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8の扉 デヴァイ 再々
夢から覚めた ゆめ
しおりを挟む白金の優しい丸玉 大きな玉
銀糸がぎゅっと詰まった 飾り
大きなパール 柔らかい いろ
鳥を模した飾り 鮮やかな色彩の長い尾
小さな鳥が 何羽か列なり
そこから尾を引いて 鮮やかな精霊達が
ついて くる。
二つの素敵なピアスを見つけて、欲しいけれども流石に値段が高い。
どうしようかと迷っていると、お洒落な友人は「買ってあげるからお金は後で返してくれれば良いよ」と 言う。
「いやいや、お金を借りるのは」「いやしかし」「どうする」
散々迷って借りる事にした 私
返す自信はあるし なによりそのピアスは精霊を呼ぶ触媒になる。
それが解っていたから決心をして「決めた」と
再びピアスを探しに行くと、無いのだ。
場面は 跳んで 外の景色 何処かの公園
奪われたピアスの在処を何故だか知っている私
それをまじないで「パッと」取り返し
お金を払おうと帰る 時。
うーん
チカラの 練り方が なんか
前より 「エネルギー的」
「空を練る」感が強い
「エネルギー」というか 「粒子」というか
「みんな」を利用する
言い方は アレだけど 「みんなを練り上げ」
「共同して」「やる」 それが近い。
私の「意思」に 同調してくれる
そんな感覚
どう やっているんだろうか あれは
でも 「やり方」は わかってたし
断然
以前よりは 進化している 私
想像でまじないを練っていた 頃と違い
「エネルギーそのもの」をきちんと動かしている感覚。
ブワリ ゆらり と 粒子を操る
あの 瞬 間 。
なんでだろう
やっぱり。
ゆめ だか ら ??
そう
きっと ここは夢の中で、柔らかい場面がポンポンと変化するのはその所為でもある。
この頃よく見る 「夢という意識のある 夢」
それは「なにかの暗示」なのか。
それを確かめようと、自分がまじないを使った感覚、精霊達の気配
触媒となる「込もったアイテム」を思い浮かべながら、夢の中 夢を反芻する。
「魂が 喜ぶ品」 「クオリティの高いもの」
「込もった もの」
「材料」 「いろ」 「かたち」
「色彩」 「組み合わせ」
「風が吹くデザイン」 「モチーフ」
「私と 彼等を繋ぐもの」
「連絡役」 「触媒」。
ある意味私も「世界」の中では触媒の役目をして、「硬い現実」と「不思議」を繋ぐ連絡役でも ある。
そう、自負しているのだ。
実際 「女神」とか 「軸」なのか なんなのか
名称はなんでも いいけど
「確かに。」
そう、「名目」なんて なんでも良いのである。
「不思議」「未知」
「ありそうで 無いと思っているもの」
「御伽噺」 「伝説」「民話」
「何処かの世界への 扉」、それになれれば。
「ふむ。」
ある意味 本望。
「成る程?そういうこと か?」
前に新しく降って来た「見えないものを現してゆくこと」、それはある意味そういう事でもあるのだろう。
ルールなんて ない。
「私が」 「そう 思えば」。
「ふむ、それ即ち そういうことで。 ってか、ピアス??」
いつの間にか目を覚まし、独り言を実際 言っている自分
辺りの景色は紫紺の渦で いつもより「星屑が大目に舞っております」的な具合で ある。
ふむ。
なんか 面白い 新しい な ?
「夢の中で 夢とわかり 夢を反芻する」
確かにこれは 新しい感覚で ある。
これは やはり あの 夢が 「私の本当」で
ピアスは実在するのか 分かんないけど
探す か 創る か
うーん とりあえず。
「確かに。実際、出る前には良いかもだし ね?」
そう、あれから結局ここから出る事にはしたものの、一抹の不安が湧かない訳でも、ないのだ。
フワリ 忍び寄るしつこい 澱
それを私は知っている。
しかし、それが「悪いこと」ではないのも、知っているのだ。
思い出すのは いつかに 胸にしまった
あの「小さな焔」。
「フフッ、懐かしい な。」
「どう、した?」
「あっ おはよう?ううん、綺麗だなって。思って。」
紫紺の渦の中でも、明るく私を照らすこの焔はやはり特別製なのか。
少しだけ緩く渦巻く暗い青
遠くの見えない星々
明るく私を照らす焔 太陽にも似た それ
辺りは 朝を示す 緩い紫紺
しかし その色の源は「無限」か「空」か
「未知」の物質で
いやきっと 「物質」ではなくて
「エネルギー」なんだろう。
大きな、大きな「エネルギー自体」の宇宙
ここにいると それが 慣れ親しんでくると。
ああ エネルギーの中にいる あるって
こういうことか
きっと「源」も そんな感じ? だな?
ずっと前に私が意識した「源」、それはきっと「私の源」だったから際限無くエネルギーがチャージされる感覚が あった。
しかしこの宇宙空間は 少し違って。
ただ エネルギーの中に ある
それだけなのだ。
だけど 「侵さず」「侵されぬ」領分が守られる身としてはそれもまた居心地が良い。
そう それに 「共存」「相互関係」
私達は「共同創造」するんだし
なにしろ「等価交換」している のよ うん。
「ありがとう、宇宙。 うん?いや、それも私なのか?まあ、とりあえず「ぜんぶはまるっと ひとつ」。」
「だから。そう言ったろう?」
「 うん?」
くるりと私を転がして、急にそう深い声で言った 彼。
その、声から。
ブワリと導き出された いつかの景色
彼が私に言っていた「私達は ひとつ」の話
「その時」は 意味が分からなかった こと。
「 ぇ っ」
私が、その「事実」に驚き 震えているところに
優しく色を齎すと。
そのまま消えていった金色
辺りは 紫紺 渦巻く 小さな煌めき達
それはいつかのグロッシュラーの白い部屋を
私に見せてきていて。
いつだったか どのくらい 前だったか
でも ずっとずっと前から「私達は ひとつ」
そう言っていた 彼の言葉に魂が 震えて。
「そう か」 「いつから」
「知って たのか」 「ずっと」
「見ててくれた ?」
「待ってて くれた?」 「そうなのか」
「私が わかる まで」
「気付く まで」 「その時 まで」。
なにしろ 何も言葉は出なくて。
とりあえず、自分が落ち着くまで無限を吸い込み深呼吸してその、有り難みを噛み締める。
そう これは 有り難い こと
祝って いいこと
私の中に 大事にしまっておくこと。
ぐっとくる 胸
以前の様に ボロボロと泣く事はないけれど
ジワリとする目 心臓に手を当てキラキラのカケラ達が舞う中に自分の「思い」を、とびきりの色として 足しておく。
「うん。 」
そうして とりあえず。
そう 「時間」なんて ないの
この 場では。
そう思って 思う存分沁み込ませてから。
ゆっくりと、起き出す事にしたんだ。
白と 青の空間
高い天井 丸い白
描かれた青は 繊細さと品を増し緻密な曲線が
幾重にも重なり合って なんだか豪奢になっている
気が する。
しかし 重さや厚みは殆ど なく「軽やか」
そんな青のホールの天井を眺めながら、肩に止まるスピリット達と戯れ 触媒が無くとも遊んでくれるこの子達の事を 考える。
そうね この子達には 要らない のよね
と いうことは?
外で? 使うのかな それもまた 場所とかによって
違うのか そういや デヴァイでは
人の色とか 光が 見えるの かな ???
色々、創りたいもの 試したい事が出てきて。
以前よりは「出たい」気持ちも高まってきた様な 気がする。
うん。
「でも なぁ。」
そう フワリと湧き上がってきた 「思い」
「私は 私の為に」。
それは「触媒となる」こと、自体が
それもどれも なのだけど。
「自分の為」で あること なのだ。
きっと私の「真ん中」が齎したであろう、この思い
「みんなの為」とか言ってるとまた ズレるって
事なんだ。
私は誰かのために 何かのために。
見えないものを 現したい訳じゃ ないし
言葉にできないなにか を言葉にしたい訳じゃ
ないんだ。
ずっとずっと ここまでやってきて。
全ては「自己再生」「私が 私に還る」為に
自分はひたすらに真っ直ぐ 進むのだということ
進んでいるのだということ
進んできたのだと。
いうこと なんだ。
「そう、そこ 確かに。ズレる前に、教えてくれるなんて。やるじゃん、流石 私の光。 」
そう 呟きながらもフワリと自分に降りている 「光の女神」の大きさを 思う。
このところ ガッチリ嵌ってきたからなのか
私の上にふんわりと「山」か 何かの様に
被さっている かたちの「ひかり」
それは見えないけれども私を包み護る
新しい「護り」
きっとみんなの「かたち」が 変わって。
今は 「このかたち」になっているという事だろう。
私の「なか」では、地球を周る光の女神が上半身だけ大きく私に被さっている、そんな形である。
顔とか 細部とか
そんなのは 分からないけど
なんだか 光の冠が 揺ら揺らと 揺れて。
「なにか」をキャッチしようとしているのは
わかる。
なにしろそれはきっと、私への「ヒント」に違いない。
「成る程? だからだ?」
自分がズレる前に降って来たカケラが、きっと冠の所為だと解って。
一人ポンと手を打ち鳴らしながら、それをしっかりと自分の周りに感じ ブワリと美しい青を展開しその新しい守りに感謝を する。
「うん。 ありがとう。なんか、いい感じ。」
その 青は
カードで言う 「女教皇」の あお
不思議と秘密 保護と守り
境界線と 自分の神域
女性性と 月
全てを見守る大いなるなにかを表す 色だ。
「フフッ やっぱり。そう だよね。」
その、自分の想像に納得しつつ とりあえずは身体の訴えに従って。
食堂へ 向かう事にしたのである。
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