透明の「扉」を開けて

８の扉 デヴァイ 再々

世界の窓

　「　　♫       象の　瞳

　　　　草の　沼

　　　古いにしえの　階段

　　古いバケツ

　　　　　　　　　　錆びた　鍵



　　　森の奥の　木の空うろには

　　　　　秘密が　隠れている　　　♪   」



古い皺　幾重にも刻まれた筋
長く嗄れた睫毛に縁取られた瞼
深く　何処までも広く　世界を映す　瞳。


それは凡そ「美しい」と　言えるものではないのだけれど

その　深さ　深淵を映し出す　真実の　いろ
「ただ深い」だけでなく
「これまでのすべて」を含んだ　混沌とした　色が。

堪らなく魅力的な　「世界の窓」だ。



　それは　私の額　真ん中にある　
　「見えないものを　見る瞳」で。

　
ただただ「世界を映す　役割」
しかしそれは「すべて」を含むからの深淵で　あり
混沌でも　あり
真実であり
事実でもあり
無であり　
空くうであり
可能性でも　あるが
それ故に「楽しい色」だけではなく
「苦しみの色」も　多く含むもので　ある。


だが　しかし。

　それ色は　「世界の窓」から　観れば。

　ただの　「事実」「映像」「絵画」

　　「そう　あっただけ」の出来事で

　なんら　「苦しみ」「楽しみ」

　　その「澱」を含むものでは　ないのである。




ただ　深く　深く　そうして　広く

　この　「せかい」を映し出す　その　窓

　「映す」というより「含む」、その目。



それ即ち　「世界」と「せかい」
「宇宙」「空」「混沌」「虚空」「すべて」を含む
ものでもあるから。


その　自分の真ん中にある　瞳を使い
「せかいを映す」

それが　私の在り方
そうで　在りたいもの
そう　あるべきもの

それを　知っているから。


どんな色に出会っても　それを真ん中に
ありのままの色で　映し
真っ直ぐに　進んで行くもの　

　そういうもので　ある　。