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8の扉 デヴァイ 再々
予定調和の 世界
しおりを挟む黒い 場
地面に空いた穴から漏れる光
「真っ暗」とは 少し違う 黒の中
限界は見えないけれど 不思議と安心できる 空間。
目的は ない。
当てもなく
ただ フラフラと彷徨う 天井裏
その「変化」を確かめたくて 見たくて
知りたくて 今日も彷徨く黒の廊下とは違う黒。
これは実際どこまで。
続いて いるのだろうか。
今 「この状態」に なってみて
改めて観察する 天井裏の構造
以前は「ただの黒い空間に穴が空いている」
そんな感じだったけど。
新しい目で見ると、それは「狭間の空間」
きっと「潜在意識の場」だ。
なんとなくだけど、そう 思う。
これまでは 全く「なにも」無かった黒の場
しかしこうして見ると「想い」「エネルギー」は
存在しているのがわかる。
フワフワ ユラリと 影の様に見えるそれは
多分 そうなのだと思うのだ。
見知った 色
少し重いもの
隠しておきたい なにか。
凡そ「本心」というものを表に出さないこの場では
きっと他の場所よりこの影は多いのだろう。
しかし。
「光も残っていた」ことを 知っているから。
ある意味それは 「表と裏」の様に「そう あるもの」なのだろうと自分に納得させ、あまり気にしない事にした。
すると、次から あまり気にならなくなったから
やはりそうだったのだろう。
そうして日々、天井裏を歩きながら私は 自分の中を知らぬうちに。
韻を踏んで 上書きしていたのだと思う。
そう 無意識に疑問に思っていたこと
微細な 感覚 触れるなにか
ちぐはぐな部分
細か過ぎるセンサーが 反応する前の澱に。
潜在意識で 気付いていて
なんとなくそれを見て回る事で
幾度も回収し
「それ」が 「なにか」わかって
「かたちになり」
「カケラ」や「啓示」となって 降りて くる。
それを実際体験している事が、わかったんだ。
「 ふーむ ?」
いつもの散策
天井裏の幾つも空いた穴から 色々な場所を見て 思ったけど
どの 世界も含めて沢山の人々を眺めていて
気が付いたのだけど。
「世界」には 「予定調和のシナリオ」があって
それに上手く合わせられる人は
「生きやすく」
上手く合わせられない ペースの違う人
早い人
遅い人
独特な人
合わせたくない 人。
そんな人は「生き難い」のが「世界」だ。
そして
「世界」には 「枠」が 沢山存在していて
その枠を追加して
追加して
追加して
追加され過ぎて。
行き詰まっているのが 「今」だと思う。
そうして世界を見ていると
「なぜ」「どうして」「不思議」「面白い」
そう、気付く人程ペースからは外れやすい。
だから、置いていかれる。
それに、「不思議」に 気付いてしまったならば。
きっとそれは「可能性」「未知」の発見
なにか 「新しいもの」が生まれて
「古き」が 壊される
それをきっと「古いもの」「続けていきたい者たち」は望まないのだろう。
だから、置いて行く。
そして、置いて行かれたくない者は
無理をして ついて行ったり
自分の中の「疑問」「不思議」を殺して枠に 入る。
そうせず、違う道を歩き
自分で「それでいい」と 思えればいいけれど。
「自分は 駄目なんだ」そう思ってしまったならば
閉ざされる 可能性の扉
分離する道 後ろ向きになる方向
これまではずっとそうだった「世界」。
しかし 少しずつ 少しずつだが
「世界」は 動いていて
綻びが大きくなり 壊れ始め
「破壊」から 「再生」に向かって。
動いているのが 今だ。
だから 今は 「世界が反転する」時
ぐるり ひっくり返る 時。
ここからまた「世界」は 再生し
新しい光に照らされた「宇宙の法則」で 廻り
私達はその光を受け
「新しい 自分」が 加速されて進む。
そう きっと 「ぐるり反転」した
「再生」「再誕生」の光は なによりも強くて。
私達を 進みたい方向へぐんぐん押す
後押しの光 だからだ。
方々 好きな方向へ飛び散る 光
行き先の決まっている 光
迷いの光 変わりたくない光
沢山の光が舞い散り、世界は始め 混乱するだろう。
だが
いつでも 私は 「新しい目」で。
混乱の中 上を向き 高く飛んで
より美しく心地良い粒子の中を 選んで飛ぶのだ。
誰に 見えなくとも
外からは おかしな道に見えたとしても
それは「私の道」 他には見えない「色」。
「うん。」
一つの穴の中に目を落としながら、くるくると整理される 私のカケラ
また固められてゆく 自分の芯。
そうして顔を上げ 見渡す黒の中、充満する沈黙の空気
はっきりとした「チカラの残滓」はその中でも「自分の色」を主張している。
ユラユラ 揺れて
「その存在」を 示して。
「まだ ここに いる」
「ある」
「やっていない事が ある」
「まだ」
「やりたいことが 」
「残っている 」
「あれも 」 「これも 」
そうした「心残りの想い」が。
主人を失った今、この潜在意識の場に残されてしまっているのだ。
「ああ 成る程な。 こういうことか。」
きっと、この「想い」達は 今
元々の持ち主が「体を失った」か「まだ気付いていない」かどちらかで
深く 自分の中に潜れば見つけられる「想いの残滓」を回収しに来てくれるのを待っているのだろう。
これまでは
ずっと ずっと 溜まりっぱなしだった もの
でもこれからはきっと。
自分の領域に 手を付ける人が増えて
これらも減っていくに違いないのだ。
行き先の見えてきた残滓達に微笑みながら、ゆっくりと足を運ぶ 静かな場
光の穴の中にはまだ、それに気付いていなく 右往左往する人々が 沢山見える。
幾重に重なる色 多層の世界
慣れ親しんだこれまでの世界は下にあり
つい それに 気を取られてしまうけれど
憂いがちに なってしまうけれど。
それは それ
「選択」で あるから。
くるりと自分の意識を翻し、中に最適なものがないかと 「自分の中身」を浚う。
「ん。」
ああ
これ いいかも。
私が自分の中で見付けたのは、ずっと前
ミストラスに貰った あれだ。
あの まじないの湖で 鳴らした美しい音
始まりの鐘
どこまでも響き渡る 澄んだ音
再生の 振動 。
今は それが。
私が振ると「意図した音」が出て
「どんな音」でも 伝える事ができると わかる。
それならば あれも それも
どれもこれも 清浄の鐘を鳴らし 風で送り
自分にはもう 不要な ものとして。
その 「想い」「色」「残滓」を鎮魂し 送り
あの子達に還し
また 新しいエネルギーの
光に チカラに変えるのだ。
「残滓」達には 「光」に辿り着ける チカラを
「私の中の澱」は洗い流して 「再生の糸」へ。
そうして その真っ新になった糸で
織り直す 「私の衣」「私の せかい」。
そう きっと 私が織り直している「自分の中身」と「衣」「地球に周る光の網と龍脈」、それは同じだ。
私達 ひとの体が 地球に 宇宙に 対応する様に
自分の中で創造し 呼応させてゆく「私のせかい」「私の道」。
ゼロから紡ぐ 「自分の道」に不可能はない。
そうして 予定調和の世界を抜けて
飛んでゆく 新しいせかい
「すべて」と共に 共同創造する 「可能性の場」
「光の道」。
ぐるぐる ぐるぐると廻る事で気付いた「自分の行動の意味」
「狭間の領域」「可能性の場」
理由はわからなくとも やった方がいいと思える事が「カタチになる」こと。
成る程 やはり そうだったんだ。
気付いていなくとも
はっきりとした 理由は思い浮かばなくても。
知っているんだ 自分は。
なるほど、だから 何は無くとも自分の道を進めるんだ。
「だから それでいい」。
それでいいんだ。
振り返らずに進め。
すぐに惑う自分に何度でも言い聞かせ、自分のものにすべく またぐるぐると柱の周りを周る。
自分の真ん中に ある柱
私の中心
きっとどこまで行っても 結局 そこから離れていないであろう「まるっとぜんぶが 自分の中」という概念
「全ては 自分の中に」
「視点を内側に向ける」ということ
「自分を 自分に全振りする」ということ 。
そう 「私はここでいい」んだ。
私は もう。
絶対的な平和と 圧倒的調和の中で
せかいの美しさを 味わう為だけに
生きて 行くのだと。
そう 決めたのだから 。
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