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8の扉 デヴァイ 再々

自分を認め その先へ進む

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 時折 これまでも振り返ってきた

 「今の自分」

それを今一度 俯瞰する必要があると思って。

 深い 深い 海の底にある
 「何処かの神殿」へ 行ってみる事にした。

「行く」というか
多分「潜る」が 近いけれど。



 それはきっと 「私の中」にあり
 「場所」ではなく
 少し明るく 澄んだ「潜在意識の場」

 私の中だけにある 「自分の場所」だ。


ある意味 「絶対的な平和と圧倒的調和」の 場
それはいつか行き着く私の終着点なのか
 それともまだ 途中の何処か か。

分からないけど
なにしろ「自分を整理」する時 最適な環境を思い浮かべたら。
今は そこだったのだ。


「宇宙空間」は ちと違う
白い礼拝室も 「外」ではある
 フェアバンクスは 私の空間だけれども
 ある意味「古い」それは 「今の私」を俯瞰するには
 やや 向いていない
 しっくりこない 
 そう「細か過ぎるセンサー」が 発動してしまうのである。

色々考えてみて、今 最適だったのが そこ深海
 多分 あそこはグレースクアッドでも 
 あるのだろうけど
 夥しい数の私を併合して 統合した私は
 既に 「あれ」を自分の中に持つのだろう。

 多分 そう思うから なのである。



「そう なんか、ねぇ。「豊か」なの。前より。「満開」「開花」?満ちてるとか、楽園的な感覚って これまでもあったけど。なんか 違う。」

これまで幾多の層を抜け 昇り 廻って 繰り返し
自分の柱がかなり、真っ直ぐに なってきて。

「光の女神」、それも 自分の中でも定着してきた。

 なにか どうしようか
 フワリと澱が 来た時に 直ぐに
 「光の女神なら どうする?」と考えられる様になった 自分

 周りからも 自分でも
  光の私。


これから、「10の扉」「創造のせかい」へ
旅立つ前に。
一度改めて 自分を把握しておきたかったのだ。

 もっと 客観的に 俯瞰して
 どんな 「いろ」「かたち」「質感」「ひかり」
 それを「知っておく」こと

 自分のことを「わかっている」、大切さ。


それがどれだけ自分を強くするか 知っているから。

しつこい様だが 私は そうするのである。



「さて。」

先ずは 緩々 ゆるゆると 自分を緩め

 「何も考えていない」状態で 辺りを見渡す。


 なにも ない   青

    みどり   水    
            明るい 深海

  揺れる  ひかり


  なにも いない  ない  


         空間 。



それをじっと ずっと 目に映して
 なにでもなく ただ 在る。

 そう すべてを 委ねるのだ。

 この 優しい揺らぎに。


 自分の なか   なにも ない

   ただ 「私と居る」安心安全の空間。


自分の中が凪いだら、周りの「いろ」を観察し始める。

そう「美しいもの」を取り込む為だ。

 「自分のポイント」、それに従い感覚に沿って
 進めてゆく 「解し」、それが成らぬと
 そもそも「本当の自分」は 見えない。

だから 丁寧に 丁寧に 外してゆく。

 「細か過ぎるセンサー」を 最大限
 出力MAXにして 自分の殻を澱をミクロも残さず
 取り除いてゆくのだ。



 「今」「ある」 「最善の自分」

  「最先端の 光」 「ありのまま」

 「一点の 曇りも無い」 「透明」。


細か過ぎるセンサーを駆使しして 解ってきた自分の中身は、とてつもなくクリアで自分でも「よく見える」と思う。

 そう こう なってみると わかるけど。

私はまだまだ「殻を被って」いたのだ。

 ある程度 ありのままでは あると。
 思って いたのだけれど。


「まだまだ だな 。」

じっとクリアな自分を眺めながら そう思う


 「私というもの」それは

 「やらなきゃ気が済まない」とか
 「グダグダしがち」とか
 「綺麗好き」とか
 「楽観的」とか
 「美しいものが好き」とか
 「神聖なもの」とか
 「女神でありたいもの」とか。

なにしろ沢山、「私を表すもの」は あって
 確かに そうでも あるのだけれど
 きっと「一番 わたし」を表すものは。

 「成長せずにはいられないもの」
 これだ。


「どっちがいい」とか「良くなりたい」とか
「昇りたい」とか
思っていたけれど それは「本来の私の在り方」では なくて。

多分
「本来の自分」は もっと 原始的

 「ただ 成長してゆくもの」
 「変化するもの」

それなのである。


だから 「成長しない」と気持ち悪いのだ。

 「留まる」「超えない」「変わらない」

その方が 辛い。

どうしてなのかは わからないけど
それもまた「私という光」が持つ性質なのだろう。

確かに「自分がどんな性質を持つか」、それを知って進まないと道のりは困難である。
 私も 最近まで 勘違いしていたけれど。

そう やはりどこまで行っても「ズレている」と上手く進めないのだ。
自分の道を。

だから やはり。

何事も そう

 「すべては わたし」「わたしは ぜんぶ」

で あるからこそ
 「すべてを知りたいのなら 自分を紐解く」

そういう事なのである。



そうして 世界をぐるぐると廻り
 
  光の網をかけ 今「光の女神」として

  せかいを 構築していくこと

それが即ち 「成長」「拡大」「私の道」で
全ての光が持つ 普遍的法則に則った ものであること
 「自然の摂理」で あること 。


その「変容した かたち」を 振り返ってみる。


 始めは 複雑なかたち だった それ

 多胞体は回転しながら幾つもの面を煌めかせ
 私の「頭の中」を くるくると回っていた。

それが 宇宙無限へ 融けて。

 次に現れた「光の女神」は 始めは小さな光で
 ほんのりと地球の周りをまわっている それだけだった。

そうして 「それ廻る」が 「光を繋ぐこと」だと わかって。

 そしてその「光の網」は どんどん拡大 拡充し
 地球を覆う 大きな光の網に なって。

 今はすっかり「慶の光」に包まれた 青い星
 その真ん中に ある 「わたし」
 地中を走る 窮 
 上下で私を支える、大きくなった「光の女神」。


光の女神は 中々の大きさで地球の周りを包んでいて
なんだかこの星を巡回している様でも ある。

 しかし 「チビ女神」みたいなのが 何体かいて
 いつの間にか
 「大きくすっぽりと 青を包む 光の女神」
 「その中を巡回する 数体のチビ女神」
 みたいな感じだ。

 これが 結構可愛い。

くるくると廻る その小さな光達は「大きな女神親の光」に「異色」を伝える役割だ。

 真ん中の「わたし」は 「ただのハートのコンパス」で
 あの時パミールとガリアに説明した
 「ピッと上を向いているひかり」、ただそれだけだ。

 「なにをしている」とかは ない。

 「なんでもなくて」「上向き」「真北」
 それで良いのだ。


そうしてきっと今の最大の視点

 「せかいのわたし」は そのまた「そと」にある。


 豊かな 満ちた  美しい花園の様な 場で
 その「宇宙無限の中
    虚空紫紺の中の 光に包まれた地球」
 それを 見ているのだ。


しかしそれは 「場所」でも ない。

 多分 なんか もっと「外側」、きっと「せかい」だ。
それに、「見ている」と 言っても。

 それ視点は 人や ものでも無く
 「エネルギーそのもの」、「場」の様なもの
 その場に満ちる「粒子が わたし」で
 「それ粒子」が 宇宙にある地球を見ている
 それが 近い。


なんか 「ことば」にするのは 難しいけれど
でも。
 
 「わたしは せかい」で 即ち
 「全ての粒子が私の派生」であるからして
 その 粒の 「果て」は わからないけれど
 が多分 
 「今いける 一番外側」なのは わかる。


きっともっと 拡大すれば その外側も「わかる」のだろう。


 だから 結局 どの扉の中も 
 私の「地球」、1の扉も「世界」で

 「せかい」の中の 一部で あって。

 結局私は 何処にいてもいいんだ。


時折 「世界」へ遊びに行って みんなと戯れるも あり
無限の「せかい」にあって 想像から 創造するも よし


 「何処にでも 在れる私」がこれからやるのは
 きっと
 「無限」にある オールマイティー未知の粒子を使って
 「自分のせかい を 創造すること」

そう 「絶対的な平和と 圧倒的調和」
それを創り出すことでも ある。



「 うん。でも。 なにしろ。満ちてる。豊か、だな 。」

なんにもない 空間で。

 いや、青はあるけど 所謂「もの」は
 なんにもなくて
 しかし それで良くて
 何にも縛られていない
 
 「すべてを自分の責任で 自由に創造できる」
 時間、空間。

 ぜんぶを 「自分の裁量」で 決められること
 なににも縛られない こと。


「結局。そういうことなのかも 知れないな。」

そう意識した自分が 今 「自由自在に拡大できる」事が、わかって。

 「それ」が 私の「今 1番心地良いこと」
 それなのが わかる。


造船所でも 思った「ありとあらゆるがない」空間
自分が一番 自由な 場所。

 それは 「わたし」すら もしかしたら
 要らなくて。

 「わたしという ひかり」、ただそれだけでいい
 そんな空間

 変幻自在に なんでも 変えられる
       なんでも できる

 確かに それが。

   一番  心地が いい な ?

  気持ちがいい な ?



フワフワと 自分のすべてを解放して「ある」、空間は とてつもなく気持ち良くて 心地良くて。

暫し 一人揺蕩って いた。

 なんにも 考えず

 カケラも 舞わせず。


私にしては 珍しく ただただじっと。

 その 「心地良さ」だけを 味わって いたんだ。

 





「 あーーー。 でも。 もう、これで。いいかも な ?」

そう思うのも わかるし
仕方が無いのかも 知れないけれど。

しかし。

自ら「声を発した」私は、自分が今「体を持つ 人間」だという事も 知っているんだ。


 成る程? だから 。 結局?

「この、「生」を。充分に遊び尽くして、全うし すべてを回収して、思い切り笑って。 終える、為に さて。」

 ここから 出る か
 立ち上がる か。


少しだけ 躊躇したのは 白状しておこう。

だって、気持ち良過ぎるのだ。
この 「絶対空間」「内なる神殿」、その外へ出たならば
「楽しい」けれども「それ以外の色」も。

沢山、見えるから。


「ま、でも。。それは 確か。」

 どうせ 結局 ぜんぶの色を 見たいのだから。


そうして自分の性質を、自分でまるっと回収して。

とりあえず「現実世界」へ戻るべく、くるりと中を切り替え 浮上する事にしたのである。





 

  

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