた時に 反転する」
「スタート」
そう考えれば なんだろう。


自分が「決めた」時に、サイクルはやって来るのだ。

逆に言えば、自分が決めたから 「今がサイクル」であるし
「気付いた時が サイクル」でも あるんだ。


 えーーー。

   なるほど ?


  やはり  どこまで行っても

  「せかい」は 「わたし」って こと ?

 だよ ね ?

 
だから なんだ。

「ふむ? でも?自分で決めないと ?ああ、ずっと「ドラマ」だから??」

 再生のサイクルには 入らない
そういうことなのだろう。


「だからシンラは。 ん?シンだったっけ?」

どちらでも まあ そうなんだけど
結局あの時。

彼が言いたかったのは そういうことなのだろう。

 あの時は    わからなかった けど。


ただの「意気込み」でしか なかったけれど。


「結局、そう して。「流れ」を創る?創造して、創造の扉を。」

 開け 道を創って 行くんだ。


はっきりと、視界が開け出した自分の中
湯煙に 紛れてはいるけれども何故だかラピスの青が 
 鮮明に はっきりと見え始めて。


「ふーむ。 待て待て、展開が早いぞ? ちょっと 馴染ませて ??」

そうして 
きっと私を全力で 後押ししてくれている「せかい」に呼びかけると。

「スポン」と再びお湯へ、沈み込んだので ある。

うむ。






 


   
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